「金輪際、会わない」とか、「金輪際、やらない」とか、言うけど、この金輪の際とはどういう状態なのか?
いつも通り、辞書を引く。
金輪際(こんりんざい)
[名詞]
1:仏教用語。大地の最下底のところ。大地がある金輪の一番下、水輪に接するところ。金輪奈落。
2:物事の極限。ゆきつくところ。
「逢ひ初めし時の誓文を―と思ひつめ」〈浄・薩摩歌〉
[副詞]
1:(あとに打消しの語を伴って用いる)強い決意をもって否定する意を表す語。
絶対に。断じて。「―承知しない」「もう―ごめんだ」
2:極限まで。どこまでも。とことんまで。
「聞きかけたことは―聞いてしまはねば、気がすまぬ」〈滑・膝栗毛・六〉
どうやら、金輪とは、仏教の最下層のところらしい。
では、その金輪際とは?
こん‐りん【金輪】
1:三輪・四輪の一。
水輪の上位にあり、この上に九山八海(くせんはっかい)を支える。地輪。
2:《「金輪宝」の略》金輪王のもつ七宝の一。
その王の前にあり、金輪王を善導するという。
すなわち、「金輪王」の略。
うーむ、三輪や四輪てなんのことかしら?
てか、3なの4なの?
どっちよ?
あと、守護者がいるらしい。
先にそちらを。
こんりんおう【金輪王】
意味:転輪王の一。
金の宝輪を感得し、須弥山(しゅみせん)の四州を統治する王。
金輪聖王。こんりんのう。
略して、金輪とも言う。
で、三輪とは、世界を支えている風輪・水輪・金輪のことだそうで、
そんで、四輪とは、世界を支えている空輪・風輪・水輪・金輪のこと。
どうも、大地や海や空を支えているものらしい。
それに天を支えているもの入れると四になるみたい。
支えている場所だから、一番下なんだね。
にしても、地と海と空があって、それをそれぞれ支えているのではなく、その下で支えているものがあり、その上には、実は山があるとか、どうにもこうにもわからない。
ま、なんにしろ、金輪際とは「最後の最後のちょっと前のところまで来たよ」ということらしい。
そこまで来て、ようやく悟る、ということらしい。
結局、そこまで来ちゃったのね、という自嘲もある。
どうにか、金輪際までは行かずに気づきたいものだが、おいら、けっこう行ったことあるなぁ。
というか、もはや金輪なんじゃないのここ、ってとこまで行ってると思うことさえ。
とはいえ、そこもまだ、空輪とか、水輪だったりするのかもね。
本当の金輪まで行った方に言わせれば。
下には下があるからなぁ。
それで安心しちゃマズいのよ。
よし、金輪際、金輪際には行かぬようにせねば。