長時間帆走し、風と揚力の関係を
多少なりとも会得した気分で意気揚々と帰宅。
教え教えられ、助け助けられ・・と極意も感じつつ、
就寝前に読んだ「帆走技術教習本」の内容も染み渡る如し。
Y.C船長さんありがとうございました。
翌日、陸酔いを抱えながら田植えの手伝いに行く。
「今日もいい風吹いてるなぁ」と、うす曇の空を見上げながら地平線がゆらっ。
ただでさえ足元の悪いあぜ道や泥の中でくらっ。
田んぼを吹き渡る湿った風は潮風とは違って、
べたつきは無いがちょっと匂う。
粘土質の田の中にうもれた足は、踏ん張っていないとすぐにすくわれそうになり、
ぬめりと格闘しつつ無事田植えを終える。自分の植えた苗の列ゆがんでる(-_-;)
同じく粘土を手にしながらロクロの手元がふわっ。
田んぼのふにゃりとした手ごたえの無い粘土とは違って、
体全体から力を込めて作業しないと土に負けてしまいそう。
ひたすら土と闘う、ってほどでもなくどうにかこうにか
時間内に作陶を終え携帯に記録、カシャッ。やっぱりゆがんでる(-_-;)
粘土の中で根を広げ、八十八の手間をかけて育つであろう稲の実りは、
たぶん私のお腹をも後日満たしてくれるはず。
その形に整えられた粘土は、極限の乾燥と窯焚きによって
さまざまな物を満たす器となるはず。
先人の知恵をしっかり受け止めたい気がする。(R)