なんくる、なくない?

浪花節だよ、人生は。

まじないとしての少女マンガ

2010-06-01 22:16:29 | 
川上弘美のエッセイ、「あるようなないような」より。
”少女マンガはまじないに効く”ため、何度も読み返すという。

たとえば、ままならぬ恋愛をしているとき。
来るはずの電話がなかなか来ない、
どのくらい相手の気持ちが自分にあるか測れないなど、
その程度のままならぬさであれば、大島弓子を読むと良いらしい。
少なくとも3時間は、ままならぬ感をおさえてくれるらしい。

さらに、仕事がうまくいかないとき(私か)。
「仕事がうまくいかないのは、自分のせいである。」(ギクッ)
そういうときは、「ガラスの仮面」が良いらしい。
登場人物の誰にも感情移入できぬまま、物語はどんどん進む。
そうこうするうち、自己嫌悪感が薄れていくという。

最後に、世界の中の自分が不安定になってしまったとき。
そんなときには、岡崎京子が良いらしい。
とりわけ、すさんだ登場人物がでてくるやつが良いらしい。
自分の感じる怖さなんか、軽々しく思えてくるらしい。

生きてれば誰だって、浮き沈みはある。
一か八か「まじない」を使ってみるのも、良いかもしれない。
何が一番良いって、副作用がないってこと。
「ガラスの仮面」、古本屋で探してみるか