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怖い、ひたすら恐ろしい「おふくろさん」

2009-01-01 23:17:46 | テレビ番組

 一人暮らしをしている次女が、元日、帰ってくるなり
 「昨日の紅白歌合戦、見た?」と聞く。
 「ずっと見てたわけじゃ無いけど、見たよ」と応えるとPhoto_3
 「森進一は見た?」と言いながら、さらに続けた。
 「私は、涙を流しながら見てたよ」
 その涙は、「感激した」とか「もらい泣きした」というのではないようだ。
 「なんで、あんな歌い方になるのか。もう、笑い放しで、おなかが痛くなって、涙まで出てきた」というのだ。
 私も、森進一の出演時間は妻と見ていた。妻もあきれた風情で
 「なんで、あんな歌い方になるんだ。見ている、こちらまで苦しくなる」と言っていた。
 それは、もう感情移入のし過ぎ、詞を遙かに超越した「おふくろさん」だった。
 作詞者から禁止された歌を再び歌えることと、母親への想いもあったのだろうが、オーバージェスチャーも甚だしい。
 小林幸子の衣装が、歌の意味からかけ離れているのは致し方ないとしても、拷問にあっている母親の苦痛を、死の床についた歌手が、苦しい息の下で歌っているように感じた。
 見ているのが辛いだけでなく、聴くのも息苦しい。
 今年の紅白は、涙を誘おうとする演出が目立ち、しらけてしまったが、そこへ森進一の「拷問の母の歌」だ。
 娘が最後に
 「怖かったー」と締めくくった。