公務員試験知能、教員採用試験数学解説

ある予備校講師が暇な時間に綴る小さなブログ

どっちみち6枚だから…

2018-06-13 11:58:00 | 整数
3日前は、国税専門官の本試験が行われ、昨日京都校に行くと、質問攻めにあいました。                    それにしても、テレビのチャンネルのやつは難問でしたねえ。あんなのは、捨て問題だと思いますよ。                    さて、その中から1問。no22です。                    図のように、縦6行、横10列で60枚のラベルが並んだシートがたくさん用意されている。これらのシートのラベルに、次のルールで数字を印字する作業を行うこととする。                     [ルール]                    ①各シートにおいて、一番右側の列にあるラベルに上から順に数字を印字し、印字し終えたら、一つ左側の列にあるラベルに上から順に数字を印字する。(図の矢印)                    ② ①を繰り返し、一番左側の列にある全てのラベルに数字を印字し終えたら、次のシートに取り替えて、同様に印字する。                   ③数字は、1、2、…、44の44個の整数とする。また、値の小さい方から順に印字し、44の次は再び1に戻る。                                           ところが、5枚目のシートにある全てのラベルに印字し終えた段階で数字を確認したところ、それまでの作業は③ではなく次の③’に基づいていることが分かった。                     ③’数字は、1、2、…、45の45個の整数とする。また、値の小さい方から順に印字し、45の次は再び1に戻る。                     そこで、6枚目以降のシートは、①、②、③に基づいて、改めて、シートの一番右上のラベル(一番右側の列にあるラベルで一番上にあるもの)に印字する数字を1として、印字を行い、シートの一番左下のラベル(一番左側の列にあるラベルで一番下にあるもの)に初めて44が印字された時点で、作業を終えた。作業を終えた時点で、44が印字されたラベルの枚数は、1~5枚目のシートにある44が印字されたラベルも含めて全部で何枚か。①17枚②21枚③25枚④29枚⑤33枚                                         かなり長文ですが、要するに、「5枚目まで作業をしたら、ちょびっとミスってたことに気づいたので、6枚目以降はミスらずにやりましたよ」ということですね。(このちょびっとがポイント)                       1枚のシートには、60個印字するので、5枚作業をすると、60×5=300個印字します。                       このとき、③のルールを守っていれば、300÷44=6余り36なので、「44」は、6回印字され、5枚目の左下には36という数字が印字されていたはずです。                       繰り返しますが、ここがポイントです。                      「では、いつルール③からルール③’になったの?」とか、「5枚目の左下の数字は何?」ということが気になりますが、正解は、「いつでも、そして何番でもよろしい」です。ルール③とルール③’では、数字は1しか違わないからです。(ただし、最後が1とか2付近でで終わるはずだった場合は、よく調べてみないといけませんが)                       ここまでまとめますと、                       ★5枚目までに「44」は、6回印字されている。                       ★いつ③から③’になったとしても、「44」が6回印字されていることには変わりがない                        ★もっと言えば、選択肢を見れば、1枚くらいずれたとしても、十分正解の選択肢は見つかる。ということです。                       さて、6枚目以降です。                       1枚のシートには60箇所印字する場所があって、、印字は44までで1セットだから、60と44の最小公倍数を計算して、660。660÷44=15。6枚目以降には、「44」は、15枚あります。よって、1から5枚目のシートには6枚、6枚目以降には15枚、合わせて21枚。正解は、肢②です。                    本問は、いつルールが切り替わっても、それは正解とは関係ない!気にするなよ!ということでしたが、これに似た問題、国家公務員ではたまに見かけます。地方公務員ではほとんど無かったと思います。それでも気になる気になる!という人は、以下を参照して下さい。やはり、5枚目の左下の数字が1ずつ変化するだけで、どっちみち「44」が6枚であることが分かりますね。そして、たとえこれが実は5枚になったり7枚になったりするとしても、選択肢を見ると、1枚くらい事実と違っていても、正解の選択肢は選べるという状況になっていますね。ここをポチッとお願いします。→にほんブログ村 資格ブログ 公務員系資格(公務員試験)へ
にほんブログ村PVアクセスランキング にほんブログ村