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「忘年会」は必要ない!

2007-12-30 16:01:37 | 日記・エッセイ・コラム

 今年(2007年)も、わずかに、二日を残すばかりとなってしまった。
 今年の十大ニュースが話題となっていたが、私の十大ニュース(出来事)は何だろうと考えてみる。
 1、会社を定年となり、自営業(名目)になったこと。
 2、母親が要介護3(現在は2)となってしまったこと。
 3、息子、娘が生活費を入れるようになったこと(父親の定年効果か?)。
 4、ウクレレ教室を始めたこと。
 5、初めてアメリカ本土へ旅行したこと。
 6、家事ができるようになってきたこと。洗濯当番になった。
 7、日、曜日が分からなくなってきたこと。
 8、ジャイアンツが勝ち組か、負け組か、未だに分からないこと。
 9、ホームページを開設したこと。
10、なぜかサラリーマン時代よりも財布に金があること。

 この12月で61歳になり、会社を辞めてからも9ヶ月。月日の過ぎゆくのが早いこと、早いこと。
 母親が、一人では生活できなくなってしまったから、旅行にも行けない。かなり前から準備してショートステイに預けなければならない。日帰りや1泊で、突然出かけるという、これまでのパターンが大きく狂った。定年後は、あちこち行く計画をしていたのに。
 それでも初めてアメリカ(本土)へ行ってきた。

 要望のあったウクレレ教室を始めた。「早く教えて」と、一番騒いでいた人が続かなくて中断。他の人は一所懸命やっているのに。
 以前、クラシックギターを教えていたが、ギターは挫折する人が多かったが、ウクレレは、ほとんどいない。簡単な弾き方でも、覚えれば、そのレベルのままでもずっと楽しめるからだ。
 
 今年は、プロ野球中継を見る時間があったが、未だに巨人が、どうだったのか、よく分からない。
2002 日本の無条件降伏で戦争が終わった頃、日系ブラジル移民の間で、「日本は買った」「負けた」の論争が起きたことが知られている。今年、巨人は勝ち組なのか、負け組なのか、私の心の中で葛藤が起きて、未だ論争をしている。もしかしたら、セリーグ優勝は読売グループが作ったデマなのかも知れない。でも、それにNHKが同調するわけないから、本当なのだろうか。
 それなら、なんで中日が日本一なんだ。
 分からない。

 一般的に、定年後は「毎日が日曜日」と揶揄されるが、私には「日曜日がない」という実感だ。むろん会社に行くようなことがないから、休日と同じなのだが、「休みになったら、あれこれしよう」というメリハリがない。だから、予定や約束を勘違いする。
 
 勤めていた会社の株主総会へ出かけたが、会場のホテルに案内プレートが出ていない。フロントで尋ねると、慌てて予定表を見たり、電話をして確認してくれたが、「おかしいですね」と言うばかり。係の人が来て私の持つ「招集はがき」を見て
 「お客さん、これ昨日の日付ですね」
 せっかく出かけて来たのに。しかも遅れそうだから、タクシーで乗り付けたのに。
 
 先日は、市議会の傍聴に出かけた。日程を知らせて貰い、ちょうど都合が良かったのだ。友人の議員。彼の一般質問には時々出かけているのだが、その日は、少し遅れてしまった。傍聴席へ入ろうとしたら、鍵がかかっている。定刻に議場を閉めるなんてことがあるのかと思ったが、議員が、遅れてもへっちゃらで入ってくるのを思いだし、
 「なぜ、傍聴者を閉め出すんだ」と、苦情を言いに、勇んで議会事務室に飛び込んだ。
 そこで返ってきたのが
 「一般質問は明日からで、今日、議会は休みですよ」だった。
 「あれ、今日は○○日ですよね」
 「違いますよ。○○日は明日ですよ」

 すごすごと帰宅して、妻に
 「また間違えたの‥‥。予定はちゃんと書いて、もう一度確認しなけりゃ駄目よ」と言われて、反論できなかった。
 しばらくすると、ウクレレの生徒さんグループが次々とやってきて、慌てさせられた。
 「あれ、今日は予約入ってないよね」
 前回、中止にしたグループで、次の日時を決めていないはずだ。
 「奥さんに電話して予約してありますよ」と言われて、妻は
 「えーっ、そうだっけ」と予定表を見る。書いてない。しかし、思い出したのか、私に言われないうち、どこかへ消えた。
 議会が開かれていて、傍聴していたら大騒ぎだった。
 
 そんなわけで、私たち夫婦に「年忘れ」「忘年会」は必要ない。毎日が「日忘れ」「週忘れ」で、むしろ、「思いだし会」が必要だ。


スラッカンはスッカラカン

2007-12-08 21:01:28 | 日記・エッセイ・コラム

 会社の「先輩から後輩」ルートで、観劇券を譲り受け、久しぶりに妻と劇を観る機会に恵まれた。
Photo テレビで、すっかり夢中になって見ていた「チャングムの誓い」。
 この舞台は、韓国で上演されたミュージカル「大長今」を、日本の舞台演劇用にしたもので、菊川怜が主演する。
 予備知識を持っていないと、李氏朝鮮時代の宮廷用語や組織名、官職名が分かりづらい。ストーリーも知っていないと、3時間の舞台に凝縮された話の展開が理解しにくい。ストーリーを知った上で観ると、脚本家の苦労と才能をかいま見ることが出来て見応えがある。
  菊川怜も、上手い下手はともかく、チャングムのひたむきさが伝わる演技だ。秀逸は、前田美波里。凄い存在感があり、部台映えのする容姿は、際だっていた。

