冬の窓 ぬぐひきよめて 月は澄む 夢詩香
*先日は、スーパームーンだったらしいですね。ここらへんは雨が降っていたから、月は見えなかったけれど、沖縄あたりでは、きれいな月が見えたらしいです。
居間の窓からは、よく月が見えます。隣の家の屋根の上に、白い月が出ていて、それがあたりを照らしている風景が美しい。
冬の寒さが来ると、窓の掃除をすることなんて、おっくうになってきますが、寒い季節に掃除をすると、なんだか身も引きしまってくるような気もします。冷たい水に手をつけて雑巾を洗うなんて、もうあまりないけれど。今では水道からお湯が出るなんて当たり前のことだし。
掃除の仕方は、なんだか昔と違って楽になってきたけれど、きれいになるのは変わらない。
拭いて、透明になった窓ガラスから、澄んだ月が見えている。なんだか心も澄んでくるようだ。
当たり前のことがうれしいのは、なぜだろう。窓ガラスは冬の冷たい風は防いでくれる。だけど、きれいな月の光は見せてくれる。そんないいものが、当たり前に自分の周りにあることが、美しいと感じられる、自分になれたのが、幸福だ。
こんな当たり前を、当たり前に受け止めているだけで、いいんだろうか。
お湯を使って掃除をすることができるようになったのも、すごく誰かに悪いことをしているような気がする。
幸せのお返しを、誰かにしてあげたくなる。