(本頁は「月山でクロユリ・・・を見た。1」の続きです。)
牛首手前の最後の雪渓から月山本体を望む。山頂までの標高差はあと250mくらいか。
牛首が近づくと、登山道沿いの花の種類も少し変わって来る。
雪渓が近くにあるせいか、雪田性の種類が多くなる。
ウズラバハクサンチドリとアカモノ
アオノツガザクラ
ミツバノバイカオウレン(コシジオウレン) ヒナザクラ
イワカガミ
雪渓を越え、月山本体の登りに取りついたら、どうしたことだろう。花がさっぱり無いのだ。
昨年6月22日に来た時、いっぱい咲いていた花たち(こちら)はことごとく終わっていた。
年が違うのでそのまま比較はできないが、一週間程度でも花の様子は大きく変わるものだ。
仕方ないので、来し方を振り返りながら、ひたすら急坂を登る。
月山本体に登る途中、姥ヶ岳や紫灯森を振り返る。
月山本体に登る途中、姥沢リフト駅方面を振り返る。
朝日連峰
鍛冶小屋跡の前後が一番しんどかったが、11時前に山頂台地に到着。
ここはハクサンイチゲやミヤマキンバイ、イワウメがまだ咲き残っており、
更に新顔としてミヤマシオガマが加わり、場所によってはけっこう賑やかなお花畑になっていた。
山頂神社を望む。
ハクサンイチゲの咲き残り
ミヤマシオガマやミヤマウスユキソウなど。
イワウメ ミヤマキンバイ
ミヤマリンドウ
ミヤマシオガマ。左にミヤマウスユキソウ、右にホソバイワベンケイ。
ミヤマシオガマ ミヤマウスユキソウ
鮮やかなミヤマシオガマをもう一枚。
表題にも挙げているクロユリだが、山頂台地の頂上小屋周辺でやっと見ることが出来た。
その数は数年前、或いは昨年よりは明らかに増えていた。しかし残念だったのは、多くの花が雹で傷んでいたこと。
ミヤマクロユリ、雹で傷んだもの
今年はあちこちで雹の被害が出ている(神室山のキヌガサソウなど)が、月山ではクロユリがもろにその害を被ったようだ。
無傷のクロユリを探していたら、妖艶な蛾、オオミズアオに遭遇した。
オオミズアオとミヤマキンバイ(ホソバイワベンケイ)
傷だらけのクロユリにガッカリしていた登山者に、この蛾の方が珍しいよ
なんていい加減なことを言ったら、機嫌が直ったのか、こちらにもカメラの列が出来たのには笑ってしまった。
その後、懸命に探したら、遅れて咲いた個体の中には無傷のものが幾つか有った。
ミヤマクロユリ、無傷に近いもの ミヤマクロユリとミヤマキンバイ
クロユリ生育地より山頂を望む。
クロユリ生育地より西側を望む。
西側斜面ではハクサンイチゲが開花中。
コバイケイソウ
「月山でクロユリ・・・を見た。3」に続く。
東北は緯度の関係か、高山植物が比較的低い場所にしかも奇麗に咲く山が多いです。
個人的にはここ(月山)と早池峰、焼石のお花畑が特に素晴らしいと思っています。
行くとしたらどのお花畑=天国にしようか迷ってしまいます。
高山の深山に咲く花々は素朴で可愛いの表現が
似合っていると思います。苦労せず見られる事
に感謝します。天国がこんな花々に彩られてる
といいね。