YES MUSIC YES SALES

お気に入りの音楽や活字。その中に秘められた想いと、世の中の事、セールスの事をリンクさせて紹介していきます。

珠玉の時間を奏でる

2011-02-28 | Bill Evans
2月も終わりですね。。昨日と打って変わって・・・東京はちょっとみぞれも交じって、、、この天気を嫌だな~と考えるか、なんともしっとり趣き深い冬の終わりを感じるか。。。 心の持ちようですね。
こんなしっとりと気持ちよい月末は、、何となく・・Bill Evans の “Waltz for Debby”でございます。。名盤中の名盤で、、取り上げるまでもないのですが、、改めて、、深夜にしっとりと濡れた街(・・・といっても足立区のはずれなのですが) ちょっと明かりに揺れる中川を観ながら、、このAlbumを聴くと、、ちょっぴりニューヨークの川辺。。? 気分だけ・・ キラキラした川の流れが星が降ってきたようで。。支流の川のボート乗り場が、、何ともぼやけていい感じです。。 煙った・・スカイツリーも小さな照明が逆にその存在感をしてしているようで。。。 家にいても。。いい音があれば珠玉の時を感じさせてくれますね~

1961年6月25日にリバーサイド・レコードによってヴィレッジ・ヴァンガードでのビル・エヴァンスのトリオは録音されていました。 しかしこの日から11日後 ビルの片腕であるベーシストのスコット・ラファロが交通事故で他界してしまうという悲劇が。。。 そして、、ラファロ色の強い曲は、、“サンディ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード”へ収録し、、その他はこのAlbumへ収められることに、、このAlbumでももちろん、、スコットの名演をじっくり堪能できるわけですが、、このトリオのバランスの良さ。。エヴァンスを中心に優雅に心をしっとりとガゼーで包み込むような音粒たち・・ ポール・モチアンのブラシ・ドラミングと、、さりげないハットの開け具合とスネアの滑りが、、 これぞ三位一体の珠玉の音なんだと 50年の時代を過ぎても、、まったく色褪せることなく。。包み込んでくれます。 こんなエレガントな気分になる時間をココロゆくまで・・愉しめます。。

その詩的情緒溢れるシシリズム。。これぞ美学という信念を貫く・・・スタイルは唯一無二です。

人生でどれだけ珠玉の時間を奏でることができるだろうか? 何となくも一日は過ぎていく・・・あっという間に2月が終ったと感じるか、、珠玉と呼べる自分の日をどれだけ創れるか?で考え方も行動も変わるのではないだろうか?

-今日一日を珠玉の日と呼べるように、、日々の一分一秒を大切にした人生を送りたいですね。。。


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認知不協和で心に刻む・・・

2011-02-27 | 60's
今日は東京マラソンでした。。毎年天気に恵まれないのですが、、、今年はよかったね~走りやすかったのではないでしょうか? しかし東京の名所を巡りながら・・・東京縦断マラソンなんぞ、、通常で考えると「えっ?」大丈夫????となりますが・・・そんな任しh不協和が多くの人の心にフックをかけるのでしょうね~ 毎年抽選で凄いことになっていますが。。。なんか東京マラソンを走るのがステータスになりつつあるような~ でも、、たまの日曜日、、車を締め出して・・人の足で走るってのも良いものです。。

そんな「エっ~」という意外性の極みと言えば・・・ Drateful Dead “Aoxomoxoa”ですね。。まずタイトルが??? 最初なんじゃこりゃ? アオクソモクソア・・呪文???って感じで、、やっと最近再発で、、ボーナス・トラックもついて、、ありがたい事です。

このタイトルはアルバム・カバーを手掛けた有能なアーティスト リック・グリフィンがハマっていた回文からとられているようですが、制作期間は8ケ月にもわたり。。1969年6月発売の3枚目のAlbumですね。
そんなリックのジャケも秀逸で。。ジャケのインパクトでどんな音かと。。期待ワクワク聴くと。。。また「うぇぇ~」といい意味い裏切られます。。。 16トラックを使用し挑戦的で実験的なアルバム。。。こんな気持ちの良い日曜日とウラハラに花粉に喘ぎながら聴くグレイトフル・デットのいとおもむき深い風情・・・・ たまらないですね。

