菱沼康介の、丸い卵も切りよで四角。

日々の悶々を、はらはらほろほろ。

王座に座る矜持、座らせる矜持。 『女神の見えざる手』

2017年11月14日 00時00分41秒 | 映画(公開映画)

で、ロードショーでは、どうでしょう? 第1187回。


「なんか最近面白い映画観た?」
「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」

 

 

 

 

 

『女神の見えざる手』

 

 

 

 

ジェシカ・チャステインが、目的実現のためならどんな手段も厭わない剛腕ロビイストを演じるポリティカル・サスペンス。

政治を影で動かすロビイストに焦点を当て、銃規制法案を巡って対立する両陣営の熾烈な駆け引きの行方をスリリングに描き出す。

監督は、『恋におちたシェイクスピア』、『プルーフ・オブ・マイ・ライフ』のジョン・マッデン。

 

 

 

 

物語。

大手ロビー会社“コール=クラヴィッツ&W”で働くエース・ロビイストのエリザベス・スローンは、手段を選ばない巧妙な戦略と妥協のない仕事ぶりで高く評価され、力を持つ銃擁護派団体から新たな銃規制法案の成立を阻止してほしいと巨額な依頼を受ける。

だが、彼女は皮肉でいなし、条件を見て判断すると返答を待たせ、CEOからその態度を非難される。

その情報を聞きつけた社会派の小さな新興ロビー会社でCEOシュミットから銃規制法案を通す仕事してお欲しいと条件を提示され、勧誘される。

彼女は部下を引き連れ電撃的に移籍し、巨大な敵を相手に、規制法成立へ向けた大胆かつ巧妙なロビー活動を開始する。

 

脚本は、ジョナサン・ペレラ。

元弁護士の女性で、今作がデビュー作です。

 

 

 

出演。

ジェシカ・チャステインが、エリザベス・スローン。

独壇場です。

 

マーク・ストロングが、CEOのロドルフォ・シュミット。

ちょっと記号的ですが、いい顔してます。

 

ググ・ンバータ=ローが、銃関係の専門家エズメ・マヌチャリアン。

 

アリソン・ピルが、元助手のジェーン・モロイ。

こういう役が似合います。

 

マイケル・スタールバーグが、パット・コナーズ。
ジェイク・レイシーが、エスコート・サービスのフォード。

サム・ウォーターストンが、ジョージ・デュポン。
ジョン・リスゴーが、スパーリング上院議員。

 

ほかに、デヴィッド・ウィルソン・バーンズ、ラウール・バネジャ、チャック・シャマタ、ダグラス・スミス、メーガン・フェイヒー、グレース・リン・カン、ノア・ロビンズ、セルジオ・ディ・ジオ、ジョー・ピングー、マイケル・クラム、ディラン・ベイカー、ザック・スマドゥ、レクサンドラ・カスティージョ、ジャック・マーリー、クリスティーン・バランスキー、など。

 

 

 

スタッフ。

製作は、ベン・ブラウニング、クリス・サイキエル、アリエル・ゼトゥン。
製作総指揮は、クロード・レジェ、ジョナサン・ヴァンガー、パトリック・チュウ、アーロン・ライダー。

撮影は、セバスチャン・ブレンコフ。

プロダクションデザインは、マシュー・デイヴィス。
衣装デザインは、ジョージナ・ヤーリ。

編集は、アレクサンダー・バーナー。

音楽は、マックス・リヒター。

 

  

 

 

銃規制法案を通そうとする女性ロビイストの政治戦争を描くサスペンス。
ジョン・マッデン×ジェシカ・チャステインの頭脳戦。
ジョナサン・ペレイラの知的な脚本は真面目さと親切さゆえに先読み出来てしまうが、はみ出した部分の面白さが跳ねる。劇中でもその境界線が題材となって浮き立つ。
特に表情の強さがすっ飛ばす。
高濃度の会話劇にちゃんと解説が入るので見やすいので自分もチームの一員の気分に。しかし、脇キャラの記号感が強いか。
抑制の価値と職業の矜持を突きつける硬茹でで真摯な弾作。

 

 

おまけ。

原題は、『MISS SLOANE』。

『スローン女史』って感じかな。

『ゲーム・オブ・スローンズ』は、“THRONES”で、王座の意味ですね。

邦題ですが、『ブラッド・スローン』という映画もありましたね。

 

 

 


上映時間は、132分。
製作国は、フランス/アメリカ。
映倫は、G。

 

 

 

キャッチコピーは、「彼女がアメリカを「毒」で正す――。」

今だと、トランプっぽさが出て、刺激的で悪くないです。

 

 

 

 

 

 

 

 

ネタバレ。

スパイ・コックローチが出てくるけど、『アイ・イン・ザ・スカイ』でもスパイ・バグが出てきたのだが、これはもう実用レベルのガジェットなのかしら?

虫をコントロールできるのは映像で見たことあるのだけど。

あちらは虫型マシーンで、こちらは本物の虫ってのが違い。 

 

 

 

女性が買春している設定が現代的。

売春自体は違法だが、そんな彼にも職業人としてか彼自身の矜持を描いているのもいい。

この映画自体が政治家への警告であり、市民へのいい啓蒙のメッセージがあるので。

 

 

 

境界線が分からなくなるとのセリフがあったように、自分のコントロールはここんとこの映画のホットな題材らしい。

スペイン映画『ゴッド・セイブ・アス』もそこが重要なテーマだった。

実際、日本でもカッとなって・・・の事件が増えている印象。統計の数字を調べたわけではない個人的な印象ですが。

でも、老人の事件が増えているのよね。

 

 

 

 

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