リッスン・トゥ・ハー

春子の日記はこちら

歩くサボテン、歩かないサボテン

2011-02-25 | リッスン・トゥ・ハー
「その境界は目よ」

「目ですか?」

「するどく獲物を狙っているような目を持つサボテンは歩く」

「目を持つサボテン」

「反対に穏やかで引退したプロ野球選手みたいな目を持つサボテンは歩かない」

「目を持つサボテン」

「それだけ」

「サボテンに目があるんですか?」

「あまり知られていないけれどあります」

「サボテンって動物なんですか?」

「動物です」

「記憶では植物って習ったような」

「以前はそう考えられていました」

「なにか発見されたんですか」

「そのとおり、発見によってサボテンは動物であることがわかった」

「なにが見つかったんですか?」

「中国で見つかりました」

「はい」

「サボテンが歩いているところを目撃しました」

「いきなり!」

「だから、もしかしてこいつら動物なんちゃうこ、とよく観察したら目がありました」

「へえ」

「動かんしまあ動物ちゃうやろと思ってましたからね」

「盲点でしたね」

「以来動物とされています」

「で、目の違いで歩くかあるかないか別れると」

「そうです、歩くものの目は鋭い」

「たとえばあのサボテンはどうですか?」

「これは歩きますね」

「ええと、目ってどれですか、ちょっとあたしわかりません」

「これが目です」

「ほとんどわかりませんね、かすかに点があるぐらいで」

「だから気づかなかったんです」

「なるほど」

「では歩かせてみましょう」

「できるんですか」

「簡単ですよ、ほらアルフォートをちらつかせると」

「やってきた!」

「大好きなんですね」

「手みたいなんでアルフォートをもぎとって食った!口!」

「ね?動物でしょ?」

「気持ち悪いわ」

カメラマンが寂しく笑うロンドン橋の下

2011-02-25 | リッスン・トゥ・ハー
ヤクルトを見るとぐいぐいといきたい気がするんやけど、実際いったら、腹にたまってしまいそうだからしない。ヤクルトをぐいぐいいけるほど飲むって、どれぐらい必要なんかよう知らん。買ってきて試してみるほど気になるわけじゃないから、想像するしかない。ヤクルトの濃厚さ、カロリー1/2のはいけない。それを飲んだからあかん、まったくヤクルトの本領を発揮してないし、あれはヤクルトじゃなくて、クルト。クルトはすっきりと飲みやすいし、それこそいくらでも飲めてしまいそう。水と同義語ぐらいに飲めてしまいそう。飲めるでしょうあれならば。だったら、飲んだらいいじゃない。一生に一度ぐらいヤクルトをぐいぐいと死ぬほど飲むんもわるないやろ。

ヤクルトと合わせて食べるのはビスコ。ビスコはおいしいお菓子。お菓子なのに、しっかりとした味、食べごたえ。ビスコさえあれば冬を越せそうな気がする。こしたら、春だし、食べ物はたくさんあるわけだから次から次へと食べてしまうに限る。ビスコとヤクルトをもって、旅に出る。旅に出たら新しい出会いがあるって、みんな知っている。私も知っているから。

嘘。嘘を折り畳んでナミダを流してしまうわけ。