全曲の作詞を専任作曲家のロバート・ハンターが担当し、、作曲はガルシアとフィル・レッシュが手掛ける。。初期デッドの確立的Albumですね。メンバーの旺盛な感性が完成した秀作ですね。 バラエティーの富んだ音の数々と、、カントリーやアコースティク路線への兆しも垣間見え・・・LSDを飲んでいっちゃってる???ような陶酔感も胸打ちますね~ 変な声で朗々とヴォーカルが語るような・・・曲も入り。。最高のアンバランス感を堪能できますね~

意外性で売ることがすごく重要・・・ 「えっ」と感じさせること。 あまり結びつかないようなことを・・・融合させる。。 雪国もやしは高いから買うな~とCMで叫んだり、、、 うちはまずい!と・・・えっ? と客の心w引く居酒屋さんとか・・ 自分の認知していることを裏切られると(いい意味)その不協和は。。グっとココロに刻まれます。。 自社昇商品&サービスの認知不協和を考えていますか?

"Mountains Of The Moon" Playboy After Dark (こんな映像ありました・・驚き!)


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in take で、、ヤワラか頭にしよう!

2011-02-26 | Miles Davis
いやいや Miles Davis の発掘盤がでました~ “Bitches Brew Live”です。。1969年ニューポート・ジャズ・フェスティバルのあの・・ウェイン・ショーターが参加していない。。Live と1970年のワイト島フェスティバルのLive音源です。 いやいやどんどん素晴らしい音源が出てくることに感謝でございます。。ありがたやありがたや・・・

まずは前半3曲・・・ ジャズライヴのお客さんの入りがどんどん低迷した60年代後期、、ロックの波が世界を席巻します。 そんな中この状況を打破し、、新しい世界へと柔軟に思考を変え、行動を起こしたMiles は、ニューポート・ジャスフェスティバルにロックアーティストを呼ぶことに、、 レッド・ツエッペリンやスライ&ザ・ファミリー・ストーン、ジェスロ・タルなどの面々。。このフェスティバルでマイルスは自分以外のほとんどのバンドを観客目線で観たようです。ライヴ・パフォーマンスもそうなんですが、、お客さんの反応など粒さに観察したとか・・・ そして7月5日(土)の午後自身もステージに上がります・・交通渋滞でなんとウェイン・ショーターが現れず、、そのまま、マイルスとチック・コリアとデイヴ・ホランドとディジョネットでステージで奏っちゃいます。。 凄い。。 そんなショーターのいない、、音、、超~ロックしてますね。。 ディジョネットのスネアのキレがビシビシで、、その上をマイルスとチック・コリアの跳ねるピアノの音色が、、疼きます。。。。 ジクジクと、、 “Bitches Brew”へ入る最初の2曲もマナマナしく、、探りながら紡ぐ音にすごく新鮮さを感じます。。生きの良い寒ブリちゃんって感じがよいわぁ~

フェスティバルは翌6日。。。ツェッペリンのステージの時、柵(フェンス)が壊れ、、中止へと・・その状況を目のあたりにしたマイルスは強い衝撃を受けたのではないでしょうか・・時代が大きく変わっている。。この熱狂こそ自分が向かうべき方向とマイルスは感じたはずです。。。。

そして後半の4曲~9曲目は、、ワイト島の伝説のLiveですね。 “Bitches Brew”の録音が69年の夏に始まり、、激動の紆余曲折の中でこのワイト島のフェスティバル1970年8月29日までがMilesの夏と言われていますね~ ショーターが3月で脱退。またキース・ジャレットが加入しダブル・キーボードへ・・・そんなメンツで、、いよいよワイト島のステージへ。。 マイルスとゲイリー・バーツ(sax)にチック・コリアとキーズ・ジャレットの鍵盤コンビにホランドとディジョネットのリズム隊にアイアート・モレイラのパーカッションが加わって。。。独特な音を醸し出します。。 その圧巻はステージを生で体験してみたかったなぁ~ 出演者中唯一のジャズ・バンドはアフロヘアーにベルボトムで・・マイルスのエッジの効いた音、、音のすべてがとんがってきるようで。。。挑む音だよね~ まっ本当にカッコいいとはこの「音」だね~ 凄まじい!!!

