夏木広介の日本語ワールド

駄目な日本語を斬る。いい加減な発言も斬る。文化、科学、芸能、政治、暮しと、目にした物は何でも。文句は過激なくらいがいい。

しもねたネギ下さい

2009年12月11日 | 言葉
 ホント、笑ってしまった。今日のちびまる子ちゃんの四コマ漫画。八百屋で客のおばさんが「しもねたネギ下さい」。言った瞬間、あっ、間違った。八百屋のおじさんも、聞いた瞬間、あっ、間違ってる。
 だが、私は一瞬、分からなかった。あれっ? しもねたネギじゃなかったっけ。私は全国の地名は良く知っている方だと自負している。昔、全国版のガイドブックの編集をしていたから。ただ、現在の平成の大合併で出来たおかしな名前の市は知らない。現在の事情はもちろん、知らなければならないが、昔の事も忘れないようにと、古い地図もちゃんと取ってある。
 秋は泥付きネギが出回っていたが、初冬に入って下仁田ネギに代わった。普通に「しもにたネギ」と言っていて、私は「しもねたネギ」などはまるで頭に浮かばなかった。私は常に駄洒落を連発していて妻に呆れられているのに、「しもねたネギ」だけは思い付かなかった。

 で、よくよく考えた。咄嗟に出る言葉は普段から口にしているとか、頭にあるとかしている言葉である。普段、思いもしない言葉が瞬間的に飛び出すはずが無い。つまり、私は普段、「しもねた」などの言葉とはまるで無関係なのである。と言って、品行方正などと言っているのではありません。単に、普段は全く別の事ばかり考えているから、「しもねた」には御無沙汰しているだけの話。
 今考えているのは日本の古代史と万葉集。歴史のあの件はどうもおかしい。万葉集のあの歌の真意はなんだろう。万葉集には歴史が詠み込まれているから、両者には密接な関係がある。そうした事ばかり考えているから、何かの瞬間にふとひらめいたりするのだが、それが夜中だったり、自転車に乗っている時だったりして、覚えておこうとするのだが、それがなかなかうまく行かない。でも、少し時が経って、再び思い付くからあまり心配はしていない。

 よく政治家が失言をする。うまくごまかした言い訳をしているが、あれは普段からそう思っているから出ただけの事。そんな事、誰もが知っている。でもそこは大人だから、言い訳を納得したような顔をしてやっている。だから下手な言い訳などしない方が絶対に潔い。言い訳したって、その性格はちゃんと見破られているのだから、弁解するだけ更に品格を落としている事に気が付かない。
 ねえ、人前で話す事の多い皆様方、普段から清く正しい事だけを考えていましょうね。