夏木広介の日本語ワールド

駄目な日本語を斬る。いい加減な発言も斬る。文化、科学、芸能、政治、暮しと、目にした物は何でも。文句は過激なくらいがいい。

アメリカの沖縄愚弄問題

2011年03月10日 | 外交問題
 アメリカの国務省長官が「沖縄県民はごまかしとゆすりの名人で、ゴーやも栽培出来ない」と発言していた事が問題となっている。問題発言は更に色々とあるらしいが、これはアメリカン大学が沖縄と東京に2週間の研修旅行を計画していた同大学の学生14人にした講義の内容だと言う。
 対象がごく少人数に限られているから、そんなに大きな害になるとは思いにくいが、何よりも私はそうしたアメリカの考えは何も今更始まった事ではないと思っているから、そんなには驚きもしないし、怒りもしない。
 元々アメリカは日本など黄色人種を馬鹿にしているのだと思っている。アメリカはイギリス人が宗教的迫害を逃れて建国したのが始まりだ。元々そこには先住民族が居た。いわゆる「インディアン」だ。西部劇で何度も何度も見た。「野蛮で獰猛な」彼等を「文明人」であるアメリカ人達が追い詰め、殺し、彼等の土地を奪って行った歴史を。元々が侵略者なんだから、自分達以外の人種に大きな偏見を持っているのは当然の事だと思う。
 欧米のいわゆる白人種の考えている事なんて、だいたい、そんなものだろうと思う。以前よく「白豪主義」なる言葉を見聞きした。オーストラリアは徹底的な白人主義の国なのだ、と。オーストラリアだって、ヨーロッパの白人に奪われた土地なのだ。何しろ「オーストラリア」とは白人達にとって「未知なる南の土地」と言う意味が語源なのだから。

 アメリカは弁明に努めているようだが、単に本音が明らかになったに過ぎない。我々はこれはアメリカの本音である事をきちんと認識している必要があるはずだ。もちろん、建前である日本との友好を信じて行かなければだめだが、心の底で常にこうした米国の本音をきちんと理解している必要がある。そうした心構えが無いから、簡単にアメリカの様々な誘いに乗ってしまうのである。郵政民営化なんか、最たるものだ。
 やっぱり日本人は徹底的にお人好しなんだろうねえ。インディアンのように、あるいはオーストラリアの先住民族達のように、「駆逐」された経験など一度たりとも持った事がないのだから。あの太平洋戦争では何十万人もの日本人がわずか一日で殺された経験をあちこちで持っていると言うのに、すっかり忘れていると言うのは、お人好しなのではなく、多分、馬鹿なんだろうねえ。アメリカと付き合うのに、毎度毎度そんな事を意識していろ、と言うのではない。しかし心の奥底に「何をっ」と言う怒りを持っている必要が絶対にあると私は思う。それはロシアに対してだって言える事だと思う。