昨日は夕方6時から、ハワイ王国最後の女王リリウオカラニに捧げるコンサートが催されました! 先日のブログで紹介した通りイオラニ宮殿の前庭で行われたもので、フラあり歌、語りありの、と~っても素敵なコンサートでした。
今回のコンサートについては、女王が作曲した曲、または女王のために書かれた曲を集めたものというのは承知していたのですが。実際にはもっともっとディープな内容で。
物語仕立ての構成で、舞台には折にふれてイオラニ宮殿の精が3人登場し、昔を回想しながら舞台が進んでいきました。「ああ、僕のコーナーストーンが埋められたのは、1879年12月31日だったっけ。あの日は嬉しかったなあ~」「女王はあの時~」みたいに。そうそう、ちょうど昨日のブログで書いたコーナーストーンの話が出て、私も嬉しかったなあ~。
それ以降、女王の人生の各段階に起こった事柄に合わせた曲が、フラダンサーや合唱団、ソロシンガーによって奏でられるという、凝ったものでした。
…約2時間のコンサートの最中には、宮殿の2階のひと部屋だけに、電気が灯っていたのですが、実はこれ、ものすごく意味深い演出なんです。ハワイ王国が革命によって崩壊してから2年後、女王は謀反罪の疑いを受けて宮殿に幽閉された時期があったのですが。夜の宮殿のその因縁の部屋にだけ、ポツッと灯りが灯っていたのです。
さらには、幽閉中にその部屋で女王が創った悲しい曲をシンガーが歌った時。舞台上の全員が、黙って幽閉の間を見上げるシーンがありました。その場面で胸がジーンとし、鼻がツーンとしたのは、何も私だけではなかったでしょう。
…こうして昨夜は素敵なステージに見入りながら、実感。リリウオカラニ女王って、ハワイの人々に今だ深く敬愛されているんだなあ、人々の心のなかで生き続けているんだなあ、ということを。
昔の女王というより、まるで自分たちの祖母の受難の物語を観るがごとく、観衆は昨日の舞台を観ていたと思います。
女王没後100周年にあたる今年の11月11日は、ちょうど土曜日。私も宮殿に駆けつけ女王を偲ぼう、と、今から計画しています。