関東地方は連日猛暑が続き、冷房装置と言う科学技術の成果を有り難く享受する。しかし、現代科学をもってしても天候だけはどうにもならず、雨ごいでもしたくなる程だ。来年の東京オリンピックやパラリンピックがどうなることやら、思いやられる。
さて、15日トライアスロンの東京五輪に向けたテスト大会があった。暑さ対策としてランの距離を半分にして実施したが、レース後にフランス選手が1人、熱中症の疑いで病院へ搬送されたとのことだ。
台風の影響か、東京は最高気温32.6度と、通常に比べいくぶん涼しかったが、さすがの陸上の猛者も暑さには敵わない。来年の本番におけるランの距離は間違いなく正規の半分となるであろう。
暑さ対策の一つである道路を遮熱性舗装することの効果が期待されていたが、これが逆効果であることがつい最近分かったとのことだ。これは道路に特殊塗料を塗り太陽光を反射させ表面温度を下げる効果を狙ったものであるが、反射した熱の影響で、人が立つ高さでは気温が逆に上昇したとの話だ。
また、道路に水を撒く効果も期待されるが、中途半端な打ち水ではかえって蒸し暑くなり逆効果のようだ。自然に勝つことは簡単でない。
東京都は、うちわや紙製の帽子の配布、仮設テントや霧状の水をまくミストシャワーの設置等、暑さ対策を予定しているが効果のほどは未知数だ。やるべきことは、このような暑さ対策の他交通渋滞対策、入場チケット販売等、いろいろあるが、最大の行事は都知事選挙だ。
東京五輪は2020年7月24日から8月9日まで開かれるが、小池氏の知事としての任期満了日は、来年7月30日だ。オリンピックの開催主催は東京都であり、主催者の代表を開催日までに決めなくてはならない。開催日だけは小池都知事でやる手もあるが、途中で代わるのも変だ。
公職選挙法は自治体の首長選について、任期満了より前の30日以内に行うことと規定している。そのため、次の都知事選は来年6月30日~7月29日の間で投票を終える必要がある。東京五輪・パラリンピックで、世界の人々を迎え入れる開催都市の顔は誰になるのか関心の的だ。
知事選を巡っては、自民党の党本部の二階俊博幹事長が小池知事の再選支持を表明しているが、都議会自民党は小池知事以外の候補者擁立を求める要望書を提出している。これは、前回の都知事選で東京都連の推薦する候補と小池氏が争った歴史があるからである。
都連の候補者は正式に決まっていないが、鈴木大地スポーツ庁長官や丸川珠代元五輪相、橋本聖子参院議員会長らの名が候補者として取り沙汰されているそうだ。小池氏はかって程の人気が無くなったとは言え、これまで準備をしてきた労苦を思えば、このまま続投するのが自然と思われる。
この他、令和新撰組の山本太郎氏ジャーナリストの上杉隆氏の名前も取りざたされているが、開会式の花となるには役者不足だ。
公職選挙法に従い日程通りに選挙をやるとすれば、五輪の開幕や直前準備と重なり、誰が候補者になろうと五輪以上に盛り上がることは無いだろう。従って、小池候補の無難な当選になると予想する。2019.08.17(犬賀 大好-523)