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軍艦マーチは俗称

2007-03-14 17:28:17 | 日記・エッセイ・コラム

  今でもパチンコ店では「軍艦マーチ」が流れている のだろうか。私はパチPhoto_53ンコをやらないので全く分からない。
「軍艦マーチ」。正式な曲名は「行進曲軍艦」である。日本の行進曲の中でも代表的な名曲で、覚えやすい旋律と勇壮さが際だっていると思うが、残念ながら、軍国イメージが先に立ち、どこでも演奏できる曲ではない。
  吹奏楽をやっている当時は、この曲が吹きたくてたまらなかった。一般的に、行進曲は低音パートが「ブン」と頭を吹き、中音部が、後うちで「パ」と入れるパターン、すなわち「ブン、パ、ブン、パ」と流れていく曲は、古い感じがして、当時、メンバーは、あまり演奏したがらない曲だった。スーザの行進曲のように、中音部も裏の旋律で飾っていくような曲が、派手で、聞き映えの良い曲として、評価も高い。しかし、この「行進曲軍艦」は 「ブン、パ、ブン、パ」が売りのひとつで、トリオ部に入る前の2小節は、「ブン、パ、ブン、パ」だけで、次の中音パート楽器の裏旋律部分に効果的なつながっていく。
  詳しくない人には、なんのことか分からないだろう。曲の構成が単純でも、大きな演奏効果が得られる曲だということだ。もっとも、この裏旋律はメロディーとしては目立たず、主旋律(トリオのクラリネットの扱いなど稚拙な部分も、またそれが良いのだ)の盛り上げ役となる。「なんだか、君が代に似てる」と、吹いているサックス、ユーホニューム奏者が言ったくらい、和音で主旋律を盛り上げる裏旋律になっており、似ていると感じた曲を、それほど意識させない。本当は、気づかない方がおかしいのだが‥‥。

  昨年、映画「男たちの大和」を観た。これまでの映画だと、艦隊が進むシーンには必ず流れた「軍艦マーチ」。この映画にはなかった。あの映画で流れたら、映画をぶちこわしただろう。逆に、無理矢理、士気を鼓舞する空しさを演出したかも知れない。
Photo_51   ところで、私は小さいときから船が好きで、特に軍艦が好きだった。小学生の頃は、右翼思想の軍国少年だったといっていいだろう。旧海軍が存続していたら志願していたかもしれない。 
  好きだった模型作りは、当然、軍艦が多く、特に日本の重巡洋艦が大好きだった。「鳥海」「摩耶」型重巡洋艦の構造美は素晴らしいものがある。
 大和は、私にとっては少々不格好に感じられる。しかし、世界一の戦艦としては誇りに思っていた。
  そして、それが頂点に達したのは、当時住んでいた父の勤務先の社宅で、我が家の階上に、最後の大和艦長、有賀大佐の長男の方が住んでいたと知ったときだ。
  父と同じ会社の人で、こちらは1階、有賀さんは2階だった。父や母は「ありが」さんではなく「あるが」さんと呼んでいた。有賀さんは、今でも近所にお住まいだと聞く。
 この有賀艦長は、戦艦「大和」以前、先述の重巡洋艦「鳥海」の艦長だったこともあり、格別な思いがある。

  右翼思想の軍国少年も、歴史本などを読み漁るうちに「これは違うぞ」と思うようになり転向。いまやその面影はない。演奏する曲も、勇ましい行進曲から、やさしい癒しのミュージックと言われるハワイアンミュージックに代わってしまった。


臆面なしの艶子さん

2007-03-01 17:41:24 | 日記・エッセイ・コラム

  このブログで何度か書いた「ホワイトカラーエグゼンプション(ホワエグ)」で、また呆れた記事を読んだ。
  「労働時間自由選択で、余った時間を家族サービスやボランティアに充当できる素晴らしい制度です」とNHKのニュースで話していた女性が、「過労死は自己管理の問題」「労働者を甘やかし過ぎる」と臆面もなく発言している。臆面艶子、違った、奥なんとか艶子という名だと分かった。   http://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/10/txt/s1024-3.txt
  「過労死するほどの仕事を断れない者が悪い」と言いたいのだろうか?
  「それで職場を追われるなら、さっさと辞めろ」なのだろうか?
  恐ろしく現実を知らない人で、臆面さんの会社に勤めたらえらいことになるのだけは確かだ。
  「普通の人が8時間の仕事を、4時間でできる能力のある人なら、残りを余暇として使える」というのが、前述の「ボランティア」「家族サービス」発言だったが、そんな事が出来る企業がどれだけあるだろうか。その職場の管理者は、経営トップから「ノルマが甘い」と言われるだろう。管理者も自分の部門の成績、ひいては自分の成績に影響するから、さらに4時間分のノルマを与えるだろう。その分、収入が増える?いや増えないでしょう。8時間以上かかる仕事が、その人本来のノルマだった、ってことになるだろうから、2倍に増えるなんて事絶対にない。
  この臆面さんは、「労働者にも、とても素晴らしい制度」と言い、労働者への理解度があるように装っているが「労働者を甘やかし過ぎ」との発言もあり、その根底に「もっと働け。労働者よ甘ったれるな」という思想が読み取れる。そして、それに気づいていないようだから怖い。
  「深夜労働と言っても、8時間労働だったら午後3時かPhoto_47 ら午後11でOKということ。だから割増賃金など関係ない」とおっしゃる。しかし、経営者や管理者の都合で、「会議だから全員集合」となる拘束時間は年中生じるだろうし、内外との交渉、他企業のサービス利用など、時間で制約を受ける場合も多く、結局は午後3時出社なんていうのは、たとえ、それが毎日でなくとも、一部の職種以外は不可能で、実態に合わない。内外の連携が必要な仕事では、あり得ない。電話の少ない時間のほうが仕事がはかどるのは、個人プレーで可能な仕事だけだ。
  現状なら「今日は遅くまで電灯が点いているから深夜労働、残業だろう」と周囲にも分かり易いので、過重労働へのブレーキ効果が期待できる。しかし、労働時間自由選択制の下では、傍目には、誰が何時間働いているのか分からないので、そんな効果は期待できない。
  今の労働法の下でも、過労死があるのに、自己管理ができる労働時間選択という、おまじない同然の制度で、「労働条件は自分で守れ」など絵空事だ。
  「パートや正社員になれない人の賃金アップにつながる制度だ」という主張に対しては、その言わんとしている根拠さえ分からない。
  労働力再生産を失うようなことを平気で言う割に、男女平等運動に熱心だという。
  「労働基準監督署は要らない」、「祝日もなくせ」と主張もしている人だから、「母性保護は自己管理の問題」、「生理休暇もなくせ」、「男女格差は甘え」などと言う奴が出てきたら、いったい、なんと反論するのだろうか。

  とにかく、空想作家になったら、みんなから歓迎される人になっただろうと思い、何を持って成功者と呼ぶのか、と考えさせられる「臆面さん」ではある。