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お気に入りの音楽や活字。その中に秘められた想いと、世の中の事、セールスの事をリンクさせて紹介していきます。

辛いときには幸せなふりをしよう

2010-12-20 | Jazz
“国境の南、太陽の西”の中で、、主人公の僕(ハジメ)が小学校の時、、島本さんと良く聴いたレコード(島本さんのお父さんのレコード)のことを思い、、その中で、Nat King Cole の“Pretend”を聴く場面はこの作品でもキーになる場所ですね。。その後、、島本さんのことを思い、、ハジメはジャズバーを成功させ、、そのある日雨の中島本さんが表れ、、このレコードに赤いリボンをつけて島本さんがハジメにプレセントする、、、そして二人は箱根の別荘で、、しかし朝が明けると、、レコードとともに島本さんの姿は・・・・。 大変印象的な場面で奏でられるこの曲。。

そんな素敵な曲が含まれる、、ベスト盤“Nat King Cole Best”全編に響き渡るセツナな声。 こんな冬の夕暮れに藍色にそまる西の空を眺め、、この歌声に酔いしれる無情の時間。。。師走の喧騒をヒトトキ忘れさせてくれる極上の癒しです。。星空を瞬きながら聴く“Stardust” ふたご座流星群がお出迎えしてくれそうで、、あまり星がキレイではない東京もこの寒さで星達が煌めき、、2010年の良き締め括りをしてくれいるようで。。。。。 まさにKING!の名に相応しい、その魅惑的でコクのある声、こんな素敵な声を作るためにタバコ(KOOL)を1日3箱も吸うヘビースモーカーだったようで、、まだまだ活躍できる46歳で肺がんでこの世の去ります。。

小説の中で取り上げられている“Pretend”・・・辛いとき(ブルーなとき)こそ幸せのフリをしてみよう~ そっと背中を押してくれるような歌声が心に響きます。。こんな素敵な曲をハジメと島本さんは、、どんな思いで聴いていたのか・・・ 島本さんの心情にピッタリの曲ですね。。 しかし曲の使い方が魔法の如くうまいですよね~村上春樹のセンスには脱帽です。。 

今年も残り、、10日あまりとなりました。。中々回復の兆しはまだまだ闇から抜けないようにも感じます。。この小説の時代のようなバブル絶頂のようなことは起こらないと思いますが、、人々の心の豊かで、、最大の幸福と思えるような暮らし、、モノの豊かさだけではなく、、失っているココロの豊かさが向上できるように。。。。

辛いことがあっても幸せなふりをしよう。。フリもいつかは真実に、、辛いと幸せ、、たった「一」文字しか違わないから。。。


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