どんどん自分が年齢を重ねると「変えられない」人が多いですよね。。特に40歳も過ぎればさっ、、しかしマイルスの鋭い嗅覚は今かぎ分けなくてはいけないモノを的確に捉え・・どんどんin takeしていくんだよね。。柔軟に、そして実現可能なメンツを集めてカタチにしちゃうパワーは、、本当に学ぶべきことが沢山あります。。 死ぬまで続くマイルスの飽くなき追求探求心。。。それが歴史に刻まれる名盤とどんどん生み出す秘訣かもね。。 営業担当のあなたも、、マイルス聴いてヤワカラ頭でどんどんin takeしましょう~

Call it Anything (part 1 of 4)


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My Favorite Things  ~ワクドキキラ~

2011-02-25 | John Coltrane
“海辺のカフカ”で。。。「僕」が家出をしてから良く聴く音。。レディオヘッド、プリンス、、そしてたまに聴くのが John Coltrane の“My Favorite Things”と紹介されています。。 どんな15歳ダ! と思える程のマセガキ~とも感じますが。。 大人への成長をして行く中で。。。一番大切なことを見つける旅。。。としてはこのコルトレーンのAlbumの位置づけも大変素敵ですね。。 このタイトる曲が「そうだ 京都 行こう」のCMでもおなじみで、、日本人の無くした何か大切なモノが京都へ行けば見つかるよ~的宣伝が上手いですよね。 JR系(特に新幹線モノ)はクリスマスの時期(山下達郎の歌のやつ)で90年代も一世風靡しましたね~マキセリホがカワイかった。。 曲の選び方もセンスあります。。もちろんCM会社が考えるんですけど。。ね。

そんなコルトレーンのこのAlbumは、、1960年10月24~26日の間で制作され。。1961年に入ってリリースされています。 タイトル・ナンバーは『サウンド・オブ・ミュージック』の挿入歌として人気の高い曲で、、昔から耳慣れた曲です。ふさいだ気持ちを、、好きなモノを上げていくうちに晴れ晴れしてくる・・・ワルツ・テンポで心が軽くなっていくようです。。 そんな曲をいち早くリリースしたのが60年10月にマイルスのところから脱退したコルトレーンでした。 コルトレーンのソプラノサックスの響き、、冴えわたります。。 心をムギュ~と・・・掴まれて音色が絶品の空間を提供してくれます。。

もちろん、脇を固める最高のメンバー他達 滑るような滑らかなマッコイ・ダイナーのピアノ 安定した音を紡ぐ スティーブ・デイヴィスのベースと最高の音粒を生み出すエルヴィン・ジョーンズのドラムスと、、申し分ないです。。 

金曜の夜しっとりと、、自分の5年後10年後の姿を妄想し、、ニヤニヤしながら。。思いを寄せる。。 夢なんて大仰に構えず、、なんとなく「こうなりたいな~」なんてことを思うこと。。。 自分の大切なコトを、、膨らませてみる。。素敵な時間の過ごし方ではないでしょうか。。 ワクワク・ドキドキ・キラキラした人生を送るために。。。ちょっとした妄想TIMEは、、、凄く大事な時間かと思います。

※カフカの中で、、「僕」が感じる・・・マッコイ・ダイナーのピアノの表現は秀逸だね~ こんなことを思える15歳って・・・ 文庫本では下巻 343ページをご覧くださいませ。。


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「スピリチュアル」と「セクシャリティ」

2011-02-24 | 90's
“海辺のカフカ”で「僕」(田村カフカ)がウォークマンで聴く音楽。。Prince です。身体を動かす時にかならずMDで聴いているのがPrinceのFunkなビートでしっかり自分の筋肉を確かめながら、、体を鍛える「僕」 また四国山地の大島さんの隠れ家にいるときも、、

