ひねもすのしのし。

オタクおばさんの太平楽な日々

辞める辞める詐欺でも、全然いいよ

2013-09-07 03:02:09 | 映画

今日、恒例の三ヶ月に一度の通院デーだったので、帰りに「風立ちぬ」を観てきました。

まあ批判があるのもわかる…かな~。
いろいろ「綺麗」過ぎちゃった感が否めない。
「大変な時代に、それに立ち向かった人がいることを知って欲しい」というようなことを監督が言っていたような気がするんだけど。
そこまで、「大変」を感じられなかった。
基本、主人公もヒロインも「良いとこの子」。
地をかきむしるような苦難とか屈辱とか、挫折とか…。そんな要素は感じられなかったな~~。

でも、じゃ詰まらなかったのか?って言われればそこは「否!」なんですよ!


繰り返し現れる、空への憧れを歌い上げる「夢」の中のイマジネーションの豊かさ。
研修先のドイツで馬鹿にされても、誇り高く頭を上げる主人公を含めた日本人技師達の意地。
登場人物達の、言葉遣いや立ち居振る舞いの美しさ。
けして仰々しいわけでないのに、自然に滲むような品格と礼節ある佇まいや仕草の一つ一つがとても印象的でした。


そしてなんといっても、ヒロイン・菜穂子とのラブストーリー。
これに、泣いちゃった…。

まあ菜穂子は、今までのジブリヒロインに比べると、芯の強さって面では物足りなかったかな。
病気だし、どこまでも金持ちの父親や次郎の庇護の元にあったわけなので。
それでも、限られた時間と体力のありったけで次郎に寄り添おうとする姿は、儚くも美しく健気でね~~~。
またこの一見ヒョロッとした次郎なんだけど、菜穂子の前ではまあ男前なのよ!
ヤバい、菜穂子フィルターにかけられたか?って思っちゃうくらい、かっこよいのよ!


菜穂子の声、瀧本美織だっけ?とても良かった!
可憐で上品で、一生懸命な菜穂子のイメージそのまんま。
危惧していた素人・庵野秀之…登場の時は「うそっっ」ってくらい、下手に感じた。
「こりゃいかん、いかんぞー」と心で突っ込み続けて観てたけど…あら不思議。
後半になったら、ほとんど気にならず。
むしろ菜穂子との蜜月は、ちょっと…良かったりしたわ。
「きれいだよ」とか「タバコ吸いたい」とか、妙にリアルでドキッとさせられた。
やるな、駿マジック!

あーそういえばちょっと問題になったタバコについて。
確かに、喫煙シーンは多い。
でも、あの頃の男の人って皆吸ってたし。
けして無意味にめったやたらに吸ってた訳じゃないし。
例えば気の置けない友人との語らい、例えば吸わなきゃやってられないって失意のとき…。
いいんじゃないかね~~~。

一番問題になった、菜穂子の病室でって奴ね。
あれはさっき言った「タバコ吸いたい」ってあのシーンでもあるんだけど。
伏せっている菜穂子のすぐそばで、その手を握りながら作業を続ける次郎がぼそっとつぶやくのがこのセリフ。
「いいのよ」と菜穂子。

次郎は「だけど君…」とちゃんといったんは躊躇してるんだよ。その上でもう一度菜穂子が「いいの」と言っての喫煙なんだから。
ここ、良いシーンよ~。
これをもって喫煙どーのこーのってのは、いかにも無粋だと思うね!私自身は、タバコ苦手ですけど。

ラストシーンは、ちょっと腑に落ちなかったけど…。
もうちょっと次郎を老けさせておかないと、時間の経過がはっきり見えないし。

なんというか、後味は今ひとつかな。
宮崎監督の本当にこれがラストなのか、っていうと…うーん、やっぱり「ラピュタ」や「ナウシカ」みたいなファンタジーで締めて欲しかった気がするかな。

しかし…この内容のあとの荒井由実の「ひこうき雲」、これは反則ーー!
最後にまた涙腺決壊させられた!

あ、そうだ。
パンフ買いに売店行ったら「ガッチャマン」のグッズがいっぱい並んでた。
映画版には一切興味ないけど、映画公開の勢いでアニメ版のグッズが出ててさあ大変!
クリアファイル2枚と、ICカードシールと、チャーム10コ…しめて6000円買っちゃったじゃんよーー!
チャームは中身が見えないタイプなので、全7種ゲットしようとしたらこんな値段に…。
因みに戦果としては、7種とダブりがジョー、甚平、カッツェでした。
うん、上出来!

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 目がっ、耳がっ、尻がぁぁっ! | トップ | 7年先に思いを馳せる »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
良い映画 (バナー)
2013-09-09 14:09:16
あっしは、試写会で当たったので見てきました。今までの映画とは違いますが良い映画でした。見た後ずっと心に残るんです。何度も反芻して。その後ガッチャマン見ちゃって。その作品の出来の差に奈落におとされました。
庵野さんは小津安二郎映画のしゃべりにそっくりなので、あの感じあの時代のしゃべりが欲しかったのではないかと思います。
演技はしてないですが下手ではないと思います。

チャームジョー2個ゲットですか、流石
私はやっと1個です。でも映画館のグッズで何が出るか分からないのは困りますよ。何度も行くところではないのですから。
返信する
Unknown (紅葉)
2013-09-10 12:33:30
バナーさん、いらっしゃいませ~。
「風立ちぬ」からの「ガッチャマン」は、キツイですなー。
いやま、私「ガッチャマン」観てないですけどね。
評判聞くだけでも、なんとなーくわかるような…。

全く、原作まで貶めかねない出来だっていうのは…迷惑千万としか言いようがないです!

今回のチャーム、幸運Dクラスの私にしては良い引きでした。
こういうグッズのゲットで、わずかながらの鬱憤晴らしするしかないですね。
返信する

コメントを投稿

映画」カテゴリの最新記事