ゼロからの再出発(訂正版)

(お断り。誤解を招くような不適切なタイトルの表現を訂正させていただきました。謹んでお詫び申し上げます。今後とも言葉の重みに思いをいたし不謹慎な表現は厳に慎むよう心掛けます。2006/03/01/0745記。)

「無条件降伏ということですね?」
両院議員総会を出てきたら顔見知りの記者に声をかけられる。
絶句してしまったが、まさにその通りだ・・・。

メールは文字通りガセだった。弁解の余地はまったくない。
したがって、国政調査権の要求も取り下げざるを得なかった。
何よりも、私人である武部氏ご次男に対して誠に申し訳ないことをしてしまった。

現場責任者であった野田国対委員長が責任を一身に引き受けて辞任された。
代表も、幹事長も、辞任を真剣に考えたが、まさに「生き恥」をさらす覚悟で、任期一杯その職にとどまって、失った国民の皆さまの信頼を回復して行くという厳しい道を選択することとなった。「責任回避」との謗りは無論覚悟の上だと思う。これもまた辛い決断だったと推察する。

民主党は、まさしくゼロからの出直し。(不適切な表現を修正06/03/01/0745)
帰宅して、この間のコメントを改めて読み返している。
よくぞここまで真摯に生の声を寄せていただいたものだ。
そこには、民主党出直しのヒントが散りばめられている。

憲法51条による議院における議員の自由な発言の保障は、「国民全体の利益になる」との目的に資する限りにおいて認められるのであって、それを濫用すべきでなく、私たち国会議員は、「もっともっと自らに厳しくなければならない。一国の立法を司るということの重みを真摯に受け止めなければならない」とのご指摘は重い。

野党国対に充満する「大臣の首を取れ!」という熱狂は、今後大いに見直されねばならないだろう。この悪しき「首狩り」文化と決別することが、スキャンダル目当てではなく、政策本位で政権交代を求めていく野党第一党としての「王道」への第一歩であると心得る。

今回の問題をめぐる民主党の対応が、先の大戦中に「大本営発表」を発出し続けた旧帝国陸海軍の欠陥と酷似しているとのご指摘にも唸らされた。「大本営発表は、真に国家や国民のことを考えることなく、大本営インナーサークルの論理や利害を優先させた結果であったのであろう」。したがって、「あなた方が「国民の代弁者」という立場にいることは、まったくの間違いである。今後、民主(党)として何かを主張する時に、「国民が・・・」などと二度と使わないで頂きたい」とのコメントも胸に突き刺さった。

いずれにしても、今日の処分で全てが終わるわけではない。
不十分の謗りも甘んじてお受けするしかない。
しかし、ここから再出発するしかないのだ。
地に落ちた民主党への国民の信頼を取り戻すことができるのは、紛れもなく私たち所属議員の一つ一つの活動や言行の積み重ねのみ。

こんな無様な姿になっても、なお、政権交代可能な二大政党による政策競争によって日本を良くしたい、と願っている国民の皆さんの「声なき声」にお応えしなければならない。今回のブログへの怒涛のコメントに接して、この「声なき声」の大切さ、切実さを思い知った。厳しい再建の道だが、志を同じくする仲間とともに歯を食いしばって頑張りぬく所存。ここまで読んでくださった皆さん、どうぞ、今後ともよろしくお願いいたします。
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