子を産みて こがねの餅を 食はさむと 文をあきなふ をみなとなりき
*これは最近の作ですから、覚えておられる人もいるかもしれませんね。わたしたちの仲間のひとりが詠んだものです。昨日の歌とは作者が違います。同じような情感を歌ったものだが、微妙な違いを感じてくださればうれしい。
あなたは子供を産んで、その子においしいものを食べさせてやろうと、書店に勤める女性になった。
あなたがそれをしてくれたことで、女の人がどれだけ助かることだろう。
男は女性のしてくれることを、軽いものだと思いたがるが、それで助けられることは大きいということを、もうわからねばなりません。
かのじょは夫が失業したので、書店にパート勤めをしましたが、本来天使というものは、そういうことはしないものなのです。しなくてもいいものなのです。だがかのじょはそれをしてくれた。なぜと思いますか。
女性たちが、家族や皆を助けるために、一生懸命にやってくれていることを、もっと美しいものにしたかったからです。
家計を助けるために、パート勤めをしている女性はたくさんいる。それで助かっているものは多い。だのに世間は、そんな女性の心と働きを、絶対に正当に認めはしないのです。正社員よりは身分が劣るからと、軽く見ている。
だが、職場というものは、けっこうパートのおばちゃんに頼っているものだ。いらぬことしかできない若い男性の正社員よりも、痛いことがわかっているから、何気なく気の利いたことをしてくれる。それでいろんなことがうまくいく。
だが、女性たちですら、そういう仕事を軽く見る。たいしたことはないのだと思い込んでいる。
だが、かのじょは本当はそうではないのだと、あなたがたに教えたかったのです。天使ですら、それをやりたくなるほど、それは清らかでよい仕事なのだと、言いたいのです。
もうそろそろ、男性は、そういう女性たちの働きに、正当な評価を与えなければいけませんよ。そうでなければ、女性はもうそういうことをしてくれなくなります。
そうなれば、困るのは男の人の方です。