最初カフカの上巻で出てくる曲が・・“Little Red Corvette” 隠れ家体を鍛えて・・ぼんやりと先行きの不安な気持ちを感じながら、、カラスと呼ばれる少年との会話の後。。。この曲を聴きながら・・電池が切れる。 -わかってたはずなんだ おまえのそんなやり方 それじゃあ とても永続きするわけないって・・・・ と始まるこの曲は、「僕」の心情の代弁してますね~ 赤くてかわいいコルベットって「僕」のあそこの隠喩とも感じますね。。 曲も美しいメロディーとシンセの響きが心地よい、、リヴァーヴ・ドラムの音が80年代っぽい風情ですが、、今聴いても曲は新鮮ですね~ 

そしてもう1曲は。。。“Sexy MF”ですね。体育館で体を鍛えながら。。。 父から「父を殺し母を犯す・・」と言われたいた「僕」がこのことを実行するかのようにコトが起こっていく。。そんな「僕」の気持ちを表現しているのがこの曲。。 この淫靡で腰がムズムズするサウンド。。ダンサブルでセキクシーな曲・・・ -つまり俺がやりたいのはお前なんだ いや 俺じゃない 心のことだ バカだな・・・と  佐伯さんとの関係を変化球的に感じ、、「僕」は大人になっていく様が感じ取れます。。。 この曲のスネアの感じいうよね~ ジェームス・ブラウン近未来的な感じが。。やはりPrinceのセンスの良さを実感します。。

そんなイカレタ素敵な曲が両方入っているのが、、1993年発売の “The Hits 2”でございます。 テーマはセクシャリティ・・・ そんな選曲でデビュー当時からランダムに選曲されてます。。。 “Hit 1”はスピリチュアル で、、Princeの大きなテーマは『スピリチュアル』&『セクシャリティ』だったのですかね?? どちらにしても、、このヒット曲集で改めて聴くと、、タイム感のキレとエッジの効いた音のセンスに驚き踊りますね~ サックスの音の使い方がほんとうに気持ち良いですよね~ 感心します。。

「僕」の微妙な心の動きとPrinceは最高のベストマッチな選曲です。。

今の21世紀こそ「スピリチュアル」と「セクシャリティ」は営業に必要なセンスですね。。 自分の信念を、、また思いを「スピリチュアル」に、、、感じ伝えるか? そして相手から「セクシー」やな~と感じさせる男も女も、、人間の色気みたいなものが感じ人が、、求められるではないか・・と感じます。


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あんたおかしいと思うよ、たぶんね

2011-02-23 | 00's
“海辺のカフカ”で印象的な音の一つに Radiohead “KID A”があります。。彼らの4th Album で2000年9月27日日本発売。英国とアメリカは10月発売ですね。。全米全英ともにチャート1位を獲得した大成功Albumです。 発売前にSingleの発売やPVをなどを制作せずに、、爆発的ヒットをおさめます。。まるで“1Q84”の発売前と同じですね。。。 そしてこのAlbumの内容もファンが唖然とするようなセンセーショナルを巻き起こす。。素晴らしい裏切り。。 全編に漂う電子音の渦の中を混沌な芥のように。。。その中で淡々と歌うトム・ヨークの「声」が、、2000年という世紀を予言するかの如く。。。 このAlbumから1年後、、アメリカ同時多発テロなど、、世の中が暗黒の混沌へとその渦を進めていくように・・・・・ 

このジャケも、、何か病んでるような・・・その色合いと雰囲気に、、茫然となります。。 そんな渦中で、、トム・ヨークは語ります。。「そんなのすべて嘘だったわかるよね。。でも気がふれてしまうのがイヤだから、気付かないふりをしているんだよね」と、、、

このAlbumをうまく活用する村上氏、、 KID A って・・・「少年A」と解釈できるもんね。。 まさに「僕」=少年Aですよね。父を殺し(たぶん)・・・ 自分自身の人格も多重人格が現れる。。 この曲の中でも、、「ぼくらは頭は串刺しで きみたちには腹話師がいる」と・・・ 「僕のベットの隅っこの影の中に立っている」 カフカともイメージがリンクしますよね~ 自分の身に警察の調べが入りそうになる中で、また大島さんの隠れ家へ連れて行かれ、、その中で、、性的妄想に疲れると、、運動のメニューをこなす。。そして運動の後、、聴くのが、、この“KID A”だ。。。いい汗かいて聴く曲ではないな・・・・・・ でもすごくこのAlbumが“海辺のカフカ”の「僕」(田村カフカ)を表現しているように感じます。 この曲を聴きながら、、このカフカの奇数章を読むと違う目線を感じることができます。。

