書名 :遅い男
著者名 :J.M.クッツェー/著 , 鴻巣友季子/訳
原書名 :Slow man./の翻訳
要旨 :六十代の独身男ポール・レマンは自転車の事故で片脚を失った。医師は義足を勧めるが、ポールはかたくなに拒否、アデレードの自分のフラットで要介護の暮らしを始める。かつて離婚を経験し、その後は勝手気ままに暮らしてきた。それゆえに、福祉事務所から紹介される介護士たちの年寄り扱い、子供扱いへの苛立ちは募るばかり。彼は人生に絶望しかかっていた。そんな折、ポールのもとにマリアナ・ヨキッチという介護士が送られてくる。仕事熱心で美しいマリアナに、ポールは惹かれていく。だが、彼女には夫と子どもたちが。ポールはマリアナに愛を伝えようと苦心するが、見知らぬ女性作家の出現が彼の人生をさらなる混沌へと導く。
著者はノーベル文学賞作家です。
さらに英語圏文学賞の最高峰ブッカー賞も2回とってます!
アリエナイ...
そんな すごい作家とは露しらず...自転車の表紙で読んでみました...
なんか
孤独な高齢者の悲哀があまりに切ないです...
しかし! けっして暗い本ではありません。
むしろコメディといってもよいほど...
年をとることはつらい...
そんなことない! といろいろ頑張ってみても...
年寄りの冷や水に終わる...なんかいたたまれない...
けど
そうやってジタバタ右往左往するのもまた人生...
すでに
そろそろヒトゴトではないYAYAですが...
どちらかといえば...
ジタバタ右往左往するほうが いいかな...
あの日、宙高く翔びながら思った---なにを?
こんな自由を味わったのは子どもの頃以来だな、と。
あの頃は怖いもの知らずで、木の上や、一度など屋根の上からだった飛び降りたものだ。
そうやって道路に落ちた瞬間、ウッとなって、シューと息が漏れていく。ただの「ウッ」でも、人生最後の思いや、最後の言葉になりうるだろうか?
で
これと同じ感じで...
そんな高齢者の悲哀をコミカルに描いた 同じく大物作家の作がこれ!
書名 :ソーラー
著者名 :イアン・マキューアン/著 , 村松潔/訳
要旨(BOOK):マイケル・ビアードは、狡猾で好色なノーベル賞受賞科学者。受賞後は新しい研究に取り組むでもなく、研究所の名誉職を務めたり、金の集まりそうな催しで講演をしたりの日々。五番目の妻に別れを告げられた後は、同僚の発明した新しい太陽光発電のアイディアを横取りしてひと儲を狙っている。そんな彼を取り巻く、優しくも打算的な女たち。残酷で移り気なマスメディア。欺瞞に満ちた科学界とエネルギー業界―。一人の男の人生の悲哀とともに、現代社会の矛盾と滑稽さを容赦なく描き切る、イギリスの名匠による痛快でやがて悲しい最新長篇。
ブッカー賞は当然こととして、全米批評家協会賞等等 多数の賞をとりまくりの作家です。
何冊か読みましたが...けっこうダークな内容が多いような感じでしたが...
桜庭一樹様いわく リアル変態 作家...
本作は ちょっとコメディ風 ♪
しかし!
しっかりとディープな人間関係がテンコ盛りのマキュアン節は健在。
最近 流行の エコ がテーマの振りしてますが...
本作も 遅い男 と同じく 孤独な高齢者のジタバタもの。
過去に一瞬の輝く栄光あったものの...その後のドーデモイイ人生...このまま死んでしまうのか...な あせり...
で ジタバタしたら
現時点のマイケル・ビアードは、精神は狭量、性的快感には無縁で、頭の中にはただひとつのことしかない、ひどくみじめな状態に置かれていた。五回目の結婚生活が崩壊の危機に瀕していたのである。
すさまじい ドタバタ に落ち込んで クラクラ...
でも
やっぱり男の子は 頑張るしかないのだ...
な
お話 ♪