日々雑感

最近よく寝るが、寝ると言っても熟睡しているわけではない。最近の趣味はその間頭に浮かぶことを文章にまとめることである。

韓国文在寅大統領の焦り

2019年03月06日 09時26分33秒 | 日々雑感
 先月末、米国のトランプ大統領と北朝鮮の金正恩委員長の米朝首脳会談が行われたが、大方の予想に反し物別れに終わった。この理由に関し、マスコミは大賑わである。

 韓国の文在寅大統領は、両国を仲介した自分のお蔭で米朝会談は大成功するものと予想し、同じ会場にも招待される筈と日程を開けて待っていたとの噂があったようだ。しかし、結局待ち惚けを食らい誰にも呼ばれなかった。そして、呼ばれないとはっきりした時点で、この会談結果が楽観視できないことと予想できた。

 米朝首脳会談が物別れに終わったことについて、韓国の文大統領は、北朝鮮の非核化を巡り両国が今後合意できるよう韓国としても協力していきたいと平静さを装ったが、内心の悔しさはさぞかし大きかったであろう。

 米朝首脳会談の決裂に、捕らぬ狸の皮算用に走っていた大統領府だけが愕然として為す術を失った様子だが、北朝鮮を信用しない韓国国民の多くはむしろ喜んでいるだろう。

 文大統領は、寧辺核施設廃棄だけでも大きな価値があり、成果を焦るトランプ大統領と取引出来ると北朝鮮の金正恩委員長を説得したのであろう。委員長はこれを信じ、その代償として経済制裁の全面解除が実現できると、会談前から北朝鮮の国民に大々的に報道していたのではなかろうか。

 文大統領は、昨年9月平壌で開かれた南北首脳会談の結果をトランプ大統領に説明した際、北朝鮮の金委員長が確固たる非核化の意志を全世界に向け再確認したと述べたそうだが、寧辺核施設廃棄が即完全非核化になると本気で信じていたのだろうか。

 北朝鮮の核施設は寧辺意外にも多数存在することは既に知られているが、金委員長は寧辺核施設廃棄だけで取引可能と大錯誤をしてトランプ大統領に拒否され、決裂に至ったのだ。

 この大誤算は金委員長だけではない。私を含むマスコミに登場する識者の多くもトランプ大統領の焦りからくる大幅譲歩があるものと心配していた。

 しかし、会談と同時刻に開かれたロシア疑惑に関するコーエン元顧問弁護士の公聴会の成り行きが全米の注目を集め、トランプ大統領の失地回復も大幅譲歩では逆効果と判断したようだ。また、対北朝鮮強硬派のボルトン大統領補佐官の会議参加も大いに影響したであろう。

 北朝鮮の金委員長が熱望した経済制裁解除や、韓国の文大統領が希望していた開城工業団地の再開等の南北共同事業の再開も水泡に帰したのだ。正恩氏の国内権威は失墜し、米朝の仲介役を自任した文氏の求心力も更に低下するであろう。

 3月1日に行われた「三・一運動」の記念式典での文大統領演説は、「親日を清算し独立運動にしっかり礼を尽くすことが、民族の精気を正しく立て直し正義のある国に進む始まりだ」であった。親日を清算するとは、相変わらず日本対する強硬姿勢であり、反日の姿勢を更に強めたと思っていたが、日本占領下で日本に協力した韓国人への批判であると弁明せざるを得なかった。
 
 文政権の最低賃金引き上げなどの経済政策は完全な失敗であり、また、文政権が強く求めてきた金正恩・朝鮮労働党委員長のソウル訪問は当分実現しそうにない。外交面でも文大統領は各国から信頼されておらず、今年は一層厳しさが増すと予想される。文政権にとっては八方ふさがりの年となりそうだ。2019.03.06(犬賀 大好-526)

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