このAlbumのラスト曲 “Motion Picture Soundtrack”の歌詞で、、赤ワインと睡眠薬の力で、、何とか自分の中に戻れると・・安ぽい映画の中に自分にたどり着ける。。 あんたはおかしいと思うよ  たぶん・・・・と。。。 見えるモノと観えるモノ、、聞こえるモノと聴こえるモノ・・ 何を観て聴くか・・ 今の現実が「幻想」かもしれない。。個人の無いすべてが「少年A」になってしまわないように・・ 自分に気付け!とつぶやいているようで。。。 そうしなければ、、ネズミと子供の群れがぼくについて街の外へ・・・・ 連れて行かれるよ。。。 と真実をごまかし。。屈託して国民の目を煙に巻く。。 そう、、目を覚まして・・今こそ「あんた、おかしいよ!」いう言葉に気付かないといけない時かも・・


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「ずいぶん意味ある出来事に思える・・・」 成長実感を掴み取る

2011-02-22 | Classic
昨日は、、戦後日本の動乱期を・・・紐解く秀作でございました。。今日はまた“海辺のカフカ”から、、、 ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第5番二長調「幽霊」です。。

カフカの下巻で、、星野くんが小さな喫茶店で「大公」に感動し、、隠れ家に帰る途中廉価盤のCDを購入し、、部屋で「大公」を聴きます。 -彼はソファに寝ころんで、ピアノと弦の響きに耳を澄ませた。その深く美しい旋律は彼の胸に染みこみ、フーガの精緻な絡みは心をかきたてた。 ―海辺のカフカ 下巻より、、

そして1週間前の自分だったら、、一生一切れも理解できなかっただろうと。。。。そんな偶然の巡り合わせで、音楽を受け入れる自分を『ずいぶん意味ある出来事に思える』と星野くんは感じています。。その時流れたのがこの「幽霊」ですね。。

そんなベートーヴェンのピアノ三重奏曲第5番<作品70-1> 1808年にピアノ・ソナタとして書き始められ、元々ルドルフ大公に捧げるはずが、エルデーディ伯爵夫人が熱心に新作を依頼したためにピアノ・ソナタから2曲のピアノ三重奏へ変わったと・・・
「幽霊」というタイトルは、ベートヴェンがシェイクスピア悲劇の『マクベス』のために書かれた魔女の宴会シーンのスケッチを作品に流用したと言われているため。。。魔女と幽霊は全く別物ですが、、第二楽章の開始部分が当時の聴衆にとっていかにも「幽霊」が出てきそうな不気味な雰囲気に感じられてそう呼ばれたと言われている。。 誰が「幽霊」と命名したのかは分かっていないようです。。。
この時期は交響曲第5番<運命>や交響曲第6番<田園>が書かれた時期でもあって、、進行する耳の病気への苦悩を克服しながら中期の傑作が書かれた時期でもあります。。 1808年の12月のクリスマスもエールデーディ伯爵の邸宅でベート―ヴェン自身がピアノを弾いてこのピアノ三重奏曲第5番を演奏したようです。。

そんなベートーヴェンのピアノ三重奏曲の演奏でゆるぎない筆頭的な地位を築いているスーク・トリオの演奏を聴いています。。。ヴァイオリンのヨゼフ・スーク チェロはヨゼフ・フッフロ ピアノがヤン・パネンカというメンバー。。 ソリストとしても申し分ない技術は勿論のこと、、細やかな気品ある音、、豊かで、、絶妙なバランスでアンサンブルを聴かせてくれます。。。
カフカの中でも大島さんと星野くんの会話の中で、、大島さんはこのスーク・トリオの「大公」の演奏が―美しくバランスがとれていて、緑の草むらをわたる風のような匂いがします―と語っています。。

