クラシック音楽のひとりごと

今まで聴いてきたレコードやCDについて綴っていきます。Doblog休止以来、3年ぶりに更新してみます。

ハイドンの交響曲第67番 ヘ長調 A・フィッシャー/オーストリア・ハンガリー・ハイドン管弦楽団

2007年09月01日 03時45分43秒 | 交響曲
9月です。Septemberです。
朝晩が涼しくなりました。この数日のにわか雨で、気温が少し下がりました。
クラシック音楽を聴くのに、クーラーが要らなくなりました。
夜風を楽しみながら聴いています。ただ、四国の田舎暮らしゆえ、秋の虫の音が盛大であります。
カエルの合唱が終わったと思ったら、今度はコオロギの輪唱です。
まあ、季節の移ろいを楽しむ日本人らしく、虫の音に微笑みながら、クラシック音楽を聴いていきまっしょい・・・・・。

さて、ハイドン全集をポツポツ聴いています。
そうです、あの1万円未満で買えてしまったA・フィッシャーの全集。
これ、ふと思い立って取り出すのにエエですね。
手に取るCDは、どれも違った音楽なのに、やはり聞こえてくるのはハイドンの声。
そして、ハイドンらしく作りが丁寧で、何かしら効果的な工夫があって面白いですな。
これからも、楽しんでいけそうです。

さて、今日はコル・レーニョも出てくる爽快なナンバーを。

ハイドンの交響曲第67番 ヘ長調。
アダム・フィッシャー指揮オーストリア・ハンガリー・ハイドン管弦楽団の演奏。
1997年、オーストリア・アイゼンシュタットのエステルハージ宮殿での録音。

第1楽章はプレスト。快活で明朗な楽想はいかにもハイドン。ヴァイオリンのキュッと響く音が実に新鮮な感じがする。
演奏は、推進力もあるし、穏やかな微笑もあるし、聴いていて実に楽しい。ラストのヴァイオリンのソロやホルンの咆吼も心地よい。

第2楽章はアダージョ。
余韻たっぷりの響きが美しい。特に弱音がデリケートでイイ。オーボエのよく伸びる音も魅力的。トゥッティでの柔らかく包み込むような温かさも良い。
オーケストラは息があったアンサンブルで好演。達者なオケだと思う。
ラストではビックリ。コル・レーニョが出てくる。異様な響き。スゴイ効果だ。
ハイドンの中に、「前衛」を聴く思いがする。

第3楽章はメヌエット&トリオ。短い曲だが面白い。
トリオではハーディーガーディーのような音がする。いや、これも新鮮。
それに、2本のヴァイオリンだけのトリオも珍しい。

第4楽章フィナーレは肩の凝らない、愉悦に満ちた曲。
中間部での弦楽三重奏は実に美しい。ヴァイオリンとヴィオラ、チェロの3本だけで、何と多くのことを語っていることか。


録音は、残響がめっぽう美しく、心ゆったりと聴けるのがよろしい。
奥行き・高さとも十分で、定位は少し甘い感じだが(残響成分が多いので仕方ない)、家庭でハイドンをこの音で聴ければ全く満足であります。
優秀録音と云えます。
エステルハージ侯になった気分で、聴けてしまいます。



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