で、ロードショーでは、どうでしょう？ 第１７０３回。
「なんか最近面白い映画観た？」
「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」
『囚われた国家』
侵略者の傀儡政府によって監視社会と化した地球で、自由のために徹底抗戦を繰り広げるレジスタンスのある計画を描くＳＦサスペンス。
出演は、ジョン・グッドマン、アシュトン・サンダーズ、ジョナサン・メジャース、ヴェラ・ファーミガ。
監督は、『猿の惑星：創世記（ジェネシス）』のルパート・ワイアット。
物語。
2027年、シカゴ。
地球外生命体による突然の侵略から９年。
アメリカ政府は“統治者”と呼ばれるエイリアンの傀儡と化し、人々は徹底した監視の下に置かれていた。
貧富の差はかつてないほど拡大し、自由を求める人々はレジスタンス・グループを結成していたが、何度かの捜査や統治者の攻撃で主要メンバーを失っていた。
その一人がリーダーのラファエルで、弟ガブリエルは人類に失望し、裏の商売に身を染め、無法地帯への脱出を画策していた。
だが、彼らは市内スタジアムで開催される統治者による団結集会を狙って、爆弾テロを計画していた。
特捜班を率いるマリガンはガブリエルを追うことで、その計画を阻もうとする。
脚本：エリカ・ビーニー、ルパート・ワイアット
出演。
ジョン・グッドマン （ウィリアム・マリガン）
アシュトン・サンダーズ （弟のガブリエル）
ジョナサン・メジャース （兄のラファエル）
コルソン・ベイカー （ユルギス）
ヴェラ・ファーミガ （ジェーン・ドゥ）
ケヴィン・ダン （ユージーン・アイゴー：シカゴ市警の本部長）
ベン・ダニエルズ （ダニエル）
ジェームズ・ランソン （パトリク・エリソン）
アラン・ラック （チャールズ・リッテンハウス）
マデリーン・ブルーワー （ルーラ）
Ｄ・Ｂ・スウィーニー
ケヴィン・Ｊ・オコナー
キキ・レイン
マーク・グレイピー （エド・リー市長）
スタッフ。
製作：デヴィッド・クロケット、ルパート・ワイアット。
製作総指揮：ジェフ・スコール、ジョナサン・キング、ロン・シュミット、アダム・サイモン
撮影：アレックス・ディセンホフ
プロダクションデザイン：キース・Ｐ・カニンガム
衣装デザイン：アビー・オサリヴァン
ＶＦＸスーパーバイザー：エリック・パスカレッリ
編集：アンドリュー・グローヴズ
音楽：ロブ・シモンセン
『囚われた国家』を鑑賞。
2027年、宇宙人に統治され、監視社会と化した地球で、抗戦するレジスタンスの計画を描くＳＦサスペンス。
ＳＦを設定だけにして、画では現実を見せるタイプ。
主人公をあやふやふして、計画の進行を見せる群像ミッションもので、この渋さがたまらない。
ドキュメントタッチで全体を見せないことで緊張感を煽る。それが分かりづらいとおもうかたもいるかもしれないが、見えてきたときの集まってきた波の大きさがたまらない。
売りの部分を言いづらいところはあるが、好きものにはたまらない出来になっています。
中盤のチームプレイに痺れます。
監督は、荒唐無稽にリアルに描く『猿の惑星：創世記（ジェネシス）』などの左の剛腕ルパート・ワイアット。
ジョン・グッドマンの染み出ているのに見せ切らないストーンフェイスを代表に、ヴェラ・ファーミガなど、いい顔のキャストが揃っていて、世界の広さを感じさせる。
見せ場は少ないが、宇宙人の造型のオリジナリティは特筆したい。まったく違う文明構築も技あり。
音楽のじわじわ具合もいいですよ。
こういう渋いＳＦ好みなのよ。
アメリカで貧者の戦争を描く。
ダムに歯向かう蟻で心に火をつける針作。
おまけ。
原題は、『CAPTIVE STATE』。
『囚われた合衆国』。
2019年作品。
製作国：アメリカ
上映時間：109分
映倫：G
配給：キノフィルムズ
6月1日に、4月7日以来の9週間ぶりの映画館で鑑賞。
場所は、人が少なさそうなイオンシネマ板橋。
予約人数がかなり少なかったしね。
ネタバレ。
透明で検知されない布に張り付く爆弾は、ちょい都合がよきはするが、60秒しかないことでほぼ特攻自爆作戦しかできないことで、そこをギリギリ成立させてはいる。
あの宇宙人の特性を生かした戦闘を、もうちょっと見たかったなぁ。
好みの台詞。
「諦めず、抵抗し続ける限り、チャンスはある」