星野くんではありませんが、、何がひょんなきっかけで。。変わるポイントってありますよね。。まったく興味が無かったモノが、自分の成長に合わせて心に引っ掛かるようになること、、 関心の無かったことが良く見え感じるようになる。。。 星野くんもこの不可解異常な体験を通じて自分の成長に合わせて、、自分の成長実感を感じたのではないでしょうか。。

私たちも、現状に甘んじず自分が行動を起すことが大切ですね。どんどん体験する。恐れず経験を積むこと。。 それが不思議と新しいことを引き寄せるように感じます。。そして気付いた時に、、感じる成長実感。。 今年は「卯」の扉が開く年。。どんどん行動し、体験し成長実感を掴もう!


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三感止音『OUTCOMEできる人になる』

2011-02-21 | 三感止音
“海辺のカフカ”モノから少し離れて・・・こんな↑本を読んで・・・ツラツラと、、、
“銀座ブルース”柴田哲孝 著 以前“GEQ”でも紹介しましたが、、こんな小説も書いていたのか・・戦後の混沌とする日本の暗躍と利権、、駆け引き。。アメリカのGHQ内部での駆け引き、足の引っ張り合い・・・・ オブラートに包んだ、、ノンフィクションですよね。 浦沢直樹氏の“Billy Bat”も興味深く読んでいますが、、この小説で、、戦後の関係がきちんと一本の線でつながります。。その中でそれぞれが果たした役割。。 そして自身の保身と利権を絡めての暗躍から、、地位を築き・・・闇と光は表裏一体をなすですね。。

しかし伝えられている事実とその裏側をしっかりすること、、教科書では絶対に教えない事実。。真実。。自分なりのどのように情報をあつめ、、INPUTしていくか。。。同じ方向に偏らず、、さまざまな方向から情報を集める力を身につけ、、自分なりに練り込むことが大切です。。

しかしこの作品の元になった“完全版 下山事件 最後の証言”での情報収集力と、、また驚きの自身の身内が、下山事件に関与していた?事実。。。 “銀座・・・”ではインドネシア産業(社長八雲喜一郎)となっていた⇒亜細亜産業(社長 矢板玄) その亜細亜産業が果たした、、裏の戦後日本史・・・。。その矢板玄の地元が。。。○○○の党の党首さんだよね。。 その亜細亜産業には、、CIAの手先?吉田茂や白洲次郎。。。民社協会の西尾末広、国鉄総裁下山定則らが出入りして。。。 ○○○の党もじっくり「裏」を調べないといけないね。。。マスコミが伝える表面と裏をキチンと精査しないと、、、 ○○○の党のメンバーでHIV関係で活躍されている某議員さんのお父様は共産党委員ですが、、息子は○○○の党ですか。。。。



自殺と処理された、、下山初代国鉄総裁・・・なぜ、、自殺と処理されたのか? 他殺の可能性が強いですよね。。そこに群がる暗躍・利権・保身・・自分中心で、、他人は犠牲にしてもいいという思考。。現在も変わっていないですよね~ 都合が悪い事件が起きると誰かが自殺する構図。。。 当時の日本の状況を考え、、誰が下山総裁を殺したのか?? その答えはこの柴田氏の本の中にしっかり記されたいます。。
私が生まれる前のこと、、今まで伝え教えられた事実とここまで違うのか・・・愕然とするとともに、、色々な情報を集める中で見えて(観えて)くるるモノをどう解釈し、、自分の中で熟成させるか・・・ この激変の時代の中で重要なファクターですね。。 OUTCOMEできる能力を身につける。。

戦後のこの激動期がなければ、、今のような豊かさを日本が享受できなかったのも事実。。でも、、もし違うカタチで歴史の事実が変わっていたら・・・アメリカとの関係も大きく変わっていたかもしれませんね。。そんなことを考えると、、よかったのか・・悪かったのか・・しかしこの大きな「卯」の流れの中で、、日本の舵取りが重要な分岐点の中で、、、政財界から「給与泥棒!」呼ばわりされる政治家の皆様は少し考えた方が良いかもね。。
中東の大きな流れは、、今ビッグ・ウェーブになりつつありますが、、これも影で仕掛け人が必ずいるわけで、、スビグネフ・ブレジンスキーなどを検索していただければ。。。また、、違う送側面がみえてくるかも・・・

