夏木広介の日本語ワールド

駄目な日本語を斬る。いい加減な発言も斬る。文化、科学、芸能、政治、暮しと、目にした物は何でも。文句は過激なくらいがいい。

日本国の金遣いはでたらめだ

2011年10月01日 | 政治問題
 9月30日の東京新聞の一面に「天下り法人に半額超支出」の大きな見出しと、その左に「苦渋の中小企業・復興増税『やむなし』」が並んでいた。
 ここでの天下り法人と言うのは、「経済産業省や文部科学省など官僚のOBが役員を務める独立行政法人や公益法人、民間企業など」を指している。そこに「原子力の研究や立地対策を目的とする政府のエネルギー対策特別会計の電源観初促進勘定の半分以上」が支出されていたのである。08年度は9団体に1700億円だと言う。ロト6の一等の1億円が1700回も当たらないと得られない巨額である。
 その原資は電気料金に一世帯当たり月額約110円を上乗せして得ていた。つまり、我々がそうしたOBを飼っている訳だ。我々は誰一人として、そんなペットにも劣る動物を飼った覚えは無い。

 左隣にある記事の見出しは、「苦渋の中小企業」とあるが、それは「探訪・都の企業」と題する連載記事だからであって、簡単に「苦情の庶民・復興増税『やむなし』」になる。
 我々庶民の正義感と言うか、常識と言うか、それを見事に悪用した悪辣極まるやり方である。
 そして原発開発に対して、電力会社と原発を誘致したい自治体、そこに群がるハイエナ連中のやらせが次々に発覚している。

 すべてのカネが我々庶民が額に汗水垂らして稼いだカネである。先の月額110円は1世帯当たりにとっては小さな金額ではある。しかしこれは電気料金に上乗せされていた金額だけであって、そのほかにも、様々な分野で納得の行かない金額が上乗せされているはずである。それは一世帯当たりに直したら一体どれほどの金額になる事やら。それが日本全体になるのだから、巨額になるに決まっている。その巨額のほんの一部が上記の1700億円なのだから、推して知るべし。

 本当に我々は重大な転換期に立っていると思う。このままでは日本は絶対に潰れる。よく考えもせずに適当な人物を選挙で選んでいたツケが回って来たのである。ただ、選挙では誰かを選ばなければならない。ある一人だけが突出しても、定員に足りるまで、有象無象(たくさん集まった価値の無い人。世にたくさんあるくだらない物)が選出されてしまうのだろうから、そうとばかりも言えないのだが、結局、我々一人一人が日本を操るキーを握っている事だけは確かだろう。
 さて、そのキーをどこに差し込んだらいいのやら、さっぱり分からない。
 天下りOBの名前やそこにふんだんにカネをばらまいている連中、そしてあらゆるハイエナ連中の名前を知る事がその手始めだと思うのだが。