クラシック音楽のひとりごと

今まで聴いてきたレコードやCDについて綴っていきます。Doblog休止以来、3年ぶりに更新してみます。

モントゥーの「英雄」がようやく届きました。

2005年05月19日 05時00分37秒 | 交響曲
今日、商店街周辺で仕事をしていたら、ようやくモントゥー/ACOの「英雄」がショップに届いていた。1200円の廉価盤。

一時、ヤフー・オークションでは10000円を越える価格で取引されていたものだ。法外な価格、オークションの加熱がこれで収まるだろう。テンシュテットのマーラー6・7番のLIVE盤もそうだが、レコード会社はどんどん再発すべきだ。
この調子で、中古市場でも入手しにくくなっているハイティンク/ベルリン・フィルのマーラー(フィリップス)、3番・6番・7番あたりを廉価で再発してほしいものだ。尤も、待っていればそのうちにオランダ・フィリップスのDUOシリーズで出るだろうけれど。


さて、今日はモントゥーの「英雄」。


1962年7月の録音にしては、音が鮮明だし、オケの音も鮮やか。弦やトランペットは前に出てくるし、ホルンは奥の方で朗々と吹く。
この時期にしては十分な鮮度だと思う。
ただ、60年代のヘボウ録音は、やや明るめの音になっているレコード(CD)が多いような気がする。70年代中盤から、現在のような渋めの音に録音が変化したのではなかろうか。試しに取り出してみたヨッフム/ACOの「英雄」(むかし日本フォノグラム=フィリップスから国内発売された廉価盤)の音も、モントゥーの「英雄」と同傾向の録音だった。


第1楽章から確信に満ちた足取り。堂々とした英雄だが、響きが濁るようなことはない。リズムも十分に弾む。
第2楽章は、オーボエのソロが良い。やや明るめの録音なので、オーボエが生きる。葬送行進曲の哀しみが突き抜ける。
第3楽章のスケルツォ、これが一番面白かった。それぞれの楽器の自主性に任せたのだろうか、オケ全体が弾むように進んでゆく。リズム感抜群。ホルンのソロも素晴らしく快活。聴いていてニンマリ。聴き手の体も弾んでくる。
第4楽章はもう終結に向かって一直線。決してテンポは速くない。でも、あっという間に終曲を迎えた感じ。「これ、ホンマ87歳かいな?」と、思わずモントゥーの生年をライナーで確認してしまった。いやはや、これを名演盤といわずに何という?

第1楽章のコーダ、例のトランペット補強がない。最近のピリオド楽器でのベートーヴェンでは当たり前なんだろうけれど、この時代としては珍しいはず。ショルティなんかもここは楽譜通りにしてたかな。




で、最後に恥ずかしい話。その第1楽章コーダのトランペットの部分で、ボクは気づいたのです。
「ありゃ、こんな演奏、どこかで聴いたことあるんやなかいな?」・・・もしや・・??

レコード棚をガサゴソ、整理が行き届いていないので、まさに取り出し、引き出し・・・・約30分。

見つけました。LP盤。モントゥーとコンセルトヘボウ管の「英雄」。録音は1962年7月1日~3日とある。まさに同一音源。フォノグラムが1980年頃に出していたフォンタナ・シリーズの廉価盤1300円。馬上のナポレオンを挿絵にしたジャケットが上品。


CDを注文して、首を長くして待つ必要などなかったわけです・・・・・(^^ゞ。

こういうダブリ買い、最近増えてきてます・・・。
トシを取るのはつらいものです・・・・やれやれ。

モントゥーの「英雄」、このレビューを是非・・・(「みー太の日記」)




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