いやいや2月3日を過ぎて、、いよいよ今年の開幕と当時に色々コトが動き始めてますね~ よくよく観ないと。。。 流されないように。。そして色々な情報を入れて「OUTCOME」できるように、、、ね。 「卯」の年が面白くなってきました。。たぶん今年は何儒年後かに、、あの2011年は・・・と言われる年になるような気がします。。


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「愉しむ」余裕を、、持つこと

2011-02-20 | Classic
そんな星野くんが、、高松の喫茶店に偶然入り、、聴いた曲がこの100ドルトリオと言われた演奏で聴く・・ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第7番変ロ長調「大公」です。。
1811年、ベートヴェンが40歳の時に作曲したルドルフ大公に捧げた傑作。。。3つの楽器が対等に渡り合い。緊密なアンサンブルを織り成す。。この演奏は1941年9月に録音された、、ピアノがアルトゥール・ルービンシュタイン ヴァイオリンがヤッシャ・ハイフェッツ チェロがエマニュエル・フォイアマン という当時の巨匠達の演奏です。決して温和に融合的に録音されたというより。。。演奏をめぐって火花が散ったとか。。。そんな険悪な雰囲気?でもこれだけの快活で優雅さがあり、、そしてお互いを意識した緊張感が潜む最高の演奏を聞かせてくれます。。しかし1941年の録音でここまでいい音で聴けるんだからね~ ジャケも秀逸でお互いの真剣さと見えない緊迫感がビシビシと伝わってきますね。。そんな演奏を心安らかに聴ける贅沢。。。たまらんです。。

“海辺のカフカ”の中で、、この喫茶店のマスターと星野くんのやりとりが、、上巻のカーオーディオの中でシューベルトを聴く、大島さんと「僕」との“対”のようで面白い。。まったくこのような音楽に興味のなかった星野くんが少しづつ、、感性を揺さぶられていく様は、、すごく趣き深い。。その後星野くんが観る映画がフランソワ・トリュフォーの2本立て・・・『大人は判ってくれない』『ピアニストを撃て』って。。。。観るの映画のタイトルの絶妙の配置ですね。。 また喫茶店でハイドンのことを教わり。。また『大公トリオ』を聴く。。そしてナカタさんを助け。。最後までついていく決意をする。まるで、、ルドルフ大公がベートヴェンを援助したように。。。。

村上氏は小説の中で使う「音」は本当にどこまで緻密なんだという絶妙な、、意味合いを含んでいることを感じます。調べれば調べるだけ観えてくる。。。そのナイスな選曲にいつも脱帽します。。 2重3重の解釈が、、たまらないですね。。ディズニーの隠れミッキーのようです。

今日は日曜日・・・あまり気温が上がらない東京足立区ですが、、、こんな世紀の名演奏を聴きながら、、琥珀色の空を眺め、、ちょっとずつ伸びるスカイツリーを見上げて、、心地よい空間を、、愉しむ。。大人の贅沢な時間です。

こんな心の余裕が時には必要。。。 あくせくせず。。優雅に、、気持ちを切り替えて今週も「愉しむ」仕事をしていかないとね。

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ナカタさんと星野くん

2011-02-19 | Haruki Murakami
“海辺のカフカ”2回目でございます。 上巻で田村カフカが佐伯さんが創った『海辺のカフカ』を聴き、、ジョニー・ウォーカーを殺した(倒した)ナカタさんは何かに導かれるように・・・四国を目指す。。 これで、「僕」(田村カフカ)とナカタさんは本州と四国をつなぐ橋を渡る・・現世→橋→異界(死国)へ・・・・ そしてナカタさんをサポートし、、物語を紡ぐ星野くんの登場。。

