ひねもすのしのし。

オタクおばさんの太平楽な日々

「凪待ち」鑑賞

2019-07-14 02:10:24 | 映画

少し前になりますが、香取慎吾くん主演の映画「凪待ち」を鑑賞してきました。

 

昼間の時間が合わず、行けたのは夜9時のレイトショー。

あんまり人は入ってなかったなぁ…

でも、いつもの慎吾くんの映画とは明らかに客層が違ってた。

男性率高し。そして私もそうだったけど、お一人鑑賞も多かった。

 

えーと、とにかく観てよかった!

いつもの明るく楽しい慎吾ちゃんじゃない、役者・香取慎吾がいました!

というか、郁男。郁男になりきった香取慎吾、というべきか。

 

ここ最近の彼は、キャラもの俳優に特化していた。

「悟空」「ハットリくん」「両さん」。「慎吾ママ」もそうとも言えるよね。

でももともと俳優デビューの「沙粧妙子の事件簿」での怪演、あれが彼の本来のスタンスだったのじゃないかと思ってて。

私はもちろんキャラものも否定する気はさらさら無く、そっち方向も楽しく観させてもらってはいたんだけども。

今回の郁男の姿には、「沙粧妙子」からの本流の香取慎吾がしっかりいたんですよ!

 

アイドルのアの字もない、ギャンブル狂でだらしなくて悲惨ででもどこか憎めない、ほっとけない男。

この役、SMAP時代にはできなかっただろうな。

少し崩れた顔の輪郭や暗い目や、大きくて猫背の背中に哀しみと弱さと優しさが滲み出ているようで…泣けた。

慎吾ちゃん、こんな顔ができたんだね…。

 

脇を固める俳優さんたちもみんな凄かった。

特に印象的だったのが、殺された恋人の父親を演じた役者さん。名前がわからないんだけど、この人の表情、仕草…ちょっとたまんなかった!

赤の他人である郁男へのいたわりと優しさ。

裏切られても裏切られても手を差し伸べて、背中をさするように不器用に愛情をかけるその姿…郁男、頑張れよ!と。

 

テーマは喪失と再生。

舞台は震災を乗り越えようとする石巻。

暗い映画だけど、恋人の父と残された娘と郁男の三人のラストシーンには希望がある。

そしてクレジットで映される、石巻の海底の映像。

ここでまた打ちのめされるんだよな~。

 

あの客の入りじゃあ上映期間もそう長くはないだろうけど、多くの人に見て欲しいなあ。

 

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