ひねもすのしのし。

オタクおばさんの太平楽な日々

一生、山には登りません!!

2015-11-10 00:27:49 | 映画

いやまー根っからのインドア派だからね、登山なんて元々1ミリもする気は無いんだけど。

観てきました。「エベレスト3D」吹き替え版!
今年の春公開だった「ナイトミュージアム3」は家庭内の事情でとても映画どころではなく、せっかくの賢雄さん主演作を劇場で見損なったので、今度はなんとか観たかったんだ~。
今回主役でこそないけど、とても重要な役どころでした。ある意味、裏主役?

平日の映画館、3割~4割くらいの観客数。
何故か圧倒的にシニア!
私、あの空間の中で一番の若手だっかもしれん…Why?
一個置いて隣の席の初老の男性、3Dメガネを手にしつつ「赤と青じゃないんだな~」って、いつの話~~~~っっ。

さて、映画ですよ。
1996年に実際に起こった「エベレスト大量遭難」を題材にしたこの作品。
作品、ではあるけれど登場人物や会社名は全て実在のまま。限りなくフィクションに近いノンフィクションといった感じ。
凄かったーーーーーーーー!!
もう決めた、人生何があるかはわからないけど、冬山にだけは一生近づかんっっ!!
いやーーーー、怖い寒い痛い、たまらんですよ、もう。
そして誰しもが突き当たる「何故、そんな思いをしてまで登るのか」という疑問。
確かに山は美しいんだよな~~。
荒れる前の、その雄大かつ荘厳な姿。
天高くそびえる頂に、なんとしてもたどり着きたい、てっぺんに触れてみたい…そういう思いにかられる人の渇望…きっと命を賭ける事すら厭わない達成感がそれをなし得た人にはもたらされるんだろうなぁ。
うん…それは凄いけど、卑小な私なんぞはその栄誉に浴するのと引き替えに、安全を取って地面にしがみつくよ。

前半の、登山隊の人々の会話やらなんやらは少々だれました。
キャラクターが多すぎて、みんな同じようなカッコだし見分けがつかない。
吹き替え版は、声で聞き分けができるからまだマシな方なんだろうけど…。
うーん、頑張ったんだけどね。この辺、少し寝ました。

ただ!登山が始まってからの迫力ある映像が始まったとたん、くわっと目が覚めましたよ!!覚醒ですよ!!
いやー3D正解!
奥行き感半端なくてさ~。山の雄大さが凄いのよ~。
壮大な尾根の上をごま粒みたいな人影が渡っていくんだ~。人の小ささを思い知らされる凄い絵。
そして起こり始める、様々なアクシデント。
ああ、そういえばそんな伏線あったかもしんない、と寝てしまった時間を少し後悔。
いろいろな小さな齟齬が、登山スケジュールを狂わせて不安な空気がじわじわ…。

そこからはも~~、怒濤の展開ですわ。
パーティの中には日本人女性登山家も含まれていて、彼女は頂上まで行ってちゃんと小さな日の丸をそこに立てるんだよね。このシーンは感動的だった。
白銀の世界に日の丸の小さな赤があまりに鮮明で、ちょっと泣けた。

それまで人間に寛容に見えた山が、突然牙を剥くのが本当に怖い!
目の前に見える山頂の誘惑に耐えきれず、無理を押した結果訪れる栄光の直後の絶望…もう画面にくぎづけだよ!
「登る勇気よりも降りる勇気」って良く耳にするけど、まさにそれが生死を分ける。

それから展開される遭難シーンは、ほんとどうやって撮ったんだっていう迫力ある画面の連続で、必死に戦い生きようとする人間達の姿が壮絶で…いやあ凄い!

結局この映画では5人の登山家が命を落とす。
実際の事故では他のパーティからも犠牲が出たので、8名亡くなったとか。
その中にさっきの日本女性・難波康子さんも含まれていて…絶句。

ネタバレになってしまうので、どうしようと迷ったけど…ええい、書いちゃうぞ。
賢雄さん演じるベックも、途中体調を崩し下山中に遭難。
過酷な状況の中一昼夜過ごし誰もがその生存をあきらめた中、自力でキャンプへ帰投。両手と鼻を失いながらも奇跡の生還を遂げちゃうんだなー!
当初おちゃらけて3の線の明るいトーンだった賢雄さんの声と演技が、ラスト弱り切って、でも助かった安堵で震えながら感謝を述べる…この振り幅、良かった!

ノンフィクションだけに、ハッピーエンドじゃ終われないこの物語。
人々の、情熱も覚悟も死闘も絶望も祈りも全て飲み込み、ただ山々は不動の姿を保ち続ける…。
小さな存在だからこそ、その偉容に挑み続ける人々の熱意と努力は尊いものだと思うけど…思うけど…うう、無理無理無理無理。

私はやっぱり、今後も絶対、登山とかしないからっっ!

コメント (4)
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