そういえば・・・ジョニー・ウォーカーはスコットランドのお酒だよね。スコットランド言えばフリーメーソンで初めてロッジと言われるものができたフリーメーソンでは重要な地位をしめる場所のお酒だね~ そして星野くんを助け、入り口の石へ導くのが、、カーネル・サンダースの恰好した不思議な人物・・・カーネル・サンダースもフリーメ―ソンとして有名ですね。。そして探しているのが「石」・・フリーメーソンは意石工の集まりから始まったなんだよね~ 余談だけど・・・ そういえば、、恰好がミッキー・マウスじゃなくてよかった-のような件もあったけど、、ウォルト・ディスニーもフリーメーソンって言われてますよね~ ウム~ やれやれ・・・

今までの村上氏の作品の中で、、このナカタさん&星野くんは異色のキャラですね。。 奇数章の「僕」を中心として回る章は、、青&蒼のような透明に近いブルーの色彩で寒い感じがしますが、、 偶数章はこのナカタさんのキャラと星野くんのズブズブ感と、、登場した当初はラーメンの汁にタバコの吸い殻をジュぁ~と入れちゃうような青年だもんね。。 何か超庶民で。。。 色もジョニーウォーカーがそうだったように、、黒・赤・白・・なんて色で、、、 偶数章の食べ物はヘルシーで洗練された洋食系が中心で、、奇数章は和食~ 場末の定食屋~的なモノだったり・・・とても暖かく人間臭い雰囲気を感じます。 この奇数章と偶数章の温度差が読んでいて何か不思議で次から次へページを捲りたくなる・・・クセになります。 
このあたりも手法も2000年以降の村上氏ならでは・・の感じがします。 しかし、、星野くんが最後に食べるものがクラッカーとミネラル・ウォーターで。「僕」が最初に食べていたモノがミネラル・ウォーターとソーダ・クラッカーで。。 めぐっているように・・・ 異界を見。。佐伯さんの幽霊から現世へ帰るように言われ。。。人間のまともな?少年として戻ってくる「僕」 入り口の石の扉を開き。。。ナカタさんの死後その石を閉じる。。閉じる前に、、ジョニー・ウォーカーの魂(舌)らしき白いモノと戦い勝って石を閉じる星野くん。。 この石を閉じたおかげで「僕」はこの現世(現実)に帰ることができた。。 

そして、、成長した「僕」と星野くんは自分の場所へ帰って行く・・・・・ 自分の中の心の闇を打ち破り、、深く損なわれた存在だった人々は、、あるものは死を通じて完全を手に入れる(佐伯さんとナカタさん) その「死」によって完全を手に入れた(影がまとも)になった「僕」と星野さん・・ 男男 女男 女女 この3つしかこの世の中にいないといった大島さんは。。。性同一性障害の女性で男性として男性を好むという、、別次元で見つめる・・・ そんな着眼点・視点で、、、それぞれのキャラクターを色々見つめて読み返してみるとまた色々と面白いことが見えてくるかも。。。 

バブル崩壊以降、、、様々カタチで常識的なことがどんどん崩壊し、、、多くの定義を私たちに投げかけました。。 ココロの問題でも、、今まで一括りにされたコトがどんどん分析され、、理解されてきました。。また理解不能の事件も多くなってきて・・どんどん混沌が深まっていくことに。。。殺人に関しても、、怨恨や恨み、、お金目当て から「誰でもいいから・・・・・」「目についたので」ネット上で殺人者募り、、初対面のメンバーで人を襲い殺して捨ててしまう。。。 そんな闇が深く深くはびこる時代が2000年以降続出してきますね。 2011年となった今。。このままこの度合を深めるのか。。。大きく転換期を新しい形を作り上げるきっかけを作るのか。。まさに分水嶺ですね。2014年の日本の大きな大激変の時を後残り3年となる中でどのように変化させていかないといけないのか、、今後の在り方をひとりひとりも見直す時期ですね。。 政治が体たらくのどうしようもない状態なので。。。一緒に引っ張られれないように・・今こそそれぞれが生まれ変わって。。。現実をしっかり見つめる時ですね。

政治・経済の本を読むのもいいですが、、ドラッカーよりハルキを読んだ方が、、見えるコトも沢山ありますね。。なぜここまで村上春樹は人の心を掴むのか。。。そんな視点で村上ワールドを紐解くと時代が見えてきたりして・・・・

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