うろキョロ散歩

楽しくお散歩をするのが唯一の趣味。
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日本語のルーツ

2006年05月14日 | 亀の甲より年の功
「方舟に乗った日本人」 川崎真治著 新人物往来社刊
書評
「日本古代の言語・遺跡・遺物にオリエント起源を探求する希有なる書。
たとえば、聖書の「ノアの方舟」伝説はオリエント起源にあって、それは日本の地名・姓氏に密接に反映している!」

感想
弥生時代以降の日本の支配者階級は騎馬民族であったモンゴル系や中国系・韓国系の人たちであることは、もはや疑う事の出来ない事実であろう。
しかし、縄文時代やそれ以前から、この日本に住んでいたであろう古代日本人はどこから来たのだろうか?

日本の地名から「日本人のルーツ」ではなくて、「日本語のルーツ」を求めて歴史言語学的に日本という国のルーツを探し出そうというのが「川崎真治」先生の方法のようだ。
川崎先生は人類文化の発生を紀元前10世紀~2世紀ころに栄えたといわれる「シュメール」に見出しているようだ。

この「シュメール」から人類文化がバビロニア・エジプトを経て西方に伝播していき、インド・東南アジア(の海)を経て東方に伝播し、日本や韓国にまで及んだとしている。
そして日本に存在する、ないし存在した地名や姓氏を検証する事によって証明しようとている。
私はこの証明が正しいのだろうと想像します(検証など出来る能力はありませんが)。

>引用・・・大野晋教授のすすめているインド・ドラウ“ィダ語族と日本の親戚関係の研究も重要である。日本の文化は、なんでも朝鮮半島からの流入という考え方は、このさい、少し横へ置いて、もっと巨視的に、つまり、汎世界的に見なおす必要がある。特に日本の地名、人名、神名の場合に、その間が強い。・・・引用終わり<

個人的にはこの考え方には共感します。
私の原日本人観は、有史以前にミクロネシアやインド亜大陸から東南アジアをへて、台湾・沖縄を継由して日本列島にたどり着き、その後北上した人々(海人族)と、アジア大陸やユーラシア大陸からカムチャッカ半島を経て北海道に進んできて南下した人々(蝦夷族)が融合したのが原日本人だろうと考えています。
その後中国の海岸地帯(藤原姓)の人々やアジアの遊牧騎馬民族が朝鮮半島を経て九州に渡来し、大和朝廷を作り、原日本人を征服して現在の日本人が形成された、と考えています。

しかし、「方舟に乗った日本人」 を読んでいると、あまりにも転訛・転訛が多すぎて本当にこれで正しいの?と考えさせられてしまいます。
私としては、日本のルーツを考えるときにには、歴史言語学的解明よりは小説家の高橋克彦氏のように、日本に残る竜神信仰と牡牛信仰にも焦点をあてて研究し、「シュメール」との関係を証明するような本を読んで見たいと思っています。

「龍(蛇)女神」と「牡牛神」との関連について書かれている書物はないのだろうか?