![]() | ブランジュリタケウチ どこにもないパンの考え方 |
竹内 久典 | |
柴田書店 |
癒しの楽園、スタンダードブックカフェにて、
持ち込むなら大きい本にしようと、この本を選んだ。
その美しい見た目だったり、破格の安さだったり、警備員さんだったり、
日本中探したって、他のどこにもないパンだって事はわかる。
そしてこの本を読むと、その理由があきらかになる。
例えば、「価格について」。
なんであんなに安いかと思ったら、原価計算もしてないという。
「大切にしているは、お客さんにとって買いやすい値段。
原価を踏まえると・・・なんて値づけは一度もしたことがない。
大事なのは、「このパン、普通だったらいくらかな。」という感覚。
いい素材を使うのは、僕の自己満足でもあり、
それを価格に反映するのは抵抗がある。
いい素材を使うぶんかさんだコストは、例えば余り生地を工夫して
別のパンに仕立てるとか、手を動かすことでカバーすればいい。
そういう仕事はまったく苦にならない。」
ちまたのマズ高パン屋(神○屋とか)に聞かせてやりたい。
タケウチさんの文章は、あくまで穏やかだけれど、
パン作りへの誇りと情熱が溢れていて、尊敬と羨ましさで、胸が痛い。
今まで幾度となく、「何かお店やりたい」とか「一発当てたい」とか、
言ってきた自分が、心から恥ずかしい。良い本です。
でも結局、本は買わず(すんません)、買ったのは、
最近ハマっている、西加奈子の「通天閣」(サイン本は売切れ)と、
「蒼井優オススメコーナー」から、「旅をする木」。
優ちゃんは、いしいしんじも好きらしい。ちょっと嬉しい。
コンパと読書の秋ですね
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