 テレビ版で不思議に思ったことは、気にしないほうがよい。
 王様は老けて弱っていくのに、チャングムや他の女官は変わらない。これは大河ドラマでは常識となっていることだからよしとしよう。しかし、長官に到っては、最初から初老のまま、年を取らずに数十年仕えている不思議。
 カンドックおじさんの息子が、いつの間にか出てこなくなって、話題にもならない不思議(物語の終わり頃、死んだ息子がいたとする台詞があったが)Photo_2
 都は明らかに田舎村だ。宮殿と、高官の屋敷門以外は、村の小屋風建物しかない不思議。
 宮殿の医務局では、肩どころか、体を触れ合わせなければならないほど窮屈な会議場面の滑稽さを伴う不思議。
  
 日生劇場の舞台では、暗転の場面切り替えが手際よく、観ている側も気持ちの切り替えが容易だった。ただ、王様から御下問を受ける場面で、王宮の中に、スリッパが片方だけ置いてある不自然さに首をかしげた。舞台係か、その前の出演者のスリッパが脱げて置かれたままになっていたのだろう。白いスリッパだから女官の物だろう。出演者も気になりながら演技していたと思う。

 王の食事を賄う厨房の役所名を水刺間(スラッカン)、そこを治める長を最高尚宮(チェゴサングン)という。その直下に複数の尚宮(サングン)がいて、その下に大勢の女官がいる。サングンは個人の姓を付けてチェ・サングン、ハン・サングンなどと呼ぶので、初めの頃は、チェゴサングンもチェゴさんなのかと思った。姓を付ければチョン・チェゴサングンとなるので、格が違うということが分かる。
Photo_3 ネグミのミン・ジョンホなどの言葉が出てくる。うっかりすると、「め組」と勘違いして、北島三郎が纒(まとい)を持って出てくる「暴れん坊将軍」の場面を想像する。ネグミ(内禁衛)は、王を守る武官の役所名だ。
 このくらいの知識を持っていないと、劇も半分くらいしか理解できない。
 
 料理研究家を称する妻でも、とてもチェゴサングンにはなれない。食材に関する広い知識で、名産品、特産品を求め、王の健康を優先した献立を考え、そして、すぐれた味覚で、美味しいものを作る。
 特産品でなく特価品を求める妻には、王様を満足させることが出来ない。仕入れ業者も、「ポイントが何点付くか」で選ぶから、水刺間(スラッカン)には、そぐわない。
 「今日は、ポイントが5倍だってさー!」と買いすぎて、財布が空っぽ、スッカラカンになることも、しばしば。私の財布を取り上げることも、ちょいちょい。

 観劇の帰り道。妻に
 「スラッカンのチェゴサングンは無理なので、スッカラカンのオバサングンに任命する」と伝えた。


趣味は田中角栄?いや長嶋茂雄です

2007-12-05 23:43:47 | 日記・エッセイ・コラム

 「趣味は?」と聞かれてPhoto
 「趣味は田中角栄」と応えたのは、自民党の幹事長、内閣官房長官まで務めた二階堂進氏だ。惚れ込んでいる表現として、これほどすごい言葉はない。極めつけのゴマすりとも言える。角栄氏もこれを聞いて、満更ではなかったろう。
 「趣味は長嶋茂雄」という人も多いのではないだろうか。
 私にとっても、長嶋選手はヒーローであり、憧れであり、アイドルだった。
 監督としての長嶋さんは、「早く辞めた方がよい」と思うことも多かった。
 タレントとしての長嶋さんが、また素晴らしい。長嶋さんの一言一言は、今、思い出しても、私のストレス解消には最高の効果がある。体中からアルファー波が出て、リラックスさせてくれる。
 「アメリカのPhoto_2子供は英語が上手い」と言って感心した。
 ハワイの月が大きく見えて「さすが、アメリカはスケールが違う」と感心した。
 大学生にもなってから、友人の持つ英和辞典を見て「こんな便利なものがあったのか。知っていればもっと英語が分かったのに」と言った。
 英語やアメリカがらみの逸話が多い。多少は誇張、伝聞違いがあるかも知れないが、「アメリカの子供‥‥」は、私もテレビで見聞きしたから間違いない。
 長嶋語録は、インターネット上にも多く記載されているから、ここでは書かないが、意外と書き込みされていないゴルフ場での話を思い出す。
 ビートたけし氏が、長嶋さんにゴルフに誘われ、「光栄だ」とスケジュールのキャンセルや変更をして、勇躍、ゴルフ場へ行ったところ、当の長嶋さんに
 「あれ、今日は、たけしさんもゴルフですか」と言われ愕然とした話。
 これは、あちこちで書かれている話だ。

 もう一つゴルフの話で、インターネット上で見られないのが、NHKのスポーPhoto_3ツニュースの時間に、解説者として就任したばかりの、元阪急ブレーブスのエースだった山田久志氏が語った思い出話だ。全国放送だから見た人は多いはずなのに‥‥。
 「長嶋さんは好い人ですよ。ゴルフに誘われて、長嶋さんのよく行くゴルフ場に行ってプレーしたんですが、一所懸命気を遣われ、『山田君、このコースは、富士山めがけて打つといいんだよ。今日は天候のせいで富士山が見えないけどね。海の向こうに富士が見えて最高なんだけどねえ』と言って、残念がるんです。私が後ろを振り返ると、後ろに富士山があるんですよ」
 これには、NHKのアナウンサーたちも笑い、また、それ以上に感心していた。

 他の有名な逸話以上に、長嶋さんの、人柄、そっそかしさ、気の遣い方を物語る逸話として、あちこちで紹介している。