森出じゅんのハワイ生活

ハワイ在住のライターが、日々のあれこれをつづります。

リリウオカラニ女王最後の御姿

2017年09月20日 | 歴史


昨日お知らせしたとおり、今年はリリウオカラニ女王の没後100周年。1917年11月11日、女王は79歳で波乱の生涯を閉じています。

そして100年前の今日、つまり1917年9月20日は、リリウオカラニが公衆の前に姿を現した生涯最後の日なのでした(上の写真)。

この日はイオラニ宮殿で、特別な式典が開かれていました(当時は政府ビルとして使われていたのですが)。1917年は赤十字ハワイ支部が発足した年でもあり、女王は寄付をして会員になり、さらに大きな赤十字の旗を寄付なさったのです。

この旗は、女王、そしてお付きの方々が自ら作られたもの。その贈呈式が、100年前のこの日に催されたのですね。



その時、女王は「この旗をまず、政府ビルの上に掲げることを提案したい」とおっしゃったそう。

時は第一次大戦の真っ最中でした。宮殿内の旧王座の間で多くの女性達が戦場に送る物資のために作業中だったので、「この旗を見て人々に愛国の心を思い出してほしいし、旗の下では女性達が無言で努力をしているのを知ってほしい」というのが、その理由でした(イオラニ宮殿での期間限定展示より)。

…この言葉からもわかるように、1893年に革命によって王座は追われても。リリウオカラニは生涯、ハワイの人々にとって真の女王であり続けたのですね。死の直前まで人々を励ましガイダンスを与え、愛を捧げた素晴らしい女王だったと思います!
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする