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防人(さきもり)の歌、酒盛りの歌

2008-02-14 20:26:24 | 日記・エッセイ・コラム

 一昨日、小学校以来の友人たち6人で酒を飲んだ。このうち、私を含め4人は幼稚園から一緒だ。それぞれクラス替えで変わったりしたが、中学まで同級だったことの多い仲間だ。
Photo_4    呼び方も、「よっちゃん」「マモ」「たみちゃん」「くりちゃん」で、私も、「マモ」と同じで「ちゃん」が付かない「トミ」だ。一人だけ苗字にさんを付けて呼ぶ女の子(昔は子だった)がいた。なぜ「ちゃん」を付けなかったのか不思議なくらいだ。
 同級生を思い出すのに、姓名では駄目な場合がある。小中学校時代は、愛称、あだ名で呼び合っていた。姓や名からは想像できない愛称だ。
 「ペッペ」「ドン」「エベ」「カックン」「メンメ」「カラス」「ムーヤン」「スー」「ポンタ」「モンガ」「オンペイ」「村長」「ふぐ」
 この日、話題に出た同級生の名前だ。
 「ふぐ」は、大学も一緒だった大親友で、一昨年亡くなった。「ポンタ」はその前に死んだ。
 「たみちゃん」の亭主(やはり同級生)は亡くなって、まだ3ヶ月。彼女を励まそうと集まったのだ。
 私は、翌日出勤というのがないから、地元で飲むときは、かなり飲むようになった。寿司屋さんの後、バーでカラオケ。サラリーマン時代には、はしご酒はあまり経験がない。
 男、女3人ずつだったが、次回は、もっと大勢に声をかけようということになった。
 この3月で全員61歳になる。

 万葉集の中で、もっとも心に響く「防人の歌」の数々。関東から九州へ兵として連れて行かれた人々。行きも難儀だったようだが、帰りは自費で帰るしかなく、そのまま帰ることができず死んでいった人が多かったようだ。出発は、この世の別れに近いものがあった。
 冒頭の歌は、防人に出る夫を見送る妻が、「防人に行く人は誰の夫なの?」と他人事のように悩みもなく言う人妻を、羨む心で歌ったものだ。
 寿命が40~50歳の時代。防人の兵は20代だったろう。Photo_5
 その時代には考えられない。60歳を超えた、昔の幼稚園、小学校気分でカラオケを歌うことなんて。歩いたって、たった15分の寿司屋さんへ行くのに、妻に車で送ってもらう。気楽に「酒盛りの歌」を詠う。
 誰かが言った。
 「小さい頃は、60歳って、すごいおじいさんだと思っていた」
 そして童謡を思い出すのだ。
 「村の渡しの船頭さんは、今年六十のおじいさん。歳を取っても、お船を漕ぐときは元気いっぱい艪(ろ)がしなる」

 私の艪は、しならない‥‥みたい‥‥!


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