回転を止める切なが鳴り出して君のすき間を埋める音楽
食卓に並ぶ無数の料理を平らげて、簡単に用意して僕たちは、外へ出て「晴れてるし外で記念に写真とろう」と言い出した彼女の言葉を受けて、皆が、やれやれ、と外に集まって来る。彼女のこれからが、僕によって幸せになるのならそのほかに何もいらないし、僕はそのために生まれてきたんだとさえ思う。そうだろう?
「あのへんいちめんりんご畑だったんよ」「ほんとぉ食べたかったなあ」「庭中ずうっとりんご畑だったんよ」「へえ」
出てきたての太陽が彼女の頬を照らす。
玄関先に集まって、義母がシャッターを押す。おばあちゃんが何かつぶやいている。あるいはおばあちゃんには林檎畑が見えているのかもしれない。それはとても素敵な事だし、とてもうらやましいと、その時僕は思っていた。
そんなことを、もちろん彼女の事も、色々と考えていたんだだから、僕がちゃんとカメラのほうを見ていないのは、そういう理由だから、どうか怒らないで笑っていて欲しいんだ。ね?
「あのへんいちめんりんご畑だったんよ」「ほんとぉ食べたかったなあ」「庭中ずうっとりんご畑だったんよ」「へえ」
出てきたての太陽が彼女の頬を照らす。
玄関先に集まって、義母がシャッターを押す。おばあちゃんが何かつぶやいている。あるいはおばあちゃんには林檎畑が見えているのかもしれない。それはとても素敵な事だし、とてもうらやましいと、その時僕は思っていた。
そんなことを、もちろん彼女の事も、色々と考えていたんだだから、僕がちゃんとカメラのほうを見ていないのは、そういう理由だから、どうか怒らないで笑っていて欲しいんだ。ね?
・ようやくサバンナを見つける
・フタコブラクダにエミリーという名をつける
・実際に猫の手を借りる
・ため息がもれるぐらいうまくワルツを踊る
・砂に埋もれる
・理想体重をキープ
・付くコーチの濃さにおののく
・力石という名前の永遠に届かないライバルを持つ
・躊躇なく顔面を打つ
・燃え尽きて灰になる
・フタコブラクダにエミリーという名をつける
・実際に猫の手を借りる
・ため息がもれるぐらいうまくワルツを踊る
・砂に埋もれる
・理想体重をキープ
・付くコーチの濃さにおののく
・力石という名前の永遠に届かないライバルを持つ
・躊躇なく顔面を打つ
・燃え尽きて灰になる
(花村萬月作/ゲルマニウムの夜/一行目は)
―僕の耳の奥、鼓膜に接するその内側に仕込まれているのはわりと性能のいい銀色をした音叉だ。―
そして、僕の耳の奥の奥、脳に接するその内側に仕込まれているのはわりと賢いふかふかの毛をしたシーモンキーだ。
―僕の耳の奥、鼓膜に接するその内側に仕込まれているのはわりと性能のいい銀色をした音叉だ。―
そして、僕の耳の奥の奥、脳に接するその内側に仕込まれているのはわりと賢いふかふかの毛をしたシーモンキーだ。
夏が過ぎて、少し背が伸びた
通り向かいの珈琲屋で
夕焼けが僕らの頬、つよく照らす
ぼくはギターを探した
生まれたてのメロディ、街並染めてく
だから、ねぇ、終電を待とう
君はうなづいて、目を閉じる
ようやく街の音が止んで
ぼくはギターを鳴らした
生まれたてのメロディ、街並染めてく
願いは叶っていく願いは叶っていく
壊れそうで痛いぐらい君の鼓動大きく
響くから、そばにいて
響くから、そばにいる
ららら
通り向かいの珈琲屋で
夕焼けが僕らの頬、つよく照らす
ぼくはギターを探した
生まれたてのメロディ、街並染めてく
だから、ねぇ、終電を待とう
君はうなづいて、目を閉じる
ようやく街の音が止んで
ぼくはギターを鳴らした
生まれたてのメロディ、街並染めてく
願いは叶っていく願いは叶っていく
壊れそうで痛いぐらい君の鼓動大きく
響くから、そばにいて
響くから、そばにいる
ららら
生きている、という表現が最もしっくりくる。その照明は、確かにスイッチは入れて点すのだけれど、なんというか、その私がスイッチを押さえるほんの数秒前に、その、点る準備を始め、いざスイッチを押されるやいなや、絶妙のタイミングで点る。そういうことをいちいち考えている、気がする。いや、実際考えているんだ。そうでなければあんなに、気分良く、待ってましたとばかりに点るわけがないんだ。ねえそうだろう?聞いてみると、照明はチッカと点滅した。ふいに背筋が寒くなる。
・来世を知る
・毎日徐々に視力が回復する
・宇宙人に何かを埋め込まれる
・いきりたつ
・決定的な証拠を掴む
・ミステリーサークルを作るバイトをする
・朝起きたら、自分の農場にミステリーサークルができている
・世界中の元気をもらう
・その元気を一点に集めて放つ
・限界なんて感じない
・毎日徐々に視力が回復する
・宇宙人に何かを埋め込まれる
・いきりたつ
・決定的な証拠を掴む
・ミステリーサークルを作るバイトをする
・朝起きたら、自分の農場にミステリーサークルができている
・世界中の元気をもらう
・その元気を一点に集めて放つ
・限界なんて感じない
傷みのない場所へ僕は急ぎますが、何分かけっこが遅いもので、熱帯魚はどんどん迫ってくるのです。気づいたら肩を、僕のこの恐ろしいぐらいのなで肩を、ぐいつと掴んで、握りつぶそうとします。握りつぶした僕の肩は、ぐちゃぐちゃになって別の熱帯魚の餌となり、それを喰うと鱗から皮膚が生まれ、その皮膚は飴色をしていてとても綺麗で、君にも見せてあげたいけれど、僕はまだ、肩を握りつぶされるわけにはいきません。なぜなら、僕の肩には、羽を休めるべき渡り鳥がとまるのだから。
(飴色の熱帯魚は嘘つきだ)
ところで、渡り鳥は名を春菊といいます。春菊は、だいたい春先にやってきます。またすぐに、とんでいってしまうのだけれど、そのほんの少しの間僕たちは話をします。とりとめもないことで、内容は何も覚えていません。だけど、だけどそれは僕にとって、とても重要な時間です。僕はその短い会話のために一日を過ごし、一ヶ月を過ごし、一年を過ごしているような気がします。気がするだけではなく実際そうなのです。春菊はおそらく僕の名前すら知らないでしょう。そういうことに興味がないのです。だけど少なくともこの恐ろしいぐらいのなで肩を必要としてくれる。
(飴色の熱帯魚は臆病だ)
僕は、君がそのとってつけたような相づちをやめるまで、永遠にしゃべりつづけるし。
ところで飴色の魚は見えましたか?
(飴色の熱帯魚は嘘つきだ)
ところで、渡り鳥は名を春菊といいます。春菊は、だいたい春先にやってきます。またすぐに、とんでいってしまうのだけれど、そのほんの少しの間僕たちは話をします。とりとめもないことで、内容は何も覚えていません。だけど、だけどそれは僕にとって、とても重要な時間です。僕はその短い会話のために一日を過ごし、一ヶ月を過ごし、一年を過ごしているような気がします。気がするだけではなく実際そうなのです。春菊はおそらく僕の名前すら知らないでしょう。そういうことに興味がないのです。だけど少なくともこの恐ろしいぐらいのなで肩を必要としてくれる。
(飴色の熱帯魚は臆病だ)
僕は、君がそのとってつけたような相づちをやめるまで、永遠にしゃべりつづけるし。
ところで飴色の魚は見えましたか?
銃声に聞こた気がした真上に向けて放つ
夕暮れが崩れて、ああ、そんじゃまたあとで話すよ
通り過ぎていく、いつものありふれた風景の中
何度も何度も振り返って、誰もいないこと確かめて
ひとつ、ため息を吐いた
知らないふりばっかりしているあなたは
いつか本当に何にも分からなくなるのでしょう
いつまでそうやってごまかしているの
やけに空が近いな、気のせいかな、気のせいか
もう一度話の続きをはじめる
声が、銃声に聞こた気がした真上に向けて放つ
夕暮れが崩れて、ああ、そんじゃまたあとで話すよ
夕暮れが崩れて、ああ、そんじゃまたあとで話すよ
通り過ぎていく、いつものありふれた風景の中
何度も何度も振り返って、誰もいないこと確かめて
ひとつ、ため息を吐いた
知らないふりばっかりしているあなたは
いつか本当に何にも分からなくなるのでしょう
いつまでそうやってごまかしているの
やけに空が近いな、気のせいかな、気のせいか
もう一度話の続きをはじめる
声が、銃声に聞こた気がした真上に向けて放つ
夕暮れが崩れて、ああ、そんじゃまたあとで話すよ
・自分と何の関係もない人の結婚式に紛れ込む
・自分と何の関係もない人の葬式に紛れ込む
・師に出会う
・師に学ぶ
・どんでん返し、実は黒幕だった師を倒して、泣く
・臨死体験をする
・亡くなった人と夢で話す
・こっち(死後)の世界もまんざらでない、と聞く
・守護霊と話す
・守護霊とチェス
・自分と何の関係もない人の葬式に紛れ込む
・師に出会う
・師に学ぶ
・どんでん返し、実は黒幕だった師を倒して、泣く
・臨死体験をする
・亡くなった人と夢で話す
・こっち(死後)の世界もまんざらでない、と聞く
・守護霊と話す
・守護霊とチェス