平凡パンチの三島由紀夫 完全版
椎根和/著
1969年、あの狂乱と闘争の季節。平凡パンチ誌の最後の三島番記者が、自決まで三年間の肉体と精神の素顔を明かし、自衛隊乱入事件の「真実」に迫る。
著者は三島由紀夫に結婚の媒酌をしてもらうような近いところにいた方でしたので、けっこう厚めの本には最後の3年間の日々がびっしりと書き込まれていて、かなりRAWな三島について読むことができます。
今 とても注目されている三島由紀夫の本がマイブームです。
きっかけは世界最強のクライマーであるスティーヴ・ハウスの本 垂直のかなたへ で、彼がアラスカのデナリの難ルートを攻略するときに三島由紀夫の 太陽と鉄 の一節を読み上げて魂を鼓舞していた記述があったことです。
「苦痛とは、ともすると肉体における意識の唯一の保障であり、意識の唯一の肉体的な表現であるかもしれなかった。」
三島の本はたくさん翻訳されていると聞いてはいましたが、こんな短編まで翻訳されていたとは驚きました。
実は...
あの自衛隊市ヶ谷駐屯地での最後などから...YAYA的には評価になんかへんなバイアスがかかってて、三島の本は今まで ほとんど読んだことなかったです。
しかし
太陽と鉄 から初めて、いろいろ読んでみると...そのへんなバイアスが取れました。
ラディゲ的な文体のイメージがありましたが...
軽いエッセイから、DEEPな純文学まで... 実に変幻自在 ♪
一作品ごとに 日替わりメニュー的な ♪
最後まで冷徹な自己分析、自己認識の中で、限りなく客観的、論理的世界へ飛翔して、自
らの死と対決する三島ミスチシズムの精髄を明かす。
三島が死んだ年に書かれた作品。
金閣寺 とか 潮騒 的なのはまだ読んでなくて...
マッチョ で ライトサイダー な 憂国 とか 英霊の声 的なのが、やっぱり気になります。
などてすめろぎは人間となりたまいし。昭和天皇への痛惜の思いを、二・二六事件の青年将校、神風特攻隊の兵士の霊を通して浮き彫りにした名作「英霊の声」のほか、華麗な戯曲「朱雀家の滅亡」、佳品「F104」などを収録。
ライトサイダー原理主義的に結晶化した文体がすごいかも ♪
子どもから大人へと成長していく精神の奇跡と、倒錯した性にからむ肉体的嗜虐の世界。
世紀末おフランス的な 感じがナイスです ♪
しかし
いろいろ読めば読むほど...
作品の完成度の高さから推察される三島の 超絶COOLさ等 により
なぜ 三島があのような死に方をしたのか理解できません。
もちろん YAYAごとき凡人に 天才 三島を理解することなど ムリなのは分かってますが...
篠川 栞子様 なら この謎を解いてくれるのでしょうか ?
ショートカットなのに 剛力 彩芽様 が すごく役にぴったりはまってる ビブリア古書堂 にも 今はまってます ♪