春夏秋冬

金木犀が香る頃

花が落ちて橙色の道ができる

　　雨が降って　降り続いて

香る道が消える頃

去年を思い出して　隣に誰かいた？
　今、どうしてる？　誰かと幸せになってる？
わたし以外の誰と
　あなたは幸せになったの？　わたしとした約束を憶えてる？

秋には秋の道を


桜が咲く頃
　水辺に浮かんだ花片
桜色を映して　すくえずに

去年を思い出して　

　　やがて雨が　降り続いて
風と一緒に　最後の桜吹雪

最後の一片がなくなる頃　あたらしい芽　が

春には春の道を


ひとりもわるくない
許容範囲いっぱいにいたあなたを
少しずつ消して
　　　こうして消して
完全に消える頃




わたしはわたしの道を