菱沼康介の、丸い卵も切りよで四角。

日々の悶々を、はらはらほろほろ。

楽しい器、みんなで食べると、もっと美味しい。  『オケ老人!』

2016年12月15日 00時00分40秒 | 映画(公開映画)

で、ロードショーでは、どうでしょう? 第1008回。


「なんか最近面白い映画観た?」
「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」

 

 

 

『オケ老人!』

 

 

 

 

『ちょんまげぷりん』や『探検隊の栄光』の原作者・荒木源の同名小説を杏主演で映画化したハートウォーミング音楽コメディ。

 

ひょんな勘違いから老人ばかりのアマチュア・オーケストラに入団してしまったヒロインが、個性あふれる老人たちに振り回されながらも、彼らと心を通わせ、切磋琢磨していく中で成長していくさまを描く。

監督と脚本は、舞台やテレビの演出・構成などマルチに活躍し、『ぱいかじ南海作戦』で長編映画監督デビューを飾った細川徹。

 

 

 

 

物語。

梅が岡高校に赴任してきた数学教師の小山千鶴は、地元のアマチュア・オーケストラの演奏を聴き、学生時代にかじったバイオリンを再び弾きたいとの思いが高まり、入団を決意する。

さっそく連絡を取ってみると、意外なほどあっさりと入団OKの返事。

しかし、翌日、練習会場にいたのはしょぼくれた老人ばかり。

実は、千鶴が聴いたのは“梅が岡フィルハーモニー”というエリート楽団のほうで、対するこちらは老人しかいない“梅が岡交響楽団”だったのだ。

しかも、コンマスの野々村はじめメンバー全員、音楽は好きだけど演奏はからっきしというお粗末ぶり。

勘違いだったと言い出せず千鶴は、そのままメンバー入りしてしまう。

 

 

原作は、荒木源 『オケ老人!』(小学館文庫)

 

 

 

 

出演。

杏が、数学教師の小山千鶴。

いつもの通りだと思えば、間違いないです。

 

笹野高史が、梅が丘交響楽団の指揮者の野々村秀太郎。

 


黒島結菜が、野々村の孫の野々村和香。

萩原利久が、大沢の息子の大沢コーイチ。

 

光石研が、大沢義郎(梅が丘フィルオーケストラのコンマス)。

 

梅が丘交響楽団のメンバー:
左とん平が、及川さん(クラさん)。
小松政夫が、花田富雄(トミー)。
藤田弓子が、花田昌江(マーサ)。
石倉三郎が、戸山(棟梁)。
茅島成美が、清水真弓(真弓センセイ)。
喜多道枝が、宮崎しま子(しま子)。
森下能幸が、竹岡亮吉(ラパウルさん)。

ベテランの貫禄です。

 

 


フィリップ・エマールが、指揮者で作曲家のフィリップ・ロンバール(小さな巨人)。

彼の魅力が中盤を引っ張ります。記号キャラですが。

 

飛永翼(ラバーガール)が、通訳・アリノ。

大水洋介(ラバーガール)が、レポーター。

 

坂口健太郎が、後輩教師の坂下くん。

 

 

 

 

スタッフ。 

エグゼクティブプロデューサーは、小西啓介、佐藤正樹。
プロデューサーは、永井拓郎。
ラインプロデューサーは、森太郎。
企画・プロデュースは、前田浩子。

撮影は、芦澤明子。

安定した構図が見やすいです。

照明は、永田英則。

明るくていいです。

 


美術は、新田隆之。

装飾は、松本良二。

スタイリストは、馬場恭子。 
ヘアメイクは、高桑里圭。

安心の仕事ぶり。

 

録音は、岡本立洋。

聞きやすいです。 

 

助監督は、塩崎遵。

スクリプターは、矢野千鳥。

 

編集は、木村悦子。

アメリカン・モンタージュのシーンの安定感は邦画では珍しくうまくいってます。

 

 

音楽は、渡邊崇。

音楽プロデューサーは、緑川徹。

監督の名前に似ているから、見間違えたわ。

 

 

 

 

 

老人だらけのダメ・オーケストラに間違えて入ったヘタクソ教師が奮闘する音楽コメディ。
ゆるりとした笑いと落ち着いた構成。

両親など重要な部分は描かず。障害弱し。ご都合多し。

とはいえ、それぞれ適材適所で安心して見れる。クライマックスの重ね方はサービスに溢れているしね。音楽も心地よい。
突っ込みがいがあるボケを楽しむ楽作。

 

 

 

 

 

 

おまけ。

上映時間は、119分。

製作国は、日本。

映倫は、G。

 

 


キャッチコピーは、「人生、まだまだ! ひと花咲かせましょう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ネタバレ。

『ロミオとジュリエット』を振っておいて、両親が片親以外ほぼ存在感無し。

祖父もあまり関わらないし。

重要なはずの孫と息子のドラマがおざなりになる。

 

 

 

暗闇での演奏に、指揮者を見ることができていたから、大丈夫以外にも、老眼で楽譜がよく見えなくて、という伏線があってもよかったかも。

 

 

ナレーションの入れ方が雑なのよね。

画で見せるシーンの途中で入れたり、ただの説明だけしておいて、ふりにならないまま、終わったり。

まさにこういうのをテレビ的な手法で、集中をそぐのだが、今やその説明がない事で気になるという観客の弱さも考慮しないとならないのか・・・。

 

 

ロンバールがよかったなぁ。

 

 

邦画の実景の入れ方、シーンのオチに実景という笑いの作り方(世界中で使っている技法ですが)を妙に意識させられた。

 

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 12月13日(火)のつぶやき | トップ | 12月14日(水)のつぶやき »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

映画(公開映画)」カテゴリの最新記事