
ぼろ着ても おのれを恥ぢぬ 椿かな
*今週も俳句をいきましょう。ブルースカイの彼は、いい調子です。
これは何で椿かというと、毎朝の散歩道で会う椿の木があるのですが、その椿の木に咲いている花は、よく花弁が傷んでいるのです。
道の分かれ目に立っていて、冷たい風が通るからでしょうか、きれいに咲いている花があまり見えない。少し哀れにも見える椿の木なのですが。
しかしそれを恥じているか、悲しんでいるかと言えば、そうではない。その木はその木として、誇り高く立っている。
それによく見れば、花弁の傷んだ花も、風情があって美しい。
そんな情景を詠ったのが、表題の句です。
わたしたちも、ふだんはぼろを着ていますが、自分を恥じてはいませんよ。
今着ているセーターなんて、親戚のおじさんのお古です。そのおじさんが亡くなったので、いらなくなった服を分けてもらったのです。
そういう服でも平気で着ている。なかなかに暖かくて、重宝しています。
でも少しは考えないといけないかもしれませんね。この存在は一応女性ですから。それなりにちゃんとした女性らしい服装を考えないといけないかもしれない。
でも面倒くさくて、服はあれでも心が気高ければいいではないかと、またおじさんのお古に袖を通すのです。