日々雑感

最近よく寝るが、寝ると言っても熟睡しているわけではない。最近の趣味はその間頭に浮かぶことを文章にまとめることである。

健康食品だけでは健康になれない

2019年03月02日 09時32分15秒 | 日々雑感
 今の世の中、健康食品が溢れており、これを摂取さえすれば健康になれると、健康を心配する高齢者の心をくすぐっている。

 先日、メディアハーツ健康食品販売会社の三崎優太社長が脱税容疑で逮捕された。三崎容疑者は青汁販売で2017年9月期の売上高120億円とぼろ儲けしたそうだ。

 青汁は健康食品の代表例であるが、ネットで検索すると青汁商品が氾濫している。中には”本当においしい青汁ランキング” との28種類の青汁の人気投票をしているサイトまである。飲みやすさが重要な要素で、効果に関しては問題外のようである。

 先のメディアハーツの青汁のランキングのランクを知らないが、ランクの上位に位置する大手の食品会社はさぞかし大儲けしていると思われる。

 世の中青汁に限らず健康食品と称する商品が溢れている。高齢者の増加に伴い、高齢者の健康志向に便乗した結果だ。本当に効果があるのか極めて疑わしいが、少なくともすべての人に効果があるものではないと断言できる。

 何よりの証拠に、テレビの宣伝画面では、健康的な老人を登場させ ”これで元気を保っています”と言わせつつ、画面の端の方に小さな文字で ”これは消費者の感想であり効果を保証するものではありません”と但し書きが書いてある例をよく見かける。

 また、健康食品と呼ばれるものについては、法律上の定義は無く、広く健康の保持増進に資するであろう物として販売されているに過ぎない。

 健康食品のうち、国の表示制度上認められているものが「保健機能食品」だそうで、その中によく聞かれる”トクホ”と称する特定保健用食品もあるが、国は単に名称を認めているだけで効果を認めるものではない。

 また、これとは別に健康補助食品、栄養補助食品、栄養強化食品、栄養調整食品、健康飲料、サプリメントなど、様々な名前が氾濫しているが、それぞれの販売企業が単にイメージを売っているに過ぎない。

 人の食生活は様々だ。余程注意をしない限り、すべての栄養素を食べ物から取るのは無理だ。また、健康状態や年齢によって必要な栄養素も変化するだろうし、その足りない栄養素を健康食品で上手に補えば理想であろうが、素人には判断出来ない。

 そこで抜け目なく、健康食品管理士なる資格制度を、一般社団法人健康食品管理士認定協会が創った。これは、食全般と健康のかかわり、さらには食の安全、安心に関して正しい情報の発信できる人を認定する民間資格だそうだ。この資格保有者に聞けば、その人にふさわしい健康食品を紹介してもらえる制度であろう。しかし、健康食品の販売会社の手先のようでなかなか信用する気にはならない。

 健康食品はあくまでも特定の栄養素を多く含んだ補助食品に過ぎない。元になる主食をしっかり摂っているとの前提が無くてはならない。

 健康食品管理士なる資格は、医師、薬剤師、臨床検査技師、管理栄養士、看護師などを対象としているのだそうだ。すなわち健康食品管理士は、元になる本業がしっかりあった上での補助となる資格のようだ。なるほど、この制度は主食と健康食品の関係をよく表している。2019.03.02(犬賀 大好-525)

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