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イージーミスのイージス艦「あたご」

2008-02-27 17:46:24 | 日記・エッセイ・コラム

私が時々、戯れに、そしてまじめに作る「創作昔ばなし」です。これも趣味のひとつ。
 幕府の軍艦「あたご」の物語。

 日本で、イージス艦が漁船を沈めるずっと昔のお話。
 幕府の軍艦Photo「あたご」。士気がゆるみ、常識では考えられない手抜きやミスが続き、イージーミス艦と呼ばれていました。
 訓練終了後、母港に寄港する際も、「漁船が避けるのが当たり前だ」とばかり、風任せの直進(当時、これを自動運行と言ったか、どうか不明)を貫いていました。
 ある夜のこと。ついに漁船と衝突して、沈没させてしまったのです。
 慌てて停船しても、後の祭り。沈没したその周囲に、浮き輪、樽、板きれなど、遭難者がすがりつけるような浮く物を投げ込むこともせずに、たいまつをかざし、目視で捜すだけだったそうです。
 後で、お叱りを受けないように、「相手船の緑の灯火が見えた」と、都合のよい情報を流すことを決めたり、いろいろ情報操作をしましたが、 むろん、漁船側に回避義務があったようにするためでした。
 しかし、「あたご」は運が悪かったのです。周囲には仲間の漁船がたくさんいて、「あたご」の言い分と大きく食い違い、「うそばかりつくな」と言われてしまいました。「うそ」は通用しませんでした。Photo_2
 見張りが漁船を発見した時間でさえ、二転三転したのです。
 幕府の軍事奉行は「報告が遅い」と怒りましたが、自分自身も、船の発見時間の真実を知ってから、丸一日も江戸市民への報告を遅らせていました。
 江戸城の将軍様は「それはまずいですね」と、他人 事(ひとごと)のようにつぶやくだけだから、処罰なんて事は考えていないようで、頭の中は「街道整備」の「道路財源問題」でいっぱいでした。
 将軍様は、「おぬしは余の顔を忘れたか」とか「この紋所が目に入らぬか。頭が高い」の鶴の一声を使いたいのですが、幕府の権威が地に落ちた当時の情勢では、ただ、騒ぎが静まるのを待つしかありませんでした。
 「あたご」の乗員は、幕府の要職につくべきエリートたちだったので、幕府海軍内部では、むしろ同情されていました。
 老中、若年寄からのお取り調べの前に、航海長を呼びつけ、内部調査と称して、口裏合わせをした形跡もありました。
 「あて逃げしちゃえばよかったのに!」
 そんな恐ろしいことを、つぶやく高官がいたかもしれませんが、それは伝わってきません。むろん、すぐばれることですから!

 現在の防衛省、自衛隊では、こんなことないですよねえ。
 まだ、江戸幕府があった頃の、お話です。多分!おそらく?
 


イージス艦「あたご」の大うそ?

2008-02-20 13:19:56 | 日記・エッセイ・コラム

Photo 旧憲法下の軍部強権時代。軍艦と漁船の衝突が起きたら、むろん漁船側の泣き寝入りだろう。
 今回のイージス艦「あたご」の衝突事件では、さすがに防衛大臣、防衛省は、開き直りこそしないが、「自分たちは特別だ」という姿勢が感じられる。即時の報告を怠ったのも、どの程度の責任を負わなければならないか、言い換えれば「責任を軽くできるか、漁船側に転嫁できるか」を制服組が検討していたのではないだろうか?それが不可能と分かった時点で報告したのか?
 しかし、「漁船の緑色の灯りが右に見えた」と不思議な報告をしている。右舷に付いているのが緑灯である。右に見えたなら遠ざかっているはずだ。漁船と気づいて後進をかけたというが、本当に緑灯を右に見ているなら後進する必要がない。しかも衝突直前に、その漁船は右に回避したという。
 絶対にうそだ。あり得ない。
 それなら、やはり右に見た緑灯は別な船か、大うそのどちらかだ。

 海上自衛隊内で、イージス艦乗組員は、かなり、エリート意識を持っているのだろうと思う。艦長以下、このまま無事で過ごせれば出世の目があるのだろう。この事件の責任を少しでも転嫁したい気持ちが働いていないだろうか。
 承知しているのか、部下の報告ではぐらされているのか、防衛大臣が明らかに矛盾する報告をするのも、奇妙なことだ。
 イージス艦の機密情報は漏洩するのに、肝心な本当の情報は流れてこない。

 旧海軍時代、優秀な乗組員は、大きな船にまわされることが多かったようだ。
 私が聞いPhoto_2た中でも、非合理的な人事の典型が、ソナー要員のことだ。ソナーとは敵艦船のスクリュー音や反射音を探査する装置のことで、特に、見えない潜水艦への備えとして重要だ。耳の良い優秀なソナー要員は、「大和」「武蔵」「長門」などの大型戦艦に配属された。
 しかし、本当に必要な艦船は、潜水艦対策に適した駆逐艦など機動性の優れた小型艦船だった。しかも、小さな船は自分の発生するエンジン音、スクリュー音が大きいので、ソナー作業はきわめて困難だった。耳の良い優秀な要員が一番必要なのはこのような船だったのだ。

 船乗りに、エリート意識は必要ない。たとえ最新の設備を備えた自衛艦でも、エリートでなく、責任感が強く、海のルールを守る意識の高い人員を配置することが必要だ。
 混雑する闇の東京湾入り口を、減速することもなく、いい加減な見張りで、「どけ、どけ」とばかり偉そうに航行する「自分は特別だ」の船を、エリートたちに操船させるなんて、なんと怖いことが行われていることか!


防人(さきもり)の歌、酒盛りの歌

2008-02-14 20:26:24 | 日記・エッセイ・コラム

 一昨日、小学校以来の友人たち6人で酒を飲んだ。このうち、私を含め4人は幼稚園から一緒だ。それぞれクラス替えで変わったりしたが、中学まで同級だったことの多い仲間だ。
Photo_4    呼び方も、「よっちゃん」「マモ」「たみちゃん」「くりちゃん」で、私も、「マモ」と同じで「ちゃん」が付かない「トミ」だ。一人だけ苗字にさんを付けて呼ぶ女の子(昔は子だった)がいた。なぜ「ちゃん」を付けなかったのか不思議なくらいだ。
 同級生を思い出すのに、姓名では駄目な場合がある。小中学校時代は、愛称、あだ名で呼び合っていた。姓や名からは想像できない愛称だ。
 「ペッペ」「ドン」「エベ」「カックン」「メンメ」「カラス」「ムーヤン」「スー」「ポンタ」「モンガ」「オンペイ」「村長」「ふぐ」
 この日、話題に出た同級生の名前だ。
 「ふぐ」は、大学も一緒だった大親友で、一昨年亡くなった。「ポンタ」はその前に死んだ。
 「たみちゃん」の亭主(やはり同級生)は亡くなって、まだ3ヶ月。彼女を励まそうと集まったのだ。
 私は、翌日出勤というのがないから、地元で飲むときは、かなり飲むようになった。寿司屋さんの後、バーでカラオケ。サラリーマン時代には、はしご酒はあまり経験がない。
 男、女3人ずつだったが、次回は、もっと大勢に声をかけようということになった。
 この3月で全員61歳になる。

 万葉集の中で、もっとも心に響く「防人の歌」の数々。関東から九州へ兵として連れて行かれた人々。行きも難儀だったようだが、帰りは自費で帰るしかなく、そのまま帰ることができず死んでいった人が多かったようだ。出発は、この世の別れに近いものがあった。
 冒頭の歌は、防人に出る夫を見送る妻が、「防人に行く人は誰の夫なの?」と他人事のように悩みもなく言う人妻を、羨む心で歌ったものだ。
 寿命が40~50歳の時代。防人の兵は20代だったろう。Photo_5
 その時代には考えられない。60歳を超えた、昔の幼稚園、小学校気分でカラオケを歌うことなんて。歩いたって、たった15分の寿司屋さんへ行くのに、妻に車で送ってもらう。気楽に「酒盛りの歌」を詠う。
 誰かが言った。
 「小さい頃は、60歳って、すごいおじいさんだと思っていた」
 そして童謡を思い出すのだ。
 「村の渡しの船頭さんは、今年六十のおじいさん。歳を取っても、お船を漕ぐときは元気いっぱい艪(ろ)がしなる」

 私の艪は、しならない‥‥みたい‥‥!


食品には猛毒。農薬には毒がない!

2008-02-01 15:48:49 | 日記・エッセイ・コラム

 中国産のギョーザに農薬(殺虫剤のようだ)が混入しているニュース。残留農薬といえるような質・量でなく、混入量はかなり多いという。
 中国のマスコミの中Photoには、「日本のメディアが中国叩きを煽っている」と書いてあるものもあるようだ。インターネットの書き込みにも「日本人はヤワだ」というのがある。「中国人は、少しぐらいの毒には耐えられる」というのだろうか。
 無論、一部の論調で、本気で心配している人々が多いと思うが、万が一、流通の過程で、日本国内や日本人の手で混入されていたら、一気に中国の世論を敵に回すことになる。その可能性がかなりあるような気がする。もしそんな不安が的中したら、これまでの偽造、模倣、混入問題まで、我々の陰謀にされてしまう可能性もある。
 良識を持つ人の意見も「日本びいき」「日本のスパイ」で、片隅に追いやられるだろう。
 
 ところで、今朝の朝日新聞コラムに書かれていた中国のジャーナリストが嘆きつつ寄せた逸話が、最近の中国事情を表している。
 中国の農婦が農薬を飲み自殺を図った。しかし、その農婦の命は別条無かった。農薬が粗悪なニセモノ製品だったからだそうだ。
 
 食品には猛毒。農薬には毒がない。

 自殺を図るなら、農薬を飲むよりも、「天洋食品廠公司」製のギョーザを食べる方が効果的だ!なんて言われそうな事態だ。