(本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものです。
昨日は未明より少し遠方の山に行ったので、更新や皆様のブログ訪問はお休みとさせて頂きました。)
(昨年末からリタイアしたので)毎日が日曜の特権を行使。
6月6日(火曜日)は岩手の早池峰山に行って来た。
前に行ったのはナント1987年なので、今回は丁度30年ぶりと言うことになる。
当初は神室山や鳥海山あたりを予定していたが、今年は雪が多くて目当ての花がまだ咲いていない。
もうひとつ、秋田の山はクマが怖かったので、迷った末に早池峰山に決定。
ここは見晴らしが良いのでクマには遭わないだろう。しかも全国屈指の花の名山。
今の時期なら、まだ見たことのないヒメコザクラが咲いている筈。
ところが、いざ行ったら、クマに関しては大違いだった。
早朝、河原坊に向かう途中、うすゆき山荘手前の車道で親子熊三頭にしっかり遭遇。
こちらはクルマに乗っていたので、大丈夫だったが、危うく熊身事故を起こすところだった。
河原坊の駐車場にて。山開き前の平日のせいなのか、私以外にはクルマは二台だけだった。バックの山は早池峰山。
河原坊の駐車場にクルマを置き、そこから車道を独りテクテク歩いて小田越まで行く
(平日は小田越までの周回バスは走っていない)。
舗装道だが、さっきクマに遭ったばかりなので、用心に用心を重ねる。
ところで道路沿いは駐車禁止と書いてあるのに、十台くらい路駐が有った。
それも地元ナンバーばかり。県外からの登山者はみんな歩いていると言うのに・・・(T_T)
三十数分で小田越登山口に到着。
偶々、登山口で出会った三人の登山者(地元岩手の初老男女)に、さっきクマに遭った旨を話し、
途中までご一緒させて頂くことにした。
よって森林限界までは登山に集中し、花の撮影は一切なし。
先行した別登山者の鳴らす爆竹(クマ除け)の音が凄まじかった。
森林限界から上は蛇紋岩が剥き出しの荒涼たる風景が続く。
花と併せて岩も観察しながら登っていく。
森林限界付近。 蛇紋岩
蛇紋岩は雨で濡れると滑りやすくて危険だと聞くが、今日はよく乾いており、その心配は無かった。
此処には蛇紋岩特有の植物が多く生えているが、まず目に入ったのはどこの山にもあるミヤマキンバイ。
ミヤマキンバイ
チシマアマナは蛇紋岩特有ではないが、東北の山では珍しい。もしかしたら此処だけだろうか。
風によく揺れ、非常に撮影しにくい花だった。
チシマアマナ ヒメコザクラ
愈々、蛇紋岩植物登場!
今回のミッションとも言えるヒメコザクラだ。
ヒメコザクラの小群生
ヒメコザクラは世界中で早池峰山と周辺の蛇紋岩地だけに生える小型のサクラソウ。
一見、東北の山に多いヒナザクラに似ているが、もっと小さく、湿地ではなくガラガラの岩場にパラパラと咲く。
他の花はまだ蕾か芽だしのレベルだった。
ミヤマシオガマ (蕾)とヒメコザクラ
ハヤチネウスユキソウの芽だし
初めて見る謎の植物(あとでタカネクロスゲと判明)と
ミヤマヤマブキショウマの芽だし
ミヤマオダマキ(蕾)
上の方に行ったら・・・
ナンブイヌナズナ
ナンブイヌナズナは早池峰山と戸蔦別岳(日高山脈)にのみ、生育すると聞くが、
後者に登ることは至難の業なのでここで見るしかない。
今日はとてもよく晴れて遠くの山々も見渡せた。
こういう機会はそうは無いと思う
(その後、続けて四回登ったが、いずれも今回ほど視界は好くなかった)ので、山々の眺めも少し。
一番、よく見えたのは、当然だが、すぐ南隣の薬師岳。小田越を挟んで早池峰山と対峙している。
薬師岳の左側に見えるのは北上山地の南側の山々。
六角牛山や五葉山と思われる。
南西には雪の残るお山も見えた。
栗駒山や虎毛山など。右隅の白いお山は月山だろうか。
焼石岳は比較的近いので大きく見える。
鳥海山がこんなにしっかりと見えるのは珍しいとのこと。
北西側には和賀山塊。
早池峰山の上の方は岩山に変身。
この後の難所、天狗の滑り岩は数多の方が紹介しているので今回は割愛。
難所をクリアーするとほどなく剣ヶ峰。
剣ヶ峰分岐から早池峰山頂を望む。
早池峰山頂
山頂からは北側の展望が開ける。
秋田駒ヶ岳、湯森山、笊森山、乳頭山など。
岩手山
姫神山
北上山地北部
下山時は登りの時に見過ごした森林帯の花を見て歩く。
ミヤマスミレ コミヤマカタバミ
オサバグサは早池峰山側の登山道沿いにもパラパラ咲いていたが、薬師岳の方が遥かに多い。
よって小田越まで降りてから、薬師岳の方にも少し踏み込んでみた。
オサバグサ カニコウモリ
以上。
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