クラシック音楽のひとりごと

今まで聴いてきたレコードやCDについて綴っていきます。Doblog休止以来、3年ぶりに更新してみます。

カーステレオで聴くと違う音楽に・・・。

2005年05月19日 12時04分07秒 | クラシック音楽その他
朝晩の車での通勤、往復で約50分かかります。都会の人に比べれば、近いものです。車の中には連奏のCD。のんびり音楽を楽しみながら、職場と家庭を往復するわけです。

家で聴く音の方が、はるかにイイんです。当たり前です。装置が違うんですから。車のCDは、普通の連奏型式。オートバックスで安めのものをつけてますからね、しかも7年も前につけたもの、大した音じゃないはずなんです。

でもね、ダイナミック・レンジが狭いからでしょうか、時に雰囲気豊かに鳴ります。高音が冴え渡るわけじゃなし、低音がよく伸びているわけでもないんです、多分。
だいたい、車中・車外の騒音があって、細かな部分まで十分には聴き分けられません。


でも時々ハッとすることがあります。

昨日、ジョージ・セル指揮クリーヴランド管のブルックナーの8番交響曲を聴いてました。いわゆる「ブル8」です。録音は1969年、セルの晩年ですな。CBS録音なので、ふだん家で聴くには、ちと、つらいんです。セル/クリーヴランドのレコードやCD、乾いた音で潤いが欠けてましてね、我が家ではうまく響きません。
ところが、車で聴くとイイんです。柔らかい、よく伸びた爽やかな音になって。
第3楽章のアダージョ、これにセルは29分以上かけます。遅い。でも、だれないんです。ゆったりと、古典派を演奏するような格調高い指揮。第3楽章半ば過ぎから、もう、ウルウル状態でありました。ああ、至福のドライブ・・・・・幸福な通勤。このまま、ずっと・・・。。
「そうか、セルはこんな神々しい音楽をつくっていたのか・・・」
感激して帰宅しましてね、車からCDを出して、書斎にて早速第4楽章を再生したんです。

おかしいなぁ。。。。ピンと来ないんです。
さっきまで、あんな豊かなブル8だったの・・・・・。


今朝はペーター・マークのベートーヴェン全集(オケはパドヴァ・ヴェネト管)を車に積み込んで、「英雄」から。冒頭の和音が鳴った瞬間に、もうマークのエロイカに引き込まれました。第2楽章なんか、もう木管・金管が素晴らしすぎて、涙・涙。葬送行進曲の途中で職場に着きましたが、そのまま車中にとどまって聴いていたかったくらいです。

昨日家で聴いたモントゥーの「エロイカ」、コンセルトヘボウの音にしては少し明るいので、録音面で若干不満が残りました(演奏はものすごいんだから、文句言っちゃイケナイんですが、もうすこし豊かなホール・トーンがあってもいいかな・・・と贅沢な話なんでですが(^^ゞ・・・・)。
これも車で聴くと、神々しい音楽になるんでしょうか・・・

オーディオというか、音楽の聴き方というか、伝わり方というか・・・不思議なもんです。



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