日々雑感

最近よく寝るが、寝ると言っても熟睡しているわけではない。最近の趣味はその間頭に浮かぶことを文章にまとめることである。

開かれた自民党への脱皮の鍵は若手議員が握る

2021年09月18日 10時15分28秒 | 日々雑感
 自民党総裁選は、岸田文雄氏、高市早苗氏、河野太郎氏そして野田聖子氏の4者で争うことになった。普通の国民に選挙権は無いが、総裁選のあと衆議院の総選挙が控えており、国会議員も世論を気にしながら次期総裁を選ばなくてはならないだろう。

 総選挙では立憲民主党が安倍前政権の経済政策「アベノミクス」の成果の是非を争点にするつもりのようであるが、総裁選では自民党の国会議員は政策より自分が総選挙で勝ち残るための選挙の顔を誰にするかが、一番の関心事のようである。

 一般国民は小難しい政策より、分かり易い自民党への生まれ変わりに期待していると思われる。長期に亘る安倍一強政治は数々の弊害をもたらしたが、現在自民党内部から変革しようとする動きはほとんど無い。

 菅首相は安倍政権の継承で首相を引き継いたが、安倍前首相の内容の無い冗長な説明の反省からか、言葉少ない説明が目立ち不興を買った。安倍前首相の森友・加計学園問題における公文書改竄、桜を見る会の私的利用等では、ご飯論法と揶揄されるはぐらかし答弁が目立った。また、菅首相の日本学術会議の新会員候補6人の任命を拒否した理由の十分な説明をしていない。これに対し国民はいらいらしているが、自民党議員の間から特に問題視する声も聞こえてこない。

 今回の総裁選には立候補しなかった石破茂氏と安倍氏とは犬猿の仲であることが有名であるが、その背景には石破氏が安倍氏のやり方に異を唱えていたことがあったからのようだ。安倍氏に異を唱えればたちまち干されるのは、官僚ばかりでなく国会議員でも同じであったようだ。

 国民の誰もが自由に意見を言えることが出来る自民党を期待していることがわかっているためであろうか、各候補者も政策に国民に納得できる説明をすることを掲げているが、一方では野田氏以外森友学園の再調査をしないと明言し、国民の声を汲み取っていない。

 一方党内若手の「党風一新の会」が90名の会員で結成された。どの候補者を推すと言う訳ではなく、自由に投票することを旨とするようだが、後に控える総選挙で勝ち残るための戦略を自分で考えろと言うことであり、結構なことだ。

 岸田氏が総裁に選ばれるとすれば安倍氏の支援があったからとなろう。これでは、安倍氏の影響から逃れることが出来ず、党風一新とはならないだろう。若手の票は河野氏に流れるような気がする。河野氏が若手議員の後押しがあって総裁選に勝てば安倍色一掃もあるかもしれないが、安倍氏の影響を排除できなければ、総選挙では自民党が大敗することになり、責任を取らされて短期政権となるかもしれない。

 兎も角、自民党の一新は若手代議士の動きにかかっているいるような気がする。
2021.09.18(犬賀 大好ー747)