クラシック音楽のひとりごと

今まで聴いてきたレコードやCDについて綴っていきます。Doblog休止以来、3年ぶりに更新してみます。

チャイコフスキーの交響曲第5番 カラヤン/ベルリン・フィル

2008年05月08日 05時28分45秒 | 交響曲
初夏の陽気です。気持ちよい5月、さて仕事の再開であります。

今日はチャイコフスキーの交響曲第5番 ホ短調 作品64 。
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィルの演奏。
1975年10月、フィルハーモニーでの録音。DG盤。
国内盤CDが、まだまだ高かった時代のもの。廉価盤でも2,800円もしましたなぁ・・・・。

さて演奏。

録音が上々。とても美しい。
やや平面的でペタッとした感じなのだが、これはこの時期のDGの特徴であって、個々の楽器は美しく録られている。

一聴、カラヤンは巧い。かゆいところに手が届く感じ。サービス満点で、聴き手をウットリさせる。僕はミーハーなので、カラヤンの手管に簡単に引っかかってしまう。

第1楽章の中ほど、旋律を歌わせるところで、グッとテンポを落として情感を盛り上げるところなどその最たるもの。そういうところが随所に出てくる。
そして滑らか。表面がツルッとした感じなのだが(だから、チャイコフスキーのもつ土臭さ、ゴツゴツした強さはない)、それが何とも云えない快感を呼び起こす。官能的な演奏と云うべきかな。ああ、チャイコフスキーはこんなに美しい音楽を書いたのか、と再認識させてくれる名演奏と思う。

尤も、そういうところが、アンチ・カラヤンの人々から、「人工的」と非難されるのだろうが、僕は好きだなぁ。カラヤンらしい、良い演奏と思う。
(ロシア臭さ、本場物のド迫力を聴きたければ、他の演奏があるでしょ。ロジェストヴェンスキーとかフェドセーエフで聴けばよろしい)

第2楽章のホルンがまた素晴らしい。
ためらいがちに、情感豊かに響く素晴らしい音。美しく、切々と歌うホルンに、これまた美しくファゴットがからんでゆく見事さ。そして、そこにみやびなクラリネットが重なって・・・・。いや、もう絶品。ベルリン・フィルの名手たちの、まさに名技。演奏者名は分かりませんが、僕はウットリしたのでした。

そしてウットリしすぎて、居眠りを。
ああ、贅沢な居眠りでありました。
ということで、第3楽章以降は聴いておりません・・・・やれやれ(^^ゞ

でも至福の時間でありました。




最新の画像もっと見る

コメントを投稿