8月一杯で森精肉店の「短期就労」(あえてそう表現します。)から事業所に戻った7人の勇者たち、それぞれの持ち場で訓練に励みながら、次のステップ・ジャンプに備えています。11月~12月の森精肉店は決まってはいますが、出来ることなら就労したい、本人も支援員も同じ気持ちです。
森精肉店で本当にがんばって、みんな精神的にたくましくなりました。だからこそ、ここのところは本人よりも支援員(事業所)の踏ん張りどころ。農業の仕事がしたいというMさん(男性)、農業のことならフジサキに任せておけ、と、知り合いの農業法人などを訪ねてみますが、どうも芳しくない。「勘弁してよ、フジサキさん。」などと言われると、次の言葉が出ません。
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そのMさん、宮崎県の「障がい者県庁職場体験実習」に応募しました。きょうはその面接で、スーツ姿で颯爽と就労支援員と出かけました。相当緊張したそうですが、大丈夫かな? もし決まれば、「こどもセンター」で実習することになります。実習がきちんと完了出来たら、県で就労までケアしてよ、と、県職員に迫ってみますが(昨年も同じことを言いました。)、実習までしか考えていない、とのこと。何だろうな、と、思いません?
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もう1人、Iさん(男性)。とにかく就労を目指す意欲が高く、支援員が同行していま製麺所で実習中。もう直ぐ1人での実習が可能かどうかの判定会議が行なわれます。会社からOKの返事がいただけたら、就労が見えてきます。9時から14時まで(もちろん昼食の時間なし)の立ち仕事です。
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たいした支援が出来なくて恥ずかしい限りですが、そんなときに次の文章が送られてきました。企業と福祉事業所をつなぐことを仕事としているプラスリジョンの福井さんのブログです。なのはな村もプラスリジョンと共同の夢を見ることにしています。
気持ちをピリリッとあらたにする意味も込めて、福祉施設の職員さんの提案で「面接」をすることになりました。実習生はスーツ姿で面接にのぞんだそうです。そのとき、まわりの従業員の方々がくちぐちに「○○さん、がんばれ!」と笑顔でエールを送ってくれたそうです。
面接では、社長さんからは、実習を通じての評価(いい点と課題)とともに、従業員の一員としての心構えなどが伝えられたそうです。同席された職員さんは会社が従業員を想う気持ちに鳥肌がたちずいぶん感動されたそうです。後日職員さんがまとめてくれたレポートを読んでわたしも感動して涙腺がゆるみました。
今回、実習から雇用へのプロセスはとてもきれいに流れたと思います。精神障害(統合失調症)のある方でしたが、めだったトラブルもなく、実習生は「いなくなってはかえって困る」と会社にいわれるくらい戦力となり成長されました。それもこれも、偶然ではなく、すべて連携支援の結果です。会社(経営者、現場)、福祉施設、GH、医療機関、ハローワーク、プラスリジョン・・・
福祉施設の職員さん、ずいぶんがんばられました!!!プラスリジョンは、業務設計など環境整備はじめ基本整理を中心に、会社と福祉施設の橋渡しを担当しました。会社と福祉施設は基本的に事業目的が違うので、通訳が入ることで、うまくいくことを実感しました。
雇用してもらって終わりではなく、今後も連携して定着支援していくことになっています。
そして、会社では新たに実習枠を増やしてくれるそうです!ありがとうございます!
小さな会社にとって、実習や雇用はけしてほいほい楽ではないはずです。でも、そういった会社ほど苦しい人の立場がわかるのだと思います。だから、できる範囲でと手をさしのべてくれる。ほんとに感謝です。
今回実感したこと。
障害のある人ひとりひとりがおかれた状況はとてもリアルです。ときに過酷です。それに対して社会は無関心。自分のことでいっぱいで余裕のない社会になってしまったかもしれません。そんな中、けして余裕があるわけでない会社が手をさしのべ、一人の障害のある人と真剣に向き合ってくれた。
こういった会社が伸びていく社会であるべきだと今回強く思いました。
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