菱沼康介の、丸い卵も切りよで四角。

日々の悶々を、はらはらほろほろ。

戦えば、痕が残る。 『アトミック・ブロンド』

2017年11月09日 00時00分04秒 | 映画(公開映画)

で、ロードショーでは、どうでしょう? 第1184回。


「なんか最近面白い映画観た?」
「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」

 

 

 

『アトミック・ブロンド』

 

 

 

 

『モンスター』、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のシャーリーズ・セロンが美しき最強女スパイを演じるサスペンス・アクション。 

冷戦体制崩壊直前のベルリンを舞台に、極秘ミッションに臨むヒロインが、次々と現われる刺客相手に壮絶な戦闘アクションを繰り広げるさまを、リアルかつスタイリッシュに描き出す。

 

監督は、スタント畑出身で、『ジョン・ウィック』では共同監督を務め、『デッドプール』続編の監督にも抜擢されるなどハリウッドで注目を集めるアクション演出のスペシャリスト、デヴィッド・リーチ。

 

 

 


物語。

冷戦末期の1989年。

英国秘密情報部“MI6”の凄腕諜報員ローレン・ブロートンは、MI6の仲間が手に入れたもののKGBのスパイに奪われた東西スパイのリストの奪還と、二重スパイ “サッチェル” の正体を突き止め始末する密命を帯びベルリンに降り立つ。

早速、現地で活動するMI6のスパイのデヴィッド・パーシヴァルと合流する。

だが、彼女の行動は敵側に筒抜けとなっていた。

 

原作は、アントニー・ジョンストン(作)とサム・ハート(画)によるグラフィック・ノベル『THE COLDEST CITY』。

脚本は、カート・ジョンスタッド。

 

 

 

 

出演。

シャーリーズ・セロンが、MI6のローレン・ブロートン。
ジェームズ・マカヴォイが、MI6のデヴィッド・パーシヴァル。

 

エディ・マーサンが、KGBのスパイグラス。
ソフィア・ブテラが、DGSEのデルフィーヌ・ラサール。

ジョン・グッドマンが、CIAのエメット・カーツフェルド。
トビー・ジョーンズが、MI6のエリック・グレイ。
ジェームズ・フォークナーが、MI6のC。
ビル・スカルスガルドが、MI6のメルケル。

サム・ハーグレイヴが、MI6のジェームズ・ガスコイン。

ティル・シュヴァイガーが、時計屋。
ヨハンネス・ヨハネッソンがKGBのバクティン。

ほかに、ローランド・ムーラー、バルバラ・スコヴァ、など。

 

 

 

 

スタッフ。

製作は、エリック・ギター、ピーター・シュウェリン、ケリー・マコーミック、シャーリーズ・セロン、A・J・ディックス、ベス・コノ。
製作総指揮は、ニック・マイヤー、マーク・シャバーグ、ジョー・ノーゼマック、スティーヴン・V・スカヴェリ、イーサン・スミス、デヴィッド・ギロッド、カート・ジョンスタッド。

撮影は、ジョナサン・セラ。

デビッド・リーチの眼ですね。『デッドプール2』でも組んでます。

 

プロダクションデザインは、デヴィッド・ショイネマン。
衣装デザインは、シンディ・エヴァンス。

編集は、エリザベット・ロナルズドッティル。

音楽は、タイラー・ベイツ。
音楽監修は、ジョン・フーリアン。

 

タイラー・ベイツは、2016年からマリリン・マンソンのメンバーで、今回ミニストリーの『スティグマータ』をマリリン・マンソンでカバーしてます。

 

 

 

 

1989年の冷戦下のベルリンで、英国の女性諜報員が極秘名簿争奪戦を繰り広げるスパイ・アクション。
シャーリーズ・セロン×デヴィッド・リーチでアクション映画史に新たなページを刻む。それは戦いのダメージを残し続ける描写。
話の運びは少々テンポが同じで構成と編集がイマイチで見づらい。音楽頼りなところもあるが効果音で見せるアクションと長回しと攻めたキャラが救う。実は漫画原作実写化。
『ジョン・ウィック』チームの特色である段取りをきっちり見せるのは健在。
実際、アクション自体は抑えめで駆け引きが中心。
スパイものの命であるキャストの渋みはばっちり。ジェームズ・マカヴォイ、エディ・マーサン、トビー・ジョーンズ、ジョン・グッドマン、ティル・シュヴァイガー、ビル・スカルスガルド、ヨハンネス・ヨハネッソンと揃い踏み。
退色と極彩色の対比、仕掛けを楽しむ。
金髪核弾頭というよりはハンマー・ドライヤーな痣作。 

 

 

 

 

 

 

おまけ。
原題も、『ATOMIC BLONDE』。

『原子力的金髪』または『金髪核弾頭』ですね。

 

 

 

上映時間は、115分。
製作国は、アメリカ。
映倫は、R15+。

 

 

 

 

キャッチコピーは、「最強の女スパイ、現る。」

最強かどうかは、いろいろ異論がありそうです。

パンフレットでも、「男性ヒーローの独壇場だったスパイ・アクション」なんて書き方していましたが、無知をさらけ出していて恥ずかしい。女性スパイで主演かライバルはたくさんいて、ヒット作も多数あります。

主演で、『エージェント・マロリー』のマロリー、『ソルト』のソルト(アンジェリーナ・ジョリー)、『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』のイルサ・ファウスト(レベッカ・ファーガソン)、『SPY/スパイ』のスーザン・クーパー(メリッサ・マッカーシー)、『スパイ・バウンド』のリザ(モニカ・ベルッチ)、『Mr.&Mrs. スミス』のジェーン・スミス(アンジェリーナ・ジョリー)などなど。

準主役やライバルで『RED/レッド』のヴィクトリア(ヘレン・ミレン)、『アベンジャーズ』のブラック・ウィドウ(スカーレット・ヨハンソン)、『キャプテン・アメリカ』のペギー・カーター(ヘイリー・アトウェル)(※ちなみに主役のTVドラマあり)、『ゲット・スマート』のエージェント99(アン・ハサウェイ)、『タキシード』のデル・ブレイン(ジェニファー・ラヴ・ヒューイット)、などなど。

他にも、『ワンダーウーマン』のダイアナ・プリンス(ガル・ガドット)もスパイだし、『チャー-リーズ・エンジェル』シリーズ、『ゼロ・ダーク・サーティ』のマヤ(ジェシカ・チャステイン)、『ブラク・ブック』のラヘル・シュタイン(カリス・ファン・ハウテン)、ほとんどエージェントの『ニキータ』のニキータ(アンヌ・パリロー)、『嵐の中で輝いて』のリンダ・ヴォス(メラニー・グリフィス)、『キングスマン』のガゼル(ソフィア・ブテラ)なんてのも。

 

映画に勝手な価値をつけるためにいたずらに強い言葉で嘘をつくのは、そろそろやめていきましょうよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

ネタバレ。

映画的には、KGBのバクティンをもうちょっと強く見せるか、上回るキャラが必要だったんじゃないかなと。

結局、ブロートンvsパーシヴァルの対決になってしまう割にこの二人だと直接バトルが盛り上がりにくい。

 

 

 

傷を負うのは、『ソルト』でもやっていた。

『ウォンテッド』では傷を治す風呂が出てくる。

どちらも、アンジェリーナ・ジョリーね。

最近では、『シンクロナイズドモンスター』でも残してましたね。

こちらはテーマにもあっているしね。

今後、増えていく表現なのでしょう。

 

 

 

傘で狙撃を遮るのは、『暗殺の森』だったかな。

ジョニー・トーの『スリ』も思い出しました。

 

 

 

 

 

 

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