夏木広介の日本語ワールド

駄目な日本語を斬る。いい加減な発言も斬る。文化、科学、芸能、政治、暮しと、目にした物は何でも。文句は過激なくらいがいい。

もっと疑り深くなろう

2010年07月16日 | 社会問題
 ある人から、インターネットでは今度の参院選は不正選挙だったとの噂が流れている、と教えられた。私は「民主大敗」「自民復活」との言い方は非常に薄っぺらな見方だと思っているが、それだって、民主への支持が自民へ回ったのだとしたら、なんと不甲斐ない有権者なのか、と思う、と自分のブログに書いた。
 政治家に対してそんなにも簡単に諦めてしまう、そしてそんなにも簡単に信用してしまう。そんなぶらぶらしている気持だから簡単に騙されているのである。
 私は最近とても疑り深くなっている。と言ってもある人々からはまだまだ甘いよ、とたしなめられてしまうだろうが。そんな甘い私でも、本当に今度の選挙の結果は腑に落ちない事が多々ある。私は当初、選挙民の不甲斐なさに理由を求めたが、不正選挙だったとするなら、早まった判断をしてしまった事になる。

 冷静に考えてみて、世の中の出来事には一つの筋書きが想定出来る。外交上の機密文書が公開されて、無い無い、と言っていた事が本当は有ったのだ、と分かった事は幾つもある。無いと言って国民を騙さなければならなかったのは、アメリカに尻尾を振っていたがためである。つまり筋書きの裏にはアメリカが存在している。機密文書と言う暦とした証拠があるのだから、アメリカに操られている事を誰も否定は出来ない。そのアメリカによる操作が終わったはずが無い。世界一の覇権国家を自認するとはそうした事である。
 アメリカのイラク戦争が果たして正義だったのか、は今我々の目の前に明らかになっている。そうした事柄をすべて積み重ねて考えれば、誰だって自ずと一つの筋書きが見えて来るはずである。
 しかしマスコミはそうした「積み重ね」をさせないようにしている。すべてが断片的な一つ一つの話に終わってしまう。何事もすべてそうなっている。小沢氏に対して、東京第一検察審査会は不起訴不当、とした。日本振興銀行が不正をして、金融庁の検査妨害をしたとの話も同じ線上にあるはずだ。誰もが議員は金儲けにつながるからなりたがる、と考えている。それと同じく、企業を興すのはそれで金儲けがしたいからだと考えている。だが、議員には庶民のため、国のため、との大義名分がある。起業家も同じで、庶民の暮らしのために、との大義名分がある。ほとんどの人々はそれに目をくらまされている。
 確かにそうした大義名分は疎かには出来ない。しかしその大義名分とそれで儲かった金額の巨大さを比べたら、とうてい納得は出来ないはずなのだ。その事は前にも書いた。そうでしょう。いくら一流企業の社長だからと言って、年収8億円もあって良いはずが無い。

 もっともっと疑り深くなりましょうよ。日本人が疑り深くないのは、島国である安全性に原因があると思う。他国からの侵略を簡単には受けない。しかし過去はそうであっても、現在は違う。世界のどこからでも核兵器が飛んで来る時代なのである。
 我々が疑り深くない証拠は幾らでもある。日常のテレビや新聞にそれがある。分からない事が平気で見逃されている。私はこのブログで今までにも何度もそうした分からない記事の事を書いて来た。文章が通らなくても、記事として通ってしまっている。何でそれで分かるのか、と私は大いに疑問なのだが、多分、表面的に見て読んでそれで終わりだからなのだろう。本などではおかしな論理が堂々とまかり通っている。先入観無しに読んでも、あれっ、筋が通らないぞ、と思う本などは幾らだってある。でもそれがベストセラーになったりしている。
 結局、読む力が無いのである。学校の国語の読解力が良くたって駄目なのだ。文章全体として、何を言いたいのかをきちんと捉えていない限り、読解力など簡単に騙されてしまうのである。
 私は一流の研究者や学者があまりにも文章を読む力が無くて、いい加減な事を言っている事実をたくさん知っている。そうした事柄を様々に取り上げて幾つもの本の原稿を書いている。だが、きちんと読む習慣の無い人に向かって、そうした原稿を見せても乗ってはくれない。ただ、口うるさいだけにしか思われない。きちんとした事よりも、面白おかしい事の方が優先するのである。テレビを見ていれば、それは明白に分かる。
 悲しい事には、一流出版社の編集者までもが、面白おかしい事を追い掛けている。でもそれではじり貧になるのは目に見えている。
 そろそろ梅雨明けも間近である。しかし列島を襲っている被害の大きさを見ると、明るさへの期待も吹っ飛んでしまう。これまた山国である日本の宿命なのか、とも思ってしまうが、宿命と諦めるにはあまりにも悲惨である。国を挙げて、日本列島改革なんて、出来ないものだろうか。かつてあった経済的に列島改革をするのではなく、庶民の安全な暮らしを守る列島改革である。参院選に不正があったによせ、無かったにせよ、あんなていたらくでは、とても庶民の安全を守る事など望み薄だが。
 だからこそ、やっぱり、もっと疑り深くなりましょうよ。