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ホワエグは、えぐい?

2006-12-21 22:07:36 | 社会・経済

ホワイトカラー・エグゼンプション 
 年収が、ある基準を超えると残業代を払わなくてよい。経営者には都合の良い、とんでもない法案が検討されている。
 今、若い人たちの雇用実態は厳しい。知り合いの息子さんは、夜の10時前に会社を出ようとすると、「甘ったれるんじゃない。そんなことでは他の企業との競争に負けてしまう」と言われるそうだ。通常の勤務時間内では、とてもこなせない過酷なノルマを与え、残業代を請求すれば、「能力がない」で、ごまかす無法・無能経営者が、それこそ喜ぶような法案が作られようとしている。
 過酷なノルマを防ぐ手段が、割り増しの付く時間外手当、すなわち残業代だ。人手不足を訴える数字でもある。
 年収の少ない人には適用しないと言ってるが、まやかしに他ならない。私が経営者だったら、社員を基準の年収に上げてしまうだろう。もし報酬が2倍になったら、3人分のノルマを与えればよいのだ。労働時間を自由に選択できるということは、労働者の自己管理と責任でノルマをこなせということ。帰宅後も、休日でさえ、働くしかなくなる。
 NHKのニュースで、この法案のアンケートに答えた経営者が「夢のよう(な法案)だ」と、臆面もなく言っていた。
 若い人たちが、「能力に応じた報酬」「努力に応じた給与」という甘ーい経営側に対し、無批判に、深く検討することもなく、受け止めようとしている風潮は、とって~も、怖い。
 能力給を導入した企業の人件費総額が、大きく節減されている、ということは、大部分の労働者が収入減となっている証左だ。一部の労働者に「ごほうび」を見せておけば「能力給をきちっと運用し、うまく機能している」と威張れる。そうでない人は努力が足りないと説明できる。
 能力給に切り替えた企業が、給与体系を元に戻しつつあるとも聞く。業績アップにつながらなかったということだろう。社内がまとまらなくなったという報告もある。
 そこで出てきた切り札が「残業代なし」政策。すなわち少数社員で、目いっぱい働いて貰おうという政策だ。有給休暇も取れない。休日は自宅作業か。健康管理も企業の責任ではない、「社員の自己管理ができていない」で済ませることが出来る。

 解雇も自由にできるような法案だという。解雇一時金を払えば済むらしい。今でも、1ヶ月分の給与を払えば解雇できると勘違いしている人もいるが、そうしないと会社が潰れそうだとか、それでも解雇を最大限避ける努力を必要とするなど、厳しい条件が付く。それを知らない経営者や労働者がけっこう多い。
 理由は何でもいい。いつでも解雇できるようになれば、先のサービス残業強制が受け入れられない人は、どんどん取り替えられてしまう。
 もう、労働契約なんて無いに等しい。おかしな世の中になってきた。
 経団連が積極的で、経済同友会はどちらかというと消極的に感じる。
 労働側は絶対退いてはならない。
 
 最近、体調が芳しくないが、妻が「仕事で過労なわけないし、ストレスがあるわけじゃないし」と言う。社内結婚で、会社の雰囲気を知り、私の働きっぷりを知る妻だから言えることだ。
 統制法だ、JSOX法だと、話題になるが、統制法に一番引っかかりそうな社員としては偉そうに言えないが、倍々ゲームで発展する企業が、必ずしも、安心して働ける企業だと言えない実態だけは、偉そうに言うぞー。