女ひとり、歳をとる。

お金なしの60代、犬2匹と同居中。

失うもの、出会うもの。

2018-03-20 21:33:59 | 老化現象・老後準備

歳を重ねていくごとに、

たっぷりとした黒い髪は、白髪が増え貧弱になり、

張りのあるしなやかな肌は、しなびたようにがさついて、

高かった声は、抑揚のない野太い声になり、

薄くピンク色の爪は、分厚く黄ばんだ色になり、

そして、慎み深く柔らかな心は、

もう怖いものなしとばかりに、厚かましくなりました。


職場で時々声をかけてくれる人がいます。

わたしよりも5歳ぐらい上の感じです。

「明日からは寒くなるから気をつけてね」とか、

「お先に失礼します」とか、

いたって普通の言葉ですが、

その言い方と物腰がとてもチャーミング。

ょっと顔を傾けて、上目遣いのあいさつ、

とてもかわいらしいな感じです。


わたしから去って行ったかわいらしさ、

それは歳のせいではなかったんですね。

なんでも歳のせいにして、努力や改善を怠っていたのです


でも、歳を重ねたから感じることもあります。

街路樹の根元に咲き始めた草たちの、

小さな若草色を見ていると、

とても愛おしい気持ちになります。

ここで自生してくれてありがとう・・・なんて。

いつまでも見ていたいです。


妹が亡くなり、母が亡くなり、父が亡くなり、

わたしひとりになりました。

ずっと続いていた血筋が、わたしで途絶えてしまう、

そのことをちょっと切ないと思うようになりました。

両親が生きていたころは、

家族の中にいても、心はとても孤独でした。

でも、今、家族のつながりを、ほんの少し感じるようになりました。

 

今までお墓参りは、

法事のほかには数回しかしていません。

明日はお彼岸の中日。

ちょっと家族を感じにお墓へ行ってみようかな。