とこしへの まことのわれの うましきと おらぶおのれの うつくしきかな
*「うまし」は「美し」、立派だとか、すばらしい、という意味の言葉です。
永遠の本当の自分は実にすばらしいと、大声で叫ぶ自分の、なんと美しいことだ。
これは解脱した人間の叫びを詠った歌ですね。人間、解脱をすると、本当の自分がどんなにすばらしいものかということに気づくのです。それは自分で、自分をやっていくことのできるすばらしい機能体。何もかもがそろっている。手足がある、口がある、感性がある、心がある。意志がある。何もかもそろっている。そのすばらしいものが、実に、自分のものなのです。
神がそれをすべて創ってくださった。しかし神はそれを神のものにしないのだ。すべてを、その自己存在そのもののものにしてくださる。自由を下さる。それがまことのすばらしい愛なのです。
愛は愛ゆえに、すべての自由を許してくれるのです。
その愛のすばらしさに、解脱した人間は感動し、自分もまた愛ゆえに、すべてをやっていくと誓うのです。
それが永遠の幸福というものなのです。
自分というものの実相をつかみ、永遠にこの自分で自分をやっていく、愛によってあらゆることをやっていく、愛を実行していく。そのすばらしい幸福に目覚めたとき、人間の魂はすでに天国にいる。
天国とはどこかにある場所ではない。自分自身の本当の姿に気づいた人間の、美しい境地なのです。