モウズイカの裏庭2

秋田在・リタイア老人の花と山歩きの記録です。

焼石岳の花(6) 8月高所編

2024年03月11日 | 焼石岳/花と山容

(本頁は「焼石岳の花図鑑(5) 8月低所編」の続きである。)

七月に休んでいた姥石平も
八月の声を聞くと(年によっては七月下旬から)、花数が増えて来て、お花畑が復活する。

姥石平のお花畑。2017/08/06



クルマユリ 2017/08/06
 

                                         コバギボウシ 2017/08/06 


今頃の姥石平から東焼石岳にかけての草原で多いのは、

トウゲブキ、ミヤマアキノキリンソウ(黄)、コバギボウシ(薄紫)、
オオバギボウシ(白)、
ハクサンシャジン(薄青紫)、ハクサンフウロ(ピンク)、
ウスユキソウ(白)、
タカネアオヤギソウ(黄緑)、シロバナトウウチソウ(白)、
白いセリ科のミヤマトウキ、シラネニンジン、イブキゼリモドキなど。

タカネアオヤギソウとハクサンシャジン他。2021/08/05
 

                                    タカネアオヤギソウとシロバナトウウチソウ。2021/08/05


ハクサンシャジン 2021/08/05



ハクサンシャジンとハクサンイチゲ 2021/08/05



この山で面白いのは、ハクサンイチゲが二度咲きする点。

六月の開花と較べるとパワー不足だが、確かに咲いている。
二度咲きは焼石ハクサンイチゲの専売特許かと思っていたら、
鳥海山や月山、朝日連峰でも似たような事例がある。

これはハクサンイチゲという種のキャラクターなのか。
この山では、同じ「ハクサン」を冠する
ハクサンシャジンやハクサンフウロと一緒に咲く点も面白い。

ハクサンイチゲの二度咲き。2017/08/06



少し湿った場所ではキンコウカやイワショウブが見られる。

キンコウカ 2022/08/05



イワショウブ 2017/08/06
 

                                      ノギラン 2018/07/27


ノギランは本来、低山性の植物だが、焼石では高山にも進出している。
この傾向は焼石岳だけでなく、和賀岳や森吉山、朝日連峰でも見ている。
案外、東北では一般的な現象かもしれない。
ノギランを高山植物に加えて欲しいものだ。

ウスユキソウ 2017/08/06
 

                                        タテヤマウツボグサ 2018/07/27

七月から咲き出したウスユキソウが見頃を迎えている。

タテヤマウツボグサは奇麗な青紫だが、この山にはあまり多くない。

焼石岳山頂部も姥石平と同じような花が咲いているが、
強いて違いを探すとなると、キオンの存在だろうか。
キオンは低山にも生えているが、
月山、乳頭山では高山の稜線に多い。焼石では山頂部に限定的だ。

キオン 2017/08/06



キオン 2017/08/06
 

                                        ハクサンフウロ 2022/08/05 


ミヤマアキノキリンソウ(コガネギク) 2021/08/05



オクキタアザミはアザミ属でなく、トウヒレン属だ。
焼石以外は鳥海山、羽後朝日岳と産地が限られる。  

オクキタアザミ 2021/08/05
 

                                    ウゴアザミ 2017/08/06


ウゴアザミは中沼コースでは登山口の湿地から中沼、銀明水、姥石平まで

ほとんど切れ目なく咲いている。
トウゲブキと並んで最も個体数の多い植物かもしれない。
トモエシオガマは上沼から銀明水付近、焼石岳山頂部や南本内岳などに多い。

トモエシオガマ 2017/08/27
 

                                         ミヤマリンドウ 2017/08/06


セリ科の活躍シーンを。

シラネニンジンの群生地 2021/08/05


  

シラネニンシン 2021/08/05
 

                                      ハクサンボウフウ 2022/08/05

以上。

「(7) 9月編」へ続く